Studioのペナルティ設定
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side Aのほうに、お客さんと自分のワードカウントが違うという質問をいただきましたが、対象がStudio 2009と2011でした。
2007までのTrados Workbenchにおけるペナルティ設定については、以前のエントリ(ワードカウントは必ず自分でも実行)に書きましたが、Studioで同じ設定はどこにあるのか、私も調べていませんでしたので、いい機会だから書いておこうと思います。
ペナルティの設定は、まずプロジェクトを新規作成するときに確認、変更できます。
ペナルティの設定オプションが、2007までとはだいぶ変わったようです。どのペナルティオプションにどんな機能があるのか、すいません、今は細かく調べている時間がありません。
すでに作成してあるプロジェクトの場合は、以下のパスで同じダイアログが開きます。
[プロジェクト]→[プロジェクトの設定]→[言語ペア]→[すべての言語ペア]→[翻訳メモリと自動翻訳]→[ペナルティ]
ということで、まず先方と自分の環境でペナルティ設定値が同じかどうか確認する必要があります。
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次に、ペナルティの設定ダイアログの近くにありますが、以下の設定も確認が必要です。
[プロジェクト]→[プロジェクトの設定]→[言語ペア]→[すべての言語ペア]→[一括処理]→[一致精度スコア]
こんなダイアログです。
ワードカウント(解析)によるマッチ率の数値範囲は、2007までは固定でした。つまり、解析ダイアログに表示されるとおり、
PerfectMatch:
繰り返し:
100%:
95-99%:
85-94%:
75-84%:
50-74%:
不一致:
という分類で、この幅を変更することはできませんでした。
上のダイアログは、最小値と最大値で書いてあるのでわかりにくいですが、レンジで表記すると、上から順に
50~74
75~84
85~94
95~99
という風に並んでいて、ここに入らないものは「不一致」か「100%(以上)」ということになるので、デフォルトでは2007のときと同じ数値範囲です。
ただ、このダイアログを見ればわかるように、Studioでは範囲の最小と最大を変えられるようになっています。
もし先方と自分の環境でこの範囲が違っていれば、やはりワードカウントに影響するでしょう。ということで、
先方と自分の環境で[一致精度スコア]が同じかどうかも確認してください。。
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もうひとつ、[ペナルティ]のひとつ上のオプションですが、
[プロジェクト]→[プロジェクトの設定]→[言語ペア]→[すべての言語ペア]→[翻訳メモリと自動翻訳]→[検索]
のオプションも変更されている可能性があります(私は常にこの値を最小の「30」にしています)。
このダイアログのいちばん上、[翻訳]の[一致精度最小値]によって、[不一致]と[50-74%]のカウントに差が出ます。
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以上3つのメモリー設定について、先方にまず確認してみてください。
かりに設定がまったく同じでも、ワードカウントに多少の誤差は出るかもしれません。これは2007までの時代、常にそうでした。と言っても、これは作業負荷に大きく差が出るような誤差ではなかったので、まあ許容範囲です。
もし設定が同じで、明らかに作業負荷に影響しそうな差があるとすれば……うーん、現時点では私には手持の回答がありません。
12:45 午後 バージョン - Studio 2009バージョン - Studio 2011 | このエントリ | コメント (4) | トラックバック (0)
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