« Studioのペナルティ設定 | トップページ | PCスキル - Wordの書式スタイルを引き継ぐ »

2012.09.26

PPT + SimplyTerms + Trados

★★
PowerPointファイルは、Trados TagEditorでも処理できることになっていますが、たいていはタグが非常に煩わしいことになります(書式フォント、しかも無意味なフォントが多すぎる)。それに何より、翻訳後にちゃんとPPTファイルに戻せるのか? という不安が常につきまといます。

今回など、元が*.pptxだったせいか、*.pptで別名保存しても、なぜかTagEditorで開けませんでした(エラーになる)。

そんなわけで、PPTファイルについては、Tradosを使うときでもBuckeyeさんのSimplyTermsのお世話になっています。

リンク: Translation Tools


つまり、

・SimplyTermsでテキストに書き出す
・テキストをWordに貼り、Trados環境で翻訳する
・Wordファイルをクリーンアップする
・テキストで保存する
・SimplyTermsでPPTに戻す

という手順です。

PPTを上書きすると、そのつどフォントサイズやセルの調整が必要になりますが、この方法なら最終的にPPTを微調整するだけで済みます。

ただ、Wordにかますときにちょっとしたコツもあるので、以下、この手順をまとめておこうと思います。

■SimplyTerms上の処理

基本的な使い方は、SimplyTermsで[ヘルプ]→[STヘルプ]を開き、[翻訳作業の流れ]を最初から見れば大丈夫でしょう(ブラウザで開きますが、ローカルファイルです)。簡単にまとめておきます。

ここでは、対象のPowerPointファイルを baldhatter.ppt ということにします。それから、英日翻訳という前提です。

  1. SimplyTermsで baldhatter.ppt を指定します。 ツリービューから選んでもいいし、エクスプローラからのドラッグアンドドロップでもOK。

    1209261


  2. [処理内容]で[ファイル種類の変更]を選び、[ファイルの種類]で[英語]を選び、[実行]します。


  3. ファイル名が baldhatter_eng.ppt にリネームされます。[処理内容]で、今度は[Officeテキスト抽出]を選びます。

    1209262

    あ、そうそう。ここは[実行]する前に書式オプションもチェックしておきましょう。

    1209263

    こうしておくと、PPT上の書式が<b>などのタグとして追加されます。これを設定しておいたほうが、PPTに戻してからの面倒が少なくなります。

    このオプションをチェックしてから、[Officeテキスト抽出]を[実行]します。PowerPointがちょっと開いたり閉じたりしてから、baldhatter_eng.txt というファイルが出来上がるはずです。


    さて、ここからがTrados環境になります。


  4. baldhatter_eng.txt の内容をWordに貼り付けます。
    ただし、Wordの新規ファイルだと、これから使うTrados固有の文字スタイル(外部タグ、内部タグ)が設定されていないので、あらかじめTrados書式を持っているファイルをテンプレートとしてひとつ作っておくといいですね(参考: side TRADOS: ttx 指定でも Word で作業)。
    このファイル名は何でもかまいません。

    1209264


  5. SimplyTerms固有のタグに外部タグの書式スタイルを指定します(一括置換)。
    以下のダイアログのとおりに指定すればできるはず。tw4winExternal というのが外部タグ(グレーのタグ)のスタイルです。

    1209265


  6. 書式タグに内部タグの書式スタイルをそれぞれ指定します(一括置換)。

    1209266

    さっきと似てますが、もちろん検索文字列は違いますし、置換後のスタイルは tw4winInternal です。内部タグ(赤いタグ)。この2回の置換で、こうなります。

    1209267

    このファイルができたら、後はふつうにTradosを使って翻訳します。


  7. 翻訳が終わったら、クリーンアップします。


  8. クリーンアップしたdocをテキストとして保存します。このとき、ファイル名は baldhatter_jpn.txt とし、保存先は baldhatter_eng.ppt や baldhatter_eng.txt と同じフォルダに。


  9. いよいよ、SimplyTermsでPPTに戻す手順です。この時点で、同じフォルダに
    ・baldhatter_eng.ppt
    ・baldhatter_eng.txt
    ・baldhatter_jpn.txt
    の3つがあるはずです。

    SimplyTermsで、書き戻すべきPPTファイルを指定します。書式オプションも忘れずに。

    1209268

    これで、翻訳した内容がすべて baldhatter_eng.ppt にインポートされ、翻訳済みPPTが出来上がります。


    なお、これで出来上がるファイルは、baldhatter_jpn.ppt という独自形式になっているので、必要に応じて納品用のファイル名に戻してください。


    というわけで、PowerPointファイルの翻訳に苦しんでいる人は、ぜひSimplyTermsをお試しください。

    もちろん、Tradosを使わない人も翻訳工程が違うだけで、SimplyTermsのメリットは変わりません。ただし、テキストファイル上で上書きするときは、SimplyTerms固有のタグ

    [[S1_BD-1]]

    などを壊さないよう、くれぐれもご注意ください。

04:10 午後 その他 |

はてなブックマークに追加

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13481/55750621

この記事へのトラックバック一覧です: PPT + SimplyTerms + Trados:

コメント

これまで、SimplyTerms固有のタグ [[S1_BD-1]] 等はマクロで変換してスキップしていたのですが、スタイルを指定することでTrados使用時にスキップしてくれるようになるのでしょうか。tw4WinInternalとかtw4WinExternalとかのスタイルはどのようにして指定するのでしょうか?

いろいろやってみたのですが、よく分かりません。急ぎませんので、そのうち教えてくれると助かります。

投稿: Yoshi | 2012/09/27 10:34:15

baldhatterさん、やり方、分かりました。まずTageditorで何かファイルを開くとスタイルが出来ている、ということですね。ようやく出来ました。ありがとうございました。

投稿: Yoshi | 2012/09/27 11:43:41

Yoshiさん、コメントの公開が大幅に遅れました。すいません。Wordファイルのスタイル設定については、新しいエントリで書いたみたいと思います。

投稿: baldhatter | 2012/10/03 8:36:11

コメントを書く

## コメントは承認制なので、公開されるまでに時間のかかることがあります。



(必須ではありません)