2016.04.29

Trados Studioのマッチ率について


最近、こちらの更新がすっかり少なくなってしまいました。

私自身のTrados使用率が下がっているということもありますが、最近は通翻クラスタの中でも、私などよりずっとStudioに詳しい人が増えてきたおかげでもあります。


それでも久しぶりに、これは書いておかないと、というネタがあったので、GW初日の空き時間を使って書きとめておきます。


SDL Trados 2007以前と比べて、Studioになってから解析に疑問があるということを、これまでも何度か書いてきました(参照:side TRADOS: Trados Studioの解析に大きな疑問


この前提で特に注意したいのが、

マッチ率ごとの支払い条件

です。具体的に言うと、

Studio案件の場合、50-74%レンジの単価が新規翻訳の単価より安い条件は、翻訳者に圧倒的に不利

だということです。


ご存じのように、Trados案件の単価はマッチ率によって逆スライドするのが一般的です。

1604292

マッチ率は、この図のように

100%
99-95%
94-85%
84-75%
74-50%
新規

というレンジに分けて計算されます。このうち、フルの単価が支払われるのは「新規」分で、それ以外はパーセンテージに応じて単価が下がっていきます。そのパーセンテージ設定は、翻訳会社によって異なりますが、おおむねの傾向は、こちらのブログを参照してください。

リンク:七転八倒バナナ: ファジーマッチレートについても書いてみた

100%とか99-95%の、いわゆるハイファジーや、その次の94-85%、84-75%あたりのレンジの設定が極端に不利な会社はあまりないようですが、問題は 74-50% のレンジです。

私が知っている範囲では、74-50%レンジもフル単価というところが多いのですが、もしそうでない場合は、断固として

74-50%レンジはフル単価

と要求すべきです。

なぜなら、このレンジになると、いくら既訳があっても実質的には新規と手間は変わらないからです。

実は、もっと根本的な問題があります。

1604293

翻訳会社から届くパッケージを展開すると、プロジェクトの設定はたいてい、こうなっているはず。[一致精度最小値]は、デフォルトの70%のままです。

ということは、

マッチ率が70%未満の既訳はあっても再利用しなくていい

という設定なわけです。にもかかわらず74-50%レンジの単価を下げるというのは、Trados運用の理屈に合いません(厳密に言えば、単価を下げてもいいのは74%~70%の範囲だけです)。


そして、この問題がさらに深刻なのがStudioの場合です。以下のスクリーンショットをご覧ください。特に、マッチ率に注目です。

1604291

前から書いているように、新旧の差分がわかりにくいのですが、ちょっとカスタマイズしてあります。青の太字が追加された箇所、赤の小さい字が削除された箇所です。といったって、これで差分を確認するという気にはとうていなれませんね。


You’ve finished your planning, everything’s recorded in your calendar, and now you just want to shred through your to-do items and get things done.


So you can spend your planning time working on deeper things, like how you are actually going to approach your items and get them done.


共通点は下線を付けた部分だけ。これが、Studioでは

55%

と言われているわけです(実際、同じ条件をTrados 2007で再現すると、一致精度最小値を30%まで下げてもヒットしません)。


問題なのは、Studioのこの解析ロジックですが、たぶんSDLさんは直してくれないでしょう。であれば、翻訳者が自衛するしかありません。

01:19 午後 バージョン - Studio共通 | | コメント (6) | トラックバック (0)

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2015.07.16

Studio - この見にくい(醜い)インターフェースをどうにかしてほしい


まだStudio 2015はインストールしていません。インストールとライセンスのことをまだ整理できていないので……

いったい、なんでライセンスの仕組みを変えたりしたんでしょうね。まあ、これまでトラブルが絶えなかったからかもしれませんが。


さて、レガシーのTrados(Workbench)と、Studioアーキテクチャで大きく変わったことのひとつが、TMウィンドウでの差分表示です。

以前は、現在の原文が上段に、TMにある原文と訳文が下段に配置されたうえに、差分が蛍光ペンのような色分けで示され、個人てきにはわりと見やすかったと思っています。

1507155

それが、StudioではWordの修正履歴のような表示になりました。

1507151

※色や太字は私がカスタマイズしていますが、デフォルトはもっと見にくかったと思います。

これ、Studioになって以来、なんとかして慣れようとしたのですが、どうしても慣れることができません。どうやったって、

見にくい

し、

醜い


この画面で「差分をみながら部分翻訳」なんて、絶対やる気になりません。

でも、あまり話題にならないところを見ると、Tradosユーザーのみなさんは平気なんでしょうか。


ためしに、同じセグメントをStudioとレガシーの両方で開いてみました。

1507151

上段に現在の原文、下段にTMの原文と訳文が表示されていますが、上段だけ見ても挿入なのか変更なのか区別できません。下段は下段で、about以下はぜんぶ違うわけですが、なんでこんな表示をするのか……。

