# SIIの電子辞書ビジネスからの撤退に思う、その1
みなさんすでにご存じのように、セイコーインスツル(SII)が
電子辞書ビジネスから撤退
するというニュースが今月の初めに流れ、通翻訳者の間にも大きい衝撃が走りました。
リンク:電子辞書ビジネスからの撤退について | セイコーインスツル株式会社
なぜこれが通翻訳者にとって大きい衝撃だったかというと、SIIの現行DFシリーズが搭載しているPASORAMA機能、これが圧倒的な支持を受けていたからです。
SIIの製品とPASORAMAについては、拙ブログでもこれまでにたびたび記事にしています。興味があれば、左カラムの「カテゴリー」から「辞典・事典」からご覧ください。
PASORAMAだけではなく、SIIさんはコンテンツの面でもかなり通翻訳者志向の路線をとっていた気がします。
「英語モデル」の上位機種・最上位機種では常に、通翻訳者がほぼ満足できる辞書がひととおり載っていました。これはあくまでも私見ですが、カシオの競合製品(たとえば、XD-U18000)と比べても、辞書のラインアップはSIIのほうが一枚上という感じです(こちらの記事の比較リストを参照)。
また、
リンク:side A: # 電子辞書 SR-G9003 を導入
で書いたように、「うんのさんの辞書」を初めて収録したのもSIIでしたし、リーダーズ第3版を初めて収録した---しかも、その時点では紙版以外の媒体は初めてだった---のも、SIIのDF-X10001でした。
そしてどうやら、そのDF-X10001より新しい「通翻訳者ご用達」製品はもう出そうにない、ということになってしまったわけです。
SIIといえば、この3月には翻訳フォーラムのイベントに全面協力してくださいましたし、6月のIJET-25では、DF-X10001を参加者プレゼントとして2台も提供してくださいました。そういう姿勢もあって、ここんところSIIさんの人気は、通翻訳者のなかでは圧倒的だったと思っていました。
でも、翻訳業界というのが社会全体で言えば極小であるように、「通翻訳者に受ける」というのも、世間一般で言えばけっきょく、ごくごくマイナーな需要でしかなかったようです。そんなことを、今回の撤退騒動であらためて実感したので、そもそもSIIさんの電子辞書ビジネスって、実際にはどうだったのか、ちょっと調べてみました。
次のエントリに続きます。
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コメント
こんにちは。
SIIが電子辞書から撤退のニュースは知りませんでした。
つい最近、数年来の電子辞書が壊れ、Dayfiler-X1001を購入したばかりです。
アメリカで学生をやっているのですが、自宅ではPCでできる調べ物も、大学図書館のPCでは日本語の検索が難しいし、クラスにも持ち込めるしっかりした辞書がどうしても必要で、日本から取り寄せました。
しかし、電池の持ちの悪さには閉口しています。重さも結構あります。私の場合、Wifiにつなぐこともほとんどなく、PASORAMAも使っていません。価格もそれなりにしますし、一般受けがしなかったというのはよく分かります。
でも、満足できるコンテンツというと、やっぱりこれだったんですよねぇ。スマホで大抵のことができるようになったとは言え、やはり辞書として使い勝手が良いのは電子辞書です。
20年ほど前に初めて買った電子辞書以来、ずっとSIIでした。撤退は残念ですが、これも時代の流れでしょうね。
投稿: 中井 | 2014/10/27 6:27:51
中井さん、コメントありがとうございます。
そうですか、ご存じなかったのであれば、このブログも少しはお役に立ったのかもしれませんね。はい、残念ながら、単体としてはどう考えても競争に勝てる製品ではなかったのかもしれません。
それで、私は機会があればSIIさんに提案したいんですよね。
PASORAMAで今の辞書コンテンツを使いたい層は一定数必ずいるのだから、電子辞書というハードウェアのビジネスからは撤退しても、
★辞書データをDVD-ROMなどのメディアで提供し、それをPASORAMAで使うソリューション★
に移行したらいいんじゃない、と。
投稿: baldhatter | 2014/10/27 8:21:42