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2005.10.31

# 勘違い万博のこと

リンク: asahi.com:万博エコ食器でCO2削減、720トン 杉10万本分?-?暮らし

存在自体が大勘違いだったと思しき「地球博」だが、この記事を読んでも多くの人が感心しちゃったりするのだろうか。

微生物によって分解される生分解性プラスチックでできた食器やごみ袋を導入した愛知万博で、財団法人バイオインダストリー協会(東京都中央区)は、使用後にごみとして燃やさず堆肥(たいひ)化したことなどによって約720トンの二酸化炭素(CO2)排出を削減できた、との試算をまとめた。

記事の内容自体は間違えていない。「排出を削減できた」と書いてあるし、後段でもちゃんと、通常の焼却処理と比較した試算であることが書かれている(記事全文は末尾)。

だが、これを読んで「地球博が環境にやさしかった」などと感心したり、まして得意になってる人がいたりしたら小生はやはり頭を抱えてしまう(そう読めてしまうとしたら、やはり記事にも問題があるだろう)。

通常の食器とゴミ袋だったら、二酸化炭素の排出量は製造から処理までで約 1450 トン。それを今回 720 トン削減できたということは、つまり、それでもまだ 730 トンの二酸化炭素は排出された、ということになる。そして、地球博が開催されなければこの 730 トンだって排出されずに済んだということに、この記事を読んだ人の何人が、そして実際に地球博に通ったみなさんの何人が気付くのだろう。

CO2 排出量を抑える努力も技術も、ないよりはマシである。だが、なぜそれより前の地点に立って「そもそも排出しない」ことをもっと考えないのか。

環境を語るときは「環境保護と経済発展の両立」が最近の常套句のようだが、実はそのフレーズが「経済発展を保証するために環境の方の後始末を考えよう」という、おそろしく傲慢不遜な発想のための方便と化していないか。

そんな人間が主張する「共生」など、自然の方で願い下げに違いない。

 微生物によって分解される生分解性プラスチックでできた食器やごみ袋を導入した愛知万博で、財団法人バイオインダストリー協会(東京都中央区)は、使用後にごみとして燃やさず堆肥(たいひ)化したことなどによって約720トンの二酸化炭素(CO2)排出を削減できた、との試算をまとめた。樹齢50年のスギ約10万本(約100ヘクタール)が、開催期間にほぼ相当する半年間で吸収する量に匹敵するという。
 万博期間中、会場内の飲食店では、トウモロコシなどを原料とする生分解性のコップや皿などの食器約2000万個を使用。ごみの回収にも生分解性のごみ袋約55万袋を使った。
 試算では、通常のプラスチックで食器とごみ袋を製造し、生ゴミとともに焼却した場合のCO2排出量は約1450トン。一方、生分解性の食器などは使用後に焼却せず、製造過程で使うエネルギーも少なかったことなどから、使い捨て食器で300トン、繰り返し使うリターナブル食器で81トン、ごみ袋で165トン、生ごみで173トンの計719トンのCO2排出を削減できたという。

09:25 午前 社会・ニュース |

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