1507152

レガシーのWorkbenchのほうが、よほど直感的にわかりやすい気がします(万全ではないですけど)。

ところで、上の例は59%マッチでした。デフォルトの最小マッチ率設定(70%)では表示されない候補です。

レガシーでは、最小マッチ率を50%前後に落としても、いろいろと再利用できたと思っているのですが、Studioではデフォルトのままがいいのかもしれません。


では、もう少しマッチ率が高く、デフォルトでも表示される例を。

1507156

これで83%だって言われても、私には無理です。17%分の労力で対応することは、とうていできません。

1507157

こっちのほうがだいぶマシ。どこに差分があるか一目でわかるし、後半、to... the... of... のところも、要するに前置詞と冠詞だけ同じなのね、とすぐに理解できます。

(マッチ率も、かなり差がありますねぇ)


すでに何度か書いているように、マッチ率の計算がそもそも翻訳者に不利になっているのに、Studioの差分表示だと、マッチ率がいくら高くても差分がわかりにくい場合が多く、結果的に作業負荷はますます増えている。

単にインターフェースの問題なのだから、表示オプションを増やすとか、やりようはいくらでもあると思うのですが。

この辺が、まだ試していない2015で実は変わっていたりしません?

12:24 午前 バージョン - Studio共通 | | コメント (4) | トラックバック (0)

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2015.04.17

SDL Trados Studio 2015、大胆予想


何日か前からちらちらと噂が流れたと思ったら、今日(4/17)、案内メールが届きました。

SDL Trados Studio 2015がまもなくリリース
業界最先端の翻訳支援ツールの最新バージョン、SDL Trados Studio 2015がまもなくリリースされます! この最新バージョンには何を期待できるのでしょうか。まずは、SDL Trados Studio 2015が翻訳の品質向上に役立つ理由をいくつかご紹介しましょう。


だそうで、さっそくリンク先を見てみました。

SDL Trados Studio 2015が まもなくリリースされます。

さすがに、このページだけではわかりません。

「プレビューシート」(英語版)というものをダウンロードできるらしいので、そちらをざっと見てみました。


以下、そのプレビューシートに基づく、帽子屋の大胆予想です。

Fast review, intelligent TM updates

翻訳そのものではなく、レビュー工程の機能向上のようです。

Studio 2014から、Wordのような修正履歴を残してレビューしたり、いったんWordにエクスポートしてWord上で入れたレビュー内容をStudio上で反映できるようにと、レビューア向けの機能が大幅に強化されました。それがさらにアップデートされるようです。→ 翻訳には直接の影響なし


Make typos a thing of the past

スペルチェッカーの話です。日本語入力のタイポに対応しているとは思えません。→ 英日翻訳には直接の影響なし


Type less, translate more

"draw on smarter, more comprehensive suggestions"って書いてあるので、たぶんAutoSuggestの機能強化です。えーと、日本語には正式に対応するんでしょうか? → 日本語対応しないかぎり、英日翻訳には直接の影響なし


Save time by leveraging your hard work

詳しくはわかりませんが、"Occasionally, you find you are working on a different language pair or translating in a different language direction"という書き方から見ると、プロジェクト管理、しかもマルチランゲージ環境が主眼のようです。→ 翻訳には直接の影響なし


Translate PDFs? No problem

PDF対応の進化を期待している人は多いでしょう。→ 期待せずに期待


It is all in the details

"Dealing with special characters? Working on an extra-long document? Need to take a break? "

これはちょっとわかりません。→ 保留


MultiTerm 2015 enhances your terminology management experience

MultiTermの狂歌、もとい強化とか。→ 期待せずに期待


GroupShare 2015 evolves

すいません、使ってません。→ 保留


Machine translation continues to get smarter

すいません、使ってません。→ ノーコメント


Featuring a new look

ユーザーインターフェースまわりですね。少なくとも、Office本来のリボンインターフェース、つまりクイックツールバーのカスタマイズには対応してほしい。個人的には、ここが変わったら、まあそれだけでもよしとします。→ けっこう期待


