# 「翻訳に活かすSimplyTerms」 - レッスンシリーズ第5弾
開催間近となってしまいましたが、翻訳フォーラム・レッスンシリーズの第5弾についてお知らせします。
レッスンシリーズでは初となる、ツール系のお話。翻訳者支援ツール「SimplyTerms」のことを、作者である井口耕二さんご自身が解説します。
リンク:「翻訳に活かすSimplyTerms」(翻訳フォーラム・レッスンシリーズ#5) in東京 - パスマーケット
さて、SimplyTermsって、どんなツールなんでしょうか。
すぐ上で、私は「翻訳支援ツール」ではなく「翻訳者支援ツール」と書きました。私にとってのSimplyTermsの位置付けは、まさにこの呼び方に凝縮されています。
ExcelやPowerPointからの原文抜き出し、表記の統一、用語の置換、改行取り、常用漢字のチェック...(レッスンシリーズ案内ページより抜粋)
いわゆる「翻訳支援ツール」は最近ますます、(翻訳ベンダーやクライアント企業における)「大きい翻訳フローの支援」を主眼とするプラットフォームになりつつあります。「翻訳支援」という名前と現状の乖離は、広がるばかりです。
それに対し、SimplyTermsはちゃんと「翻訳者を支援」します。
詳しくは、SimplyTermsのサイトをご覧ください。
リンク:Translation Tools:翻訳支援環境 SimplyTerms
ここからは、帽子屋の私見が入ります。
一番の違いは、SimplyTermsが
ブラックボックスになっていない
ことにあるのだろうと思います。SimplyTermsが扱うのは、主にOffice系のファイル(Word、Excel、PowerPoint)やPDF、そしてテキストファイルです。プログラムで使われているマクロや定義ファイルも、すべてテキストベース。
だから、どんな機能が、どんな定義を使って、どんな処理をしているかが分かるわけです。ということは、何かトラブルが起きても対処しやすい。マクロでも定義ファイルでも、加工がしやすい。
ひるがえって、現在の「翻訳支援ツール」、たとえばTradosは、Studioプラットフォームになってから一気にブラックボックス化が進み、よほど熟練しないと、どんなファイルでどんな処理が進んでいるかまったく分からない(Trados 2007までのレガシーは、まだマシでした)。翻訳者個人もしばしばトラブルに見舞われるし、下流の工程でもそれは同じ。
そうなると、使用者は「ツールを使う」のではなく、どんどん「ツールに使われる」ようになってしまいます。
そういうわけで、SimplyTermsは、
★今までツールを使ってこなかった人
にも導入しやすいと思いますが、それ以上に「ふだんからツールを使っているつもりで、実は使われている気がする」人が、いま一度「翻訳者にとって本当の意味で支援環境になるツールとは何か」を見直す契機にもなるはずです。
そして、SimplyTermsについて公式に作者自身が解説してくれるのは、2009年以来、実に8年ぶり。
この機会にぜひ、SimplyTermsに触れてみてください。
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