# まじめな翻訳の話 - 前置詞(承前)
1 か月以上も間があいてしまいましたが、前回のエントリ(# まじめな翻訳の話 - 前置詞)で、前置詞 for の話を書きました。
今回は前回取り上げた例より粗悪な、しかし実際にはかなりよく見かけるパターンを紹介します。
You can select the system name from the drop-down list for future tests.
前エントリは、なんでもかんでも「~ために」ではつまらないという話でしたが、実はそれよりたちの悪いのが、やたらと「~用」と訳すパターン。
以降のテスト用にドロップダウン・リストからシステム名を選択することができます。
これはどういうことかと言うと、要するに for 以下がどこに掛かっているか、ちっとも考えていないわけですね。"from the drop-down list" という句が割り込んでますが、それをどけて、"the system name for future tests" と理解すれば、「今後のテストのためのシステム名」→「今後のテストに使うシステムの名前」となるはず。
もちろん、この既訳例は機械翻訳ではなく人間翻訳による出力結果です。
最近何度も書いているように、機械翻訳は今後数年のうちに急速に浸透する(少なくとも特定の分野では)と思われますが、このレベルの人間翻訳がまずまっさきに取ってかわられるでしょう。ただし、「~用」で済ませる程度の翻訳品質をクライアントが許容するのかしないのか、という次元の問題はちょっと別だろうと思います。
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