Get personal

これも、操作性に関係するワークフローがらみでしょうか。→ 保留


Your Studio in more languages

個人的には無関係。


Pump up your Studio

これはOpenExchangeの話です。


…… というわけで、まあおおむねは予想どおりの展開になりそうな予感大ですね。

はい? まあ、私はアップグレードしますけどね。

01:58 午後 Trados 全般, バージョン - Studio共通 | | コメント (4) | トラックバック (0)

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2014.10.11

Trados Studioの解析に大きな疑問


Trados Studioで、既訳とのマッチ状況と、表示されるパーセンテージを見ていると、ときどき納得のいかないことがあります。

Studio案件が少ないうちは目をつぶっていましたが、そろそろ無視できない状況になってきたので、ちょっとレポートしておきます。機会があったら、SDLの中の人にも伝えようと思っています。

逆の場合もありそうですが、大雑把に言うと、Studioのほうが

パーセンテージが高く出る

ことが多いようです。そもそも、

マッチ率の計算があきらかに変

なこともしばしばです。

プロジェクト全体になるとこの差が報酬総額にかかってくるので、早急になんとかしなければいけませんが、検証がなかなか難しいので、マッチ率計算についてだけ、ひとまず実例で示します。


まず、これがStudio 2014で開いたセグメントです。

1410111

このときのメモリーには、既訳がこのように表示されていて、マッチ率は

83%

です。

1410112

ちょっとわかりにくいので、いちばんマッチ率の高い既訳の原文と、今回の原文を並べてみます。

旧版:For information on how to do this, see <タグ>.

今回:For information on how to restart a controller, see .

太字部分が相違点。

旧版が8ワード、今回が9ワード。そのうちの6ワードが一致しているわけなので(タグは無視)、実際の内部的な計算はわからないものの、高めに計算しても(6÷8)

75%

低めに計算すれば(6÷9)

67%

になるはずです。


試しに、Legacy Converter(先日、2014に対応しました)でコンバートしたファイルを、エクスポートしたメモリーで開いてみたら、こうなりました。

1410113

このときのメモリーはこうです。

1410114

上でやった計算に近いパーセンテージになっています。


もし、全体にこんなふうにパーセンテージが高めに出ているとしたら、場合によっては翻訳者が --- ひいては翻訳会社も --- けっこう損をさせられている可能性があります。


Studio案件を扱っているみなさん、感じとしていかがですか?

01:40 午後 Trados 全般, バージョン - Studio共通 | | コメント (14) | トラックバック (0)

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2014.10.04

プロジェクト用翻訳メモリーを作る

★★★

さて、けっこう増えつつあるStudio指定案件ですが、つい最近こういうのに遭遇しました。

1410045

100%で訳が埋め込まれているのに、該当する既訳がメモリーのフィールドに表示されていません。


話はちょっとそれますが、これと同じ状況がIdiom Desktop(元のDeja Vu)では当たり前でした。Idiomでは、プロジェクトを作成するとき、まず英日の100%既訳ペアを作ってから、その後でいわゆるファジーマッチに当たる既訳ペアだけをTMとして格納するらしいからです。だから、100%既訳の内容はメモリー内のルックアップで利用できない可能性がある。アホみたいな作りでしょ。

Tradosでそんな状況に遭遇したことはなかったのですが、どうも今回のプロジェクトはそれと似た作りになっているようなのでした。


いったい、どういう工程でこうなるのかわかりませんが、

  1. まず、100%(厳密には、文脈まで見て一致とみなされたPerfect Match)を確定したバイリンガルファイルを作成する。
  2. 次に、Perfect Match部分を除外したメモリーを用意する。
  3. 新規プロジェクトを作成し、1. のファイルと2. のメモリーを組み込む。

みたいな流れ?

よくわかりませんけど、「Perfect Matchはもうファイル上で確定しているから、それが再利用されることはない。それ以外をメモリーにしておけばいいんじゃね」という発想でしょうか。100%既訳の一部を再利用することは想定していないのか?


