Word で翻訳単位が壊れたときの対処法
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以前のエントリ(Word についてほとんど書かれないこと)でも、Microsoft Word を翻訳エディタとして使用するとき、その動作は
マクロで組まれている
と書きました。
最近は、ようやく少しずつ Studio 2009 案件も動き始めたようであり、2007 で Word ファイルを扱う場合でも TagEditor で開くことが増えてきましたから、Word + Workbench という作業スタイルは減ってくると思われますが、まだまだ Word 上で Trados 翻訳という機会はなくならないので、やはり
Word 上で翻訳中に、セグメントが壊れたらどうするか
ということは書いておいたほうがよさそうです。
ちなみに、[編集]メニューで[元に戻す]と[やり直し]を見てみると、Trados 操作に伴う処理の履歴を探ってみることができます。セグメントを開閉するだけでも、「ブックマークの編集」のほか、複数のVBA処理によって文字列のコピーや貼り付けが実行されています。
「セグメントが壊れる」というのは、このステップにどこかで狂いが生じ、その時点からマクロを正しく実行できなくなってしまう状態です。そうなると、[登録]はもちろん、セグメントを[閉じる]ことさえできなくなり、Trados 初級の方などが途方に暮れてしまいます。
1. [文書の修正]コマンド
いちばんオーソドックスなのは、Word のメニューバーから[Trados]→[文書の修正]コマンドを選択する方法です。運がよい、つまり破損が軽症の場合には、これで正常に戻ります。閉じなくなった後で、慌てていろいろなコマンドを試してしまうと、さらに別のマクロが実行され、[文書の修正]が成功する可能性が低くなるようです。異常が起きたら、すぐこのコマンドを使うほうが早道かもしれません。
★ここで重要な注意がひとつあります。★
セグメント、つまり原文-訳文のペアが出来上がったとき、原文には隠し文字属性が設定されています。[文書の修正]コマンドを実行すると、
原文の隠し文字属性が外れてしまう
ということです。したがって、[文書の修正]を実行したときは、必ずそのセグメントを「もう一度開いて閉じる」必要があります。
2. [元に戻す](Undo)コマンド
Ctrl+Z で、正しい状態まで自力で戻ります。とは言っても、この「正しい状態」を見きわめるのがかなり困難。たとえば、
あるいは
こんな風に編集記号が見えていればもちろん NG ですが、見かけだけでは判断できません。
いちばんわかりやすいのは、自分が訳文を入力していた途中の段階まで戻ることでしょう。文字列の入力途中であれば、セグメント処理のうえでは正常な状態、と言えるので、そこからなら復帰は容易だろうと思います。
3. Trados セグメントタグが壊れたとき
セグメントの開始と終了、マッチ率を表すタグ {0> <}100{> <0} というタグは、通常プロテクトされていますが、これもあっさり壊れたりします(参照:タグプロテクションの落とし穴)。
この場合、壊した操作に覚えがあるなら、Ctrl+Z でうまくいくかもしれません。
そうでない場合には、付近にある正常なセグメントからセグメントタグを手作業でコピペするしかありません。きわめて原始的ですが、有効ではあります。このときは当然、[タグプロテクションの切り替え]で、プロテクトを一時的に解除する必要があります。
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なんでこんなエントリを書いたかと言うと、自分の環境で、最近ときどき予期しないセグメント破損が起きているからです。
[後続の完全一致を翻訳]コマンド --- かつての社内では「グルグル」ボタンと呼んでいました --- で既訳を取り込んでいくと、ときどき上のスクリーンショットのように、編集記号が残った半端な状態になります。比較的最近になって発生するようになった症状ですが、もちろん原因は不明です。
この症状の場合、Ctrl+Z を 1 回使うだけで正常に戻ります。
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