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2013.06.24

Studio案件を2007環境で - Legacy Converter

★★
私もそうなのですが、Studio環境になじめない方はまだまだ多いようで、ひとつ前のエントリにも、またそんなコメントをいただきました。

そんなレガシーなTradosユーザーのために、SDL OpenExchangeで公開されている

SDLXLIFF to Legacy Converter

というツールをご紹介します。


上のURLにアクセスするには、あるいは少なくともダウンロードするには、ログインする必要があります。また、OpenExchangeについては(総目次から)以前の記事をご覧ください。

文字どおり、Trados Studioの作業ファイルであるSDLXLIFFファイルと、レガシーのTrados翻訳用ファイルを相互に変換してくれるツールです。具体的には

・doc
・docx
・ttx

変換し、レガシー環境で翻訳した後に、SDLXLIFFファイルとして書き戻してくれます。


ただし、このツールでメモリーは書き出されません。メモリーについては、Trados Studio上でエクスポートし、レガシー側のWorkbenchにインポートするという作業が必要です。つまり、流れとしては以下のようになります。


  1. お客さんからパッケージが支給される。パッケージにメモリーも含まれているものとする。

  2. [プロジェクトの設定]→[言語ペア]→[すべての言語ペア]→[翻訳メモリと自動翻訳]を開いてメモリーをエクスポートする。

  3. レガシー環境のWorkbenchで新規メモリーを作成し、上の手順でエクスポートしたファイルをインポートする。

  4. プロジェクトのSDLXLIFFを、SDLXLIFF to Legacy Converterで変換する。

  5. レガシー環境で翻訳する。

  6. SDLXLIFF to Legacy Converterで、レガシーファイルからSDLXLIFFを書き戻す。


今回、メモリーのエクスポート/インポートについてはこれ以上詳しく触れません。


SDLXLIFF to Legacy Converterの使い方

たとえばこんなファイルがあるとします。Trados Studioで開いた状態です。

まったく未翻訳の状態でも変換/書き戻しの手順はまったく変わりませんが、今回は便宜的に、一部翻訳済みのファイルを扱います。

1306231

2つ目のセグメントまでが翻訳済み、かつメモリーにも登録済みと仮定します。

以下の作業は、いっぺんStudioを終了するか、SDLXLIFFファイルを閉じて行ってください。


  1. SDL OpenExchangeのサイトからSDLXLIFF to Legacy Converterをダウンロードします。

  2. 起動したインターフェースはこんなです。

    1306232

  3. [Export]タブを選択し、ドロップダウンリストからファイル形式を選択して(この例では*.docを指定)、[Add]を選択します。

  4. ファイル選択ダイアログで *.sdlxliffファイルを選択します。対象の *.sdlxliffファイルは、プロジェクトディレクトリの中の「ja-JP」というフォルダにあります。

    1306234

  5. [Start Prpcessing]ボタン(左上の右向き三角)を押します。

  6. 生成された doc ファイルを開くと、こんな風になっています。ふだんと違うタグが見えますが、これは絶対に変更しないでください。

    1306235

  7. レガシー環境で翻訳します(メモリーについては割愛)。

    1306236

  8. SDLXLIFF to Legacy Converterで、インポートの前に設定を少しだけ変更します。スパナのボタンで[Settings]ダイアログを開き、[Segment Status Assignment]で、1つ目のオプションを[Translated]に変更します。この設定をしておかないと、Studioに書き戻したとき、翻訳ステータスが「翻訳済」に変わりません。

    13062311

  9. [Import]タブで、翻訳の済んだ *.doc ファイルを選択し、[Start Prpcessing]ボタンを押します。この時点で *.sdlxliffファイルが生成されます。生成前の*.sdlxliffは*.bakファイルという拡張子のバックアップファイルとして確保されるので、このプロセスがうまくいかなかったら、ひとつ前のステータスに戻れます。

