# 『河童の三平 貸本まんが復刻版』
今まではけっこう高い復刻版しかなかった貸本版『河童の三平』が、お手頃価格の文庫で刊行されました。
全 8 集の貸本版が文庫 3 冊にまとめられ(上=1~3、中=4~5、下=6~8)、貸本各巻の冒頭にあたるカラーページも再現されています。
水木しげるの作品って、鬼太郎も悪魔くんも、そしてこの河童の三平も、貸本時代から始まって各種の雑誌連載など、とにかくいろんなバージョンが存在していて、徹底的なマニアというわけでもない私にはその全貌を把握することはとても難しいのですが、最近の水木ブームのおかげで、以前はかなり貴重だったバージョンも手軽に読めるようになったのは嬉しいかぎりです。
さて、『河童の三平』。テレビドラマはもちろん別物として、漫画のほうで私の記憶にあるのは、たぶん「ぼくら」版と「少年サンデー」版です。
河原三平とカッパが「二人一役」生活を始める経緯、愛すべきキャラクターであるサラリーマン "死神" やとたぬき、おじいさんとの生活とおじいさんの死、水泳大会の顛末、失踪していた父の帰還と父が連れ帰った小人たち。私が知っているのはだいたいそこまでですが、中身はけっこう細かいところまで覚えていました。たとえば、
こんな、しょーもないコマのせりふとか。
でも、貸本版の第 6 集以降に当たる内容は、たぶん今回が初読のようです。第 6 集は、かろうじてそれまでのストーリーとの整合性があるのですが、第 7 巻になると物語としてはやや破綻が見られます。詳しくは書きませんが、まるでつげ義春ワールドみたいな部分があります。最終巻も、明らかに無理矢理終わらせた感がありますが、終盤には水木しげる的叙情感がたっぷり漂っています。
11:40 午後 アニメ・コミック・サブカル | URL
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