# ツールの便利さとは
ときどき、
○○(ツールの名前)って、有益ですか?
という質問をいただくことがある。「○○」にはいろんなものが入るから、ひっくるめたら「ときどき」どころではなく、かなりの頻度かもしれない。曰く、
Wordマクロって、有益ですか?
秀丸エディタって、有益ですか?
SimplyTermsって、有益ですか?
Just Right!って、有益ですか?
Tradosって、有益ですか?
想像に難くないと思うが、これはかなり答えにくい部類の質問だ。「誰にとって」すらないが、そこは「質問者にとって」ということと考えて補ってみる。
○○(ツールの名前)って、私にとって有益ですか?
ここで、「私」に当たる質問者がどんな仕事をしているのか詳しくわかっていれば、まあ少しは答えられるかもしれない。
が、質問者が、どんな分野の翻訳をしていて、どんなスタイルで仕事をしているのか、ITスキルはどのくらいなのか、などなどがわかっていなければ、とうてい答えようがない質問だ。
どういうことをするうえで、「有益」さを求めているのか。
どんな種類の「有益」さなのか。
どうなったら「有益」と言えるのか。
「有益」になったとして、そこに何を見いだしたいのか。
そういうことをきちんと考えないで使ったら、どんなツールも「有益」にはならない。
言い方を変えてみよう。
どんなことに不便を感じているのか。
どういう形で解決したいのか。
解決して、何を得たいのか。
そういったことを考えて、その答えに適したツールを探さなければ、何の意味もない。
業界でデファクトだから使わなきゃいけない、そんなツールは(あまり)ない。
評判がいいから自分にも役に立つ、そんな保証はない。
万人にとって有益、そんなツールも(たぶんあまり)ない。
まず、今の自分の環境をきちんと把握して、自分がやりたいことを考える。
そうすると、足りない点が見えてくる。
足りない点を埋めるには、どんなツールがあるかリサーチする。
「有益ですか?」
と聞くのは、少なくともそれからじゃないだろうか。
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