こういう場合、「メモリーに含まれていない100%既訳の文をメモリーに反映」すればいいのですが、メインメモリーの状態は変えたくありません。そこで、この状態からプロジェクト用メモリーを追加してみることにしました。

手順は以下のとおり。

  1. [プロジェクト]ビューで該当のプロジェクトを選択し、右クリックメニューから[一括タスク]→[プロジェクト用翻訳メモリーの入力]を選択します。

    1410046

    後はウィザードをどんどん[次へ]進めばプロジェクト用メモリーが作成されます。

  2. [プロジェクト]ビューで該当のプロジェクトを選択し、右クリックメニューから[一括タスク]→[プロジェクト用翻訳メモリーの更新]を選択します。

    1410048

  3. ウィザードで[次へ]を2回繰り返すと、次のダイアログが開きます。

    1410049

    設定はデフォルトのままでOK。これで、「翻訳済み」の既訳がプロジェクト用メモリーに取り込まれます。「翻訳中」や「未翻訳」はもちろん取り込まないので、チェックボックスはオフ。

  4. [プロジェクトの設定]でメモリー構成を確認してみると、下図のようになりました。

    14100410

  5. エディタで開いてみると、

    14100411

    無事にこうなりました。

それほど複雑な作業ではありませんが、まあ、これが必要なケースはレアでしょう。たぶん。

10:17 午前 バージョン - Studio 2014, バージョン - Studio共通 | | コメント (5) | トラックバック (0)

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プロジェクト用翻訳メモリーについて

★★
Trados Studio環境における「プロジェクト用翻訳メモリー」については、だいぶ前に記事にしました。

リンク:side TRADOS: Studio 2009 初歩 - 2 つの翻訳メモリーの存在


プロジェクト用メモリーを使うケースはいくつか考えられます。

ケース1:
・もともとメモリーがあった
・そのメモリーをプロジェクトに追加する(= 参照する)が、更新はしたくない
 (初期状態で残しておきたい)

ケース2:
・大きい親プロジェクト全体で参照する親メモリーが1つある
・下位プロジェクトでは、親メモリーを参照するが更新はしない
・下位プロジェクト用の子メモリーだけ更新したい

親にあたるほうが「メインメモリー」、子が「プロジェクト用メモリー」です。


新規プロジェクトを作成する手順の最後で[プロジェクト用TMなしで準備]を選択すると、

1410041

このように、プロジェクトセットの中にTMフォルダがありません。指定した(または新規作成した)メモリーは、別のところにあります。

一方、プロジェクト作成手順の最後で[準備]を選択すると、

1410042

TMフォルダと、その下位の「ja-JP」フォルダが作成され、その中の*.sdltmファイルが更新されていきます。

このメモリー構成を[プロジェクトの設定]で見てみると、次のようになっています。

1410043

ツリー構造になっている上のほう(この場合は「testTM-2.sdltm」)がメインメモリー、ぶら下がっているほう(「test_141004-2_testTM-2.sdltm」)がプロジェクト用メモリーです。

※プロジェクト用メモリーの名前は、メインメモリー名の前にプロジェクト名が追加された形になっているのですね。

上のほうで[更新]にチェックが付いていますが、実際に更新されるのは下のほう、つまりプロジェクト用メモリーです。


お客さんからパッケージとして送られてくる場合には、そのパッケージを展開したプロジェクト構成の中にTMフォルダがあるのがふつうで、これがメインメモリーということになります

1410044

この中にプロジェクト用メモリーが作られていることもありますが、私は今までほとんど見たことがありません。

このプロジェクト用翻訳メモリーを、自分で作らなければならない場面に遭遇しました。

次のエントリでご紹介します。

09:41 午前 バージョン - Studio 2014, バージョン - Studio共通 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2014.06.07

Microsoft用語集(tbx)をMultiTerm化


side TRADOSをお読みくださっている方から、質問メールをいただきました。

趣旨としては、

「マイクロソフトランゲージポータルでダウンロードできる用語集が、MultiTerm Convertでうまく変換できない」

ということです。さっそく試してみましたので、レポートしておきます。


「マイクロソフトランゲージポータル」の解説はside Aに書きましたので、必要であれば先にそちらもご覧ください。
リンク:side A: # マイクロソフト ランゲージ ポータル - 更新版


今回MultiTerm化したいのは、このサイトで「マイクロソフト用語集」として公開されている、一般の用語集です。

ランゲージポータルのトップページで、「用語集」というオレンジ色のボックスをクリックすると、言語を選択してダウンロードできます。

ダウンロードされるのは、

MicrosoftTermCollection.tbx

というやく12MBのXMLファイル。これはいちおう標準の用語集形式なので、Trados MultiTermにもインポートできるはずです。


MultiTerm Convertを使って用語集を作る方法は、過去のエントリを参照してください。
リンク:MultiTerm - 用語集の作成 - MultiTerm 5.5 から

