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2010.12.23

ライセンス - 再インストールとライセンスの返却について


私の作業環境には、メインデスクトップ、サブノート、予備デスクトップと 3 台の PC がありますが、Studio 2009 はそのうちサブノートと予備デスクトップにインストールしてありました。2009 環境もほぼ安定が確認できたので、メインデスクトップにインストールしようと思い立ちましたが、Trados インストール環境を移行するためには「ライセンスの返却」という操作が必要です(現行バージョンである2007 と 2009の場合)。

ちょうどいいので、その過程を書きとめておきます。

ちなみに、今回この移行を思い立ったきっかけは、私の作業環境のハードウェア状況です。その辺については、side A に余録を書いておきます。

現在(2007 と 2009 の場合)、ライセンスの管理はオンラインアクティベーション方式になっていて、何台の PC でアクティベートしたか記録されるようになっています。所有しているライセンス数を超えてアクティベートしようとすると、こんなエラーが出ます。

License_0

上のショットは、私がアクティブな 2 つのライセンスを返却する前に試したときに表示されたエラーです。言い忘れましたが、通常の 2009 Freelance ではライセンスは 1 つだけです(同じネットワーク上では同時に 1 台の PC でしか使用できない)。私は Freelance Plus を買ってあったので(数千円の差額)、ライセンスが 2 つあります。

SDL のサイトで、[My Account]にログインして[マイ ライセンス]に進むと、自分が持っているライセンスを確認できます([+]アイコンを展開)。

License_1

上のショットは、ライセンスを 1 つだけ返却した状態。

ライセンス返却の操作は、License Manager で行います。プログラムグループから[SDL]→[SDL Trados Studio 2009]→[License Manager]を選択します。

License_2

オンラインのアクティベーション状態は返却後すぐに反映されるので、こうなれば新しい PC でアクティベーションが可能になります。アクティベーション関係ではときどきトラブルもあるようですが、今回はスムーズに移行が完了しました。

ちなみに Trados のライセンス管理方法は、かつてのドングルというハードウェアキー(初期はパラレル、後 USB)から、SDL Trados 2006 の頃のローカルライセンスファイル方式を経て、現在のオンラインアクティベーションという形に進化してきました。

私は SDL Trados 2006 のときに購入したので、最初はローカルファイル方式でした。この方式だと、ライセンスファイルさえコピーすれば何台の PC でも正規の動作が可能ですが、それでもネットワーク内では同時に複数を起動することはできませんでした。

02:48 午後 Trados 全般, バージョン - Studio 2009 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2010.12.16

20周年記念 JTF 翻訳祭 - C3&4セッション

C-3&4 「ローカリゼーション・ソリューション模擬コンペティション」

無事に終わった今だから白状しちゃいますが、準備段階から直前まで、はたしてセッションを最後までうまく進められるのかどうか、どんな展開になるのかまったく予想できていませんでした。

ローカリゼーション・ソリューション・ベンダーの大手 3 社に集まっていただき、ソリューションをいっぺんに披露してもらうという構想は良かったのですが、各社の持ち時間はかなり短く(20 分ずつ)、スライドも三者三様に個性的で、はたしてセッションとしての統一性を図れるのか、何とも心許ないかぎりでした。また来場者の構成についても、翻訳会社と個人翻訳者の比率が高くクライアント企業は少なかったようなので、はたしてそういうオーディエンスを対象に、このセッションをどう展開すればいいのかも難題でした。

何より心配だったのは、3 社のプレゼンテーションが終わってから休憩をとるというタイムテーブルにしていたため、休憩時間が終わったら誰も残っていないという事態。

が、結果的には、3 社の担当者様がそれぞれさすがに手慣れたプレゼンテーションを行ってくださり、手前味噌のようですが、セッションの趣旨に沿っていながら各社の個性もよく現れた内容になっていたおかげで、休憩後もほぼ満席のまま最後まで進めさせていただくことができました。

私自身がモデレーターとして適切に機能したかどうかは今でも判りませんけど、セッションが終わってから何人かの方にお声をかけていただいた限りでは、セッション自体の意義はそれなりに感じていただいたようで、ひとまず安堵しました。

Welocalize Japan の儀武氏は、英語版スライドだけという意表を突いた登場。自社を紹介しつつも、広くローカリゼーション・ソリューションのこれからの方向性を示してくださり、トップバッターとしていいスタンスでした。どうせなら、プレゼンテーション自体も英語でやっていただいてよかったかもしれません(ふだんはそうみたいです)。

リンク: Welocalize 翻訳 | ローカリゼーション | 国際化


ライオンブリッジジャパンの水村さんは、ある意味でもっともスタンダードなプレゼンテーション。あれだけの枚数のスライド、ぜったい全部は消化できないだろうと思っていたのですが、なかなか見事でした。その分ちょっと早口になりすぎたかもしれません。

リンク: Translation Services, Product Engineering, Content Development | Lionbridge


SDLジャパンの並木氏は、IT 翻訳/ローカリゼーションの世界ではかなりの有名人。企画段階でも並木氏にはたいへんお世話になりました。自社のソリューションを過不足なくアピールしてくださったのはもちろんですが、トーク自体が巧みなので、トリとして期待どおりの存在感を発揮していただきました。

リンク: グローバル情報ソリューション - 翻訳 - ローカリゼーション - グローバリゼーション - SDL


休憩後のディスカッションと質疑応答では、プレゼンターのみなさんが嫌がるかも、というのは承知の上であえて、「翻訳者と翻訳会社は、各社ソリューションの中でどんな位置を占めるようになるのか」という質問を、まず私からぶつけました。その後も、会場から IBM の吉野さんをはじめ、クライアント企業からも翻訳会社からもセッションの趣旨に相応しい質問が次々と出る一方、私からもときどき補足的な説明を入れたりすることができました。

ローカリゼーションプロセスの機械化、自動化がどんどん進めば自分たちはどうなるのか。翻訳会社と翻訳者には今、そういう大きい危機感があります。今回のセッションは、もしかしたらその危機感をさらに煽る結果になったかもしれません。少なくとも、今までと変わらない対応を続けたら仕事は減っていくでしょう。そういうことを考えるきっかけになったとすれば、私としてはこのセッションは成功だったと思っています。

そういう危機感を抱いた多くの方が、おそらくこのセッションと同じ部屋で続いて Buckeye さんの講演(C-5)をお聞きになったのではないでしょうか。

産業翻訳、特に IT 翻訳/ローカリゼーション業界