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2013.10.14

SDL Trados Studio 2014、リリース


8月にもこのブログでご報告したとおり、SDL Trados Studio 2014が9月末日にリリースされました。

2009、2011と続いたので、次は2013にしたかったと思うのですが、下半期にずれ込んでしまったので2014にしたのでしょうね。


いつもどおり、SDLさんはこの新バージョンにあわせて各地で発表会を開いたのですが、東京のとき私はちょうどミズトラの会にお呼ばれして大阪に行っているときでした。

その後、東京でも9/25に追加開催があり、自分でも参加はしたのですが、そのミズトラの会で初めてお目にかかった @9innings さんが、大阪の会にご参加になったレポートを、実に詳しくまとめてくださっていますので、今回はズボラをして、そちらのブログをご紹介することにします。

リンク:SDL TRADOS Studio 2014 発表会(2013/9/20) - Before being deleted

……と、これだけで済ませてしまうと、このブログの存在意義が疑われそうなのでw、自分が参加したときに聞き出した情報と、別の機会にもう少し詳しく聞いた話を以下に補足しておきます。


アーキテクチャとパフォーマンスについて

「全体的に処理が速くなった」ということですが、具体的には

・Windows 64ビットに完全対応、最適化(2011までは32ビット)
・特にマルチコアCPUで威力を発揮

ということでした。もっとも、今どきシングルコアというのは珍しいかも、なわけですが。


ユーザー名を設定可能

これ、地味だけど大切な機能追加ですね。2011までは、Studioのユーザー名がマシンのユーザー名で固定されていました。つまり、私のマシン名が「baldhatter」だったりすると、その名前がセグメント情報(作成者、更新者)としてメモリーにそのまま残ってしまうわけです。

2014では、メモリーに残るユーザー名を設定するオプションが追加されたということで、これはなかなか良い点だと思います。


アラインメント機能

最大のウリのひとつですが、要するに発想をまるっきり変えちゃったということなんですね。従来の(2007までの)WinAlignは、とにかくソースとターゲットに存在するセンテンスをすべてメモリー化するというのが前提でした。

でも、そのためには後処理でソースとターゲットを結び直すという膨大な時間がかかった。じゃ、いっそのこと

「確実に使えるペアだけ残し、後は潔く捨てる。その分、とにかく短時間でメモリーを作る」

ことにしたわけですね。

そのほうが確かに実用的かもしれません。せっかく苦労して整合してみても、実はたいして当たらなかったなんてこともありますからね。

そっか。新しいアラインメントで、どのくらい再利用できるかどうかざっくり見てから、有望そうであれぱ旧WinAlignで整合する、という手もあるかもしれない。

整合のとき、タグをすべて消せるようになったのも嬉しい。

で、私が直接確認した点ですが、先日私がWinAlignをすこし見直した話で書いた、

・予測語による重要度

などのオプション設定はなくなっているそうです。

同じ機能が内部的に動いている可能性もありますが、「で、率直に言って、以前のWinAlignと比べた精度はどうですか?」と伺ったところ、

「精度そのものは下がっている気がします」

というお答えでした。答えにくい質問に答えてくださり、ありがとうございます。

それから、これは製品発表会では触れられなかったと思いますが、Studioが対応しているファイル形式に、アラインメント機能もそのまま対応しています。つまり、ソースとターゲットがPDFであれば、それをダイレクトにアラインメントに使えるということです。

ただし、「結局は内部で変換しているので、他の変換ツールを使ったほうが速い可能性もあります」と、こちらも佐藤弦さん、率直にお答えくださりました。

いずれにしても、アラインメントに使えるファイル形式が増えたのはめでたいですね。


QuickMerge

これも地味ですが、実はかなり画期的だと私は思います。

たーくさんファイルがあるとき、見かけ上だけ1ファイルとして扱える。つまり検索や置換も、Propagateも全ファイル共通でできるようになるわけで、これってファイル数が多くなるローカライズ案件では不可欠な機能ですよね。

もしかしたら、この機能のおかげでローカライズの現場ではTradosレガシーからStudioへの移行がかなり進むんじゃないか、そう思えるくらい重要な機能です。

SCLの中の人自身が、「今回はそれほど大きい機能追加はありません」と公言しているくらいですが、詳しく聞いてみて、実は今回の新リリース、ユーザビリティーの点でかなり大きく進歩したんじゃないかな...と感じています。

自分ではまだアップグレードしていないので何とも言えませんが、アップグレードしたらまたご報告しようと思います。


08:34 午後 バージョン - Studio 2014 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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