※このエントリはStudio 2009時代の内容ですが、2011、2014でも基本は変わりません。


今回違う点は、Convertウィザードの[変換オプション(3/7)]ステップで、[用語ベース交換形式]を選ぶことです。

1406071

(以前のエントリ、つまりStudio 2009のときは「Term Base exchange形式」というオプションでした)


次のステップで[入力ファイル]にMicrosoftTermCollection.tbxを指定し、[次へ]をクリックすると……

ご質問くださった方が困っていたのが、ここです。ウィザードがここから先に進まず

「応答なし」

になってしまう、と。


でも、[次へ]を1回だけ押したら、じっと待っていてください。ちゃんと処理は進むはずです。私の最新環境で1分くらいでした。


ここでこんなに時間がかかるのは、読み込んでいるMicrosoftTermCollection.tbxファイルが、

すべて1行の論理行で書かれているXML

だからです、たぶん。1行で書かれたXMLファイルは、いろんな場面で処理に時間がかかります。


このステップさえ通り抜ければ、後は上記の過去エントリのとおりの作業でMultiTerm化できるはずです。

1406072

[フィールド タイプの指定]ステップは、このままでOK。その次の

1406073

[エントリ構造のカスタマイズ]は、このまんまでもたいした違いはありませんが、

・左ペインで[Japanese]→[Term]ノードを選択した状態で、右ペインの[Definition]を選択して[Add]をクリック。

・同じく、左ペインで[Japanese]→[Term]ノードを選択した状態で、右ペインの[Part of Speech]を選択して[Add]をクリック。

しておくとよいかと思います。


できあがるファイルで、エントリ数は21,929でした。MultiTerm本体でインポートするときは、さすがに時間がかかります。

03:11 午前 バージョン - Studio 2014, バージョン - Studio共通 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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2013.06.24

Studio案件を2007環境で - Legacy Converter

★★
私もそうなのですが、Studio環境になじめない方はまだまだ多いようで、ひとつ前のエントリにも、またそんなコメントをいただきました。

そんなレガシーなTradosユーザーのために、SDL OpenExchangeで公開されている

SDLXLIFF to Legacy Converter

というツールをご紹介します。


上のURLにアクセスするには、あるいは少なくともダウンロードするには、ログインする必要があります。また、OpenExchangeについては(総目次から)以前の記事をご覧ください。

文字どおり、Trados Studioの作業ファイルであるSDLXLIFFファイルと、レガシーのTrados翻訳用ファイルを相互に変換してくれるツールです。具体的には

・doc
・docx
・ttx

変換し、レガシー環境で翻訳した後に、SDLXLIFFファイルとして書き戻してくれます。


ただし、このツールでメモリーは書き出されません。メモリーについては、Trados Studio上でエクスポートし、レガシー側のWorkbenchにインポートするという作業が必要です。つまり、流れとしては以下のようになります。


  1. お客さんからパッケージが支給される。パッケージにメモリーも含まれているものとする。

  2. [プロジェクトの設定]→[言語ペア]→[すべての言語ペア]→[翻訳メモリと自動翻訳]を開いてメモリーをエクスポートする。

  3. レガシー環境のWorkbenchで新規メモリーを作成し、上の手順でエクスポートしたファイルをインポートする。

  4. プロジェクトのSDLXLIFFを、SDLXLIFF to Legacy Converterで変換する。

  5. レガシー環境で翻訳する。

  6. SDLXLIFF to Legacy Converterで、レガシーファイルからSDLXLIFFを書き戻す。


今回、メモリーのエクスポート/インポートについてはこれ以上詳しく触れません。


SDLXLIFF to Legacy Converterの使い方

たとえばこんなファイルがあるとします。Trados Studioで開いた状態です。

まったく未翻訳の状態でも変換/書き戻しの手順はまったく変わりませんが、今回は便宜的に、一部翻訳済みのファイルを扱います。

1306231

2つ目のセグメントまでが翻訳済み、かつメモリーにも登録済みと仮定します。

以下の作業は、いっぺんStudioを終了するか、SDLXLIFFファイルを閉じて行ってください。


  1. SDL OpenExchangeのサイトからSDLXLIFF to Legacy Converterをダウンロードします。

  2. 起動したインターフェースはこんなです。

    1306232

  3. [Export]タブを選択し、ドロップダウンリストからファイル形式を選択して(この例では*.docを指定)、[Add]を選択します。

  4. ファイル選択ダイアログで *.sdlxliffファイルを選択します。対象の *.sdlxliffファイルは、プロジェクトディレクトリの中の「ja-JP」というフォルダにあります。