  10. Studioで *.sdlxliffを開いてみると、レガシー環境で翻訳した部分が更新されています。

    13062312

  11. ただし、当然のことですがこの翻訳はStudio上のメモリーには反映されていません。

    1306239

    訳文の確認を含めてひとつひとつ確定登録するか、一括でメモリーを更新する必要があります。

私が2回ほど使った限りでは、タグなども含めて正確にStudio上に反映されます。

レガシーTradosユーザーの方、興味があればお試しください。

12:43 午前 Trados 機能, バージョン - Studio共通 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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2013.06.16

Windows XP以降のTrados環境


もう2カ月も経ってしまいましたが、以前の記事に、こんなコメントをいただきました。

現在Windows XP+Office 2003をメインで使っています。(中略)来年XPとOffice 2003のサポート終了とのことでどのように対策すればいいのかそろそろ検討を始めようというところです。何かアドバイスがあればお願いできますでしょうか。


私自身もそうですが、TradosとWordを使う場合は、

Windows XP
 +
Office 2003
 +
SDL Trados 2007

という組み合わせが、最も安定し、かつ使いやすい環境でした。

なんだかんだで10年近く続いてきたことになりますから、移り変わりの激しい電脳世界にあっては、異例に長寿だったと思います。


が、このコメントにあるように、この黄金時代も終焉まで1年を切ってしまったわけです。Windows XPもOffice 2003も、

2014年4月9日(日本時間)

をもってサポートが終了し、Windows Updateの対象ではなくなります。


サポートされなくなるというのはどういうことか。念のために書いておくと、WindowsやOfficeに脆弱性が見つかってもその修正パッチが開発されず、攻撃のし放題になるということです。そんなPCをインターネットに接続しておくのは、とても危険です。

そこで、私自身も最近いろいろ考えているので、「Windows XPなき後のTrados環境」に触れておこうと思います。

オペレーティングシステム

選択肢は、Windows 7かWindows 8ですが、少なくともTrados使用を想定するのであれば、

Windows 7を推奨

します。

SDL Trados 2007 (Suite)
Trados Studio 2009
Trados Studio 2011

のいずれも動作確認されています(2007については、動作しないという報告もあり)。サポートも2020年まで(今のところ)予定されているので、あと7年大丈夫ならいいんじゃないかなー。

ただし、量販店や大手パソコンショップの店頭で買おうとすると、Windows 7はほぼ姿を消しつつあります。メーカーの直販とか、オンラインのカスタマイズ、中古などを探す必要があるかもしれません。


Office

最新版のOffice 2013が出ましたが、Office 2010もまだ買えます。2010と2013で大きな違いはないと思いますが、

Office 2013とSDL Trados 2007の組み合わせは未確認

なので注意してください。Tradosのテンプレート Trados8.dotm の動作保証がまったくないからです。テンプレート、要するにマクロ関係はバージョンが違うとダメな場合が多いので、どなたかのレポートを待ちたいところです。


OfficeとTradosの組み合わせ

Officeとの組み合わせが問題になるのはSDL Trados 2007だけで、Studioは 2009も2011も、環境を特に気にする必要はありません。

上にも書きましたが、テンプレートの問題があるので、SDL Trados 2007を今後も使うのであれば―その可能性はおおいにあります―、

Office 2010 との併用を推奨

します。


以上の内容を表にまとめてみました。

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クリーム色が従来の安定環境、水色が、今後当面の推奨環境です。

・Vistaは私が使ってないので、入っていません。

・Office 2007は、あと3年しかサポートされないので、非推奨。


ということで、SDL Trados 2007を使い続ける場合、今後しばらくの推奨環境は、

Windows 7
 +
Office 2010
 +
SDL Trados 2007

になるようです。


以上の表に、追加レポートがあればぜひご連絡ください。

【追記】

Microsoftで公表されている、WindowsとOfficeのサポート期間は、以下のページをごご覧ください。

リンク:Windows 製品のサポート ライフサイクル について

リンク:Microsoft Office 製品に関する各 OS のサポート状況

10:56 午前 Trados 全般 | | コメント (8) | トラックバック (0)

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