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2012.06.12

Studio 2009 初歩 - セグメントの操作


(タイトルには2009としてありますが、2011でもおおむね共通です)

なにしろ自分がそうなので、2007までのユーザーがStudioを初めて使うときの戸惑いを中心に書いてみることにします。

2007までは、WordとTagEditorのどちらを使う場合でも、翻訳中のセグメント = アクティブセグメントは、一目でわかりました。翻訳中のセグメントは色分け表示され、そのような状態にする操作を「セグメントを開く」と言い、元に戻す操作を「セグメントを閉じる」と言っていました。

Studioのインターフェースでは、今までのような「セグメントを開く、閉じる」操作がなくなったので、セグメントを扱うときの感覚を少しだけリセットする必要があります。


ファイルの先頭から順当に進んでいるかぎり、

カーソルのあるセグメント = アクティブセグメント

です。

1206122

このように、カーソルのあるセグメントがハイライトされてアクティブとわかります。

訳文の確定 + メモリーへの登録 + 次のセグメントへの移動

という一連の操作にショートカットが割り当てられている点も2007までと同じなので(ただし詳しくは後述)、ここまでは従来の2007ユーザーでもあまり抵抗なく進みます。

問題は、いちど訳したセグメントに戻って修正するときの操作です。


たとえば次の図では、36行目がアクティブです。

1206123

この状態で34行目に移動(カーソルを置く)しても、それだけで34行目はアクティブにならず、したがって34行目で確定登録したはずの訳文がメモリーウィンドウにも現れません。

アクティブにするには、[Alt]+[Home]を押す、あるいは何か文字を入力する必要があります。

ただし、この動作はオプションで変更できます。[ツール]→[オプション]→[エディタ]で、[暗黙行のアクティブ化を有効にする]というオプションをチェックすれば、カーソルを移動しただけで移動先のセグメントがアクティブになります。こっちのほうが使いやすいように思うのですが、どちらがデフォルトだったか、わからなくなりました。



ところで、上の太字のオプションも、例によって意味がよくわかりませんね。何か記事にしようとすると、ほぼ毎回インターフェース訳の不備が見つかるというのも、ほとんどお約束になってきました。英語版では、

Enable implicit row activation

です。implicitの掛かり方を間違えたことがわかりますが、「暗黙行」とか訳した人は、いったい何をイメージしてたのでしょうか......

セグメントの翻訳が済んで「確定+登録+次へ進む」ときも、ちょっと注意が必要です。

訳文の確定 + メモリーへの登録 + 次のセグメントへの移動

には2つのショートカットがありますが、「次」が何かに大きな違いがあります。

[Alt]+[+] …… 次の未確定セグメントに進む

[Ctrl]+[Alt]+[Enter]……次のセグメントに進む

つまり、これも冒頭から順当に進んでいる場合には特に差がないのですが、いったん終わったセグメントに遡って修正・確定するときは、動作がまったく違ってくることになります。

たとえば100行目まで進んだところで、ある訳語を検索して修正しなければならなくなったとします。該当する訳語が20行目と30行目にあるとしたら、20行目を修正・確定するときは、[Ctrl]+[Alt]+[Enter]とすれば次の21行目に進みますが、[Alt]+[+]とすると101行目まですっ飛んでしまうわけです。

2007まででショートカットを多用してきたユーザーであれば、

2007の[Alt]+[+] = Studioの[Ctrl]+[Alt]+[Enter]
2007の[Alt]+[*] = Studioの[Alt]+[+]

という対応になっていることにお気づきかもしれません(2007式にカスタマイズすることもできます)。

この違いにさえ慣れれば、Studioインターフェース上でも、入力自体は比較的スムーズに進むでしょう。

ところで、上の説明で私はショートカットを[Alt]+[+]と書いていますが、製品上では

[Alt]+[Add]

と書かれています。これ、明らかにローカライズの手抜きですよ。


03:15 午前 バージョン - Studio 2009 , バージョン - Studio 2011 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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はじめてStudio案件がきた


今までにも何度か書いているように、Studioプラットフォームがリリースされても、私が受注している範囲では依然として2007ベースでしか発注がありませんでしたが、最近ついにStudio 2009指定という案件があり、実作業でStudio 2009を使うことになりました。

以下、今さらですが、初めて「実際に使ってみた」うえでのファーストインプレッションです。

パッケージを開く

案件としての受け渡しは、「パッケージ」という単位で行われます。今回、お仕事として初めてパッケージを受け取り、それを開くという段階から始めたわけですが、パッケージを展開する段階でインターフェース訳にさっそく誤訳があり、戸惑いました。詳細は別エントリでご報告します。


全体的な操作感

Studioプラットフォームのベースになった(と推測される)Idiomの操作感が最悪に悪かったせいで、Studioインターフェースにもあまり良い印象はなかったのですが、操作性そのものはIdomほど悪くありません。

慣れないうちに(あるいはIdiomに慣れていると)戸惑うのは、

カーソルのあるセグメントとアクティブなセグメントは違う

ということでしょう。これについても、別エントリで詳しく説明します。

タグ(固定要素)の挿入も、慣れるとStudioのほうが優れています(参照エントリ:Studio 2009 初歩 - タグの操作など)。

ただし、

センテンス単位のぶつ切り感

は、やはり横並びのこの形式のほうが強くなるように私は感じます。いちおう、

1206121_2

このように、ガイドカラムを見るとパラグラフ範囲がわかるようになっていますが(図の赤線が1つのパラグラフ)、これを意識するのは難しそうです。


日本語入力

これは困りもの。まさか従来のTagEditorのバグをそのまま引き継いだ(参照エントリ:TagEditor のバグを直してください、SDLさん)というわけでもないでしょうが、Studioのエディタでも、何かの拍子にすぐ英数字入力になってしまうことがあります。発生条件がまったく不明で再現性も低いのですが、私の環境ではWin XPでもWin 7でも起こります。ATOKとの相性かもしれません。


秀丸エディタへの影響

Studio本体での入力もですが、秀丸エディタを使っている場合、実は秀丸での日本語入力にも影響があるようです。これもATOKとの相性かもしれませんが、少なくともウチでは、Win XPでもWin 7でも、Studioを起動しているうちは

秀丸で日本語入力がほぼ不可

になります。これは、かなり致命的。


訳語検索(コンコーダンス検索)

訳語検索については、Studioリリースの当初から、以前よりだいぶマシになったと報告してきました。しかも、原文だけではなく訳文からも検索が可能になりました。

ただし、たとえば英日翻訳のとき、訳文つまり和文中で2単語以上の英語を検索すると、あまりいい結果は出ないことがありました。


とにかくブラックボックス

Studioプラットフォームで私がいちばん気に入らないのは、2007までと違ってアーキテクチャ全体の

ブラックボックス度

が異常に高くなったということです。

たとえば、今回のStudio案件では、以下のようなエラーに遭遇しました。

1206111

これは、ファイルを開いて作業を再開しようとしたとき、何回か出現したエラーです。出現条件は不明ですが、マシンを再起動しないと解消しません。

1206112

これは、結合したセグメントで訳文を登録しようとしたときのエラーです。

1206113

これは......何だったかなぁ。複数のメモリーの設定を変えようとしたときだったかも。

どのエラーも、容易には原因を特定できそうにありませんし、したがって解決もまず望めません。

なんでこんなことになったかというと、最大の原因は依存するコンポーネントが多岐にわたっていることでしょう。まっさらなマシンにStudioをインストールしてみるとわかりますが、

Microsoft .NET Framework
Microsoft Visual C++ のRedistributable(実行環境)
Java 2 Runtime Environment
Open XML SDK 2.0 for Microsoft Office

などなど、本体のインストールより前にやたらといろんな環境がインストールされます。だから、何かエラーが出てもそれがどの部分のエラーか、ふつうのユーザーにはわかるはずもない。


こんな「得体の知れない」作業環境は、やっぱり願い下げだなぁ。


02:02 午前 バージョン - Studio 2009 , バージョン - Studio 2011 | | コメント (6) | トラックバック (0)

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