    1306234

  5. [Start Prpcessing]ボタン(左上の右向き三角)を押します。

  6. 生成された doc ファイルを開くと、こんな風になっています。ふだんと違うタグが見えますが、これは絶対に変更しないでください。

    1306235

  7. レガシー環境で翻訳します(メモリーについては割愛)。

    1306236

  8. SDLXLIFF to Legacy Converterで、インポートの前に設定を少しだけ変更します。スパナのボタンで[Settings]ダイアログを開き、[Segment Status Assignment]で、1つ目のオプションを[Translated]に変更します。この設定をしておかないと、Studioに書き戻したとき、翻訳ステータスが「翻訳済」に変わりません。

    13062311

  9. [Import]タブで、翻訳の済んだ *.doc ファイルを選択し、[Start Prpcessing]ボタンを押します。この時点で *.sdlxliffファイルが生成されます。生成前の*.sdlxliffは*.bakファイルという拡張子のバックアップファイルとして確保されるので、このプロセスがうまくいかなかったら、ひとつ前のステータスに戻れます。

  10. Studioで *.sdlxliffを開いてみると、レガシー環境で翻訳した部分が更新されています。

    13062312

  11. ただし、当然のことですがこの翻訳はStudio上のメモリーには反映されていません。

    1306239

    訳文の確認を含めてひとつひとつ確定登録するか、一括でメモリーを更新する必要があります。

私が2回ほど使った限りでは、タグなども含めて正確にStudio上に反映されます。

レガシーTradosユーザーの方、興味があればお試しください。

12:43 午前 Trados 機能, バージョン - Studio共通 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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2011.12.21

MultiTerm - 用語集の作成でインポートにトラブル

★★
MultiTerm で用語集を作成する手順については、以前「MultiTerm 5.5 から作成する手順」としてご紹介しました。

リンク: side TRADOS: MultiTerm - 用語集の作成 - MultiTerm 5.5 から

このときは、旧版 MultiTerm ファイルから作成する手順でしたが、Excel など、他のソースから作成するときも、最初の手順が違うだけで基本は共通です。つまり、

1. MultiTerm Convert でソースファイルから *.xml ファイルを作成する

2. MultiTerm で用語ベース(*.sdltb)を作成する

3. *.xml ファイルをインポートする

という基本手順です。

ところが、今回、いくらやっても 3. のところで xml ファイルの半分以下しかインポートされない、という現象が起きました。参考までに、今回の解決方法をメモっておきます。

ソースは Excel ファイル(原語のアルファベット順にソートしてある)。 *.xml ファイルを作成した時点では、3,000 個ちょっとのエントリがありました。

ところが、用語ベースにインポートしてみると、1,400 ちょっとしかインポートされないのです。おそらくソースのどこかに問題があって、そこでインポートが止まってしまうのだろうと推測し、当たりを付けてみます。

まず、ソースで 1,400 番目前後のエントリを探し、そのエントリを、いちおう出来上がった MultiTerm で検索して、どのエントリまで正常にインポートされたか確かめます。

すると、こんなエントリが見つかりました。

111221_mt

なんだか、♂マークみたいなのが入ってます。*.xml 上では実体参照表現になっていました。これをただの半角スペースに置き換えたところ、正常にすべてのインポートが完了。

このように、「インポートできない原因の箇所を特定し、その部分を修正する」というのが、おおむねの流れです。


【Tips】
XML ファイルは、かなり大きいファイルでも改行が入っていない、つまり論理行として 1 行しかない場合があります。そういう XML ファイルを秀丸エディタで開こうとすると、膨大な文字数を 1 行として表示しようとするため、フリーズしてしまうことがあります。

そんなときのために、私は控えのエディタとして EmEditor を使っています。これなら、MB 単位の大きい XML ファイルでも問題なく開くことができます。

08:37 午後 Trados 機能, バージョン - Studio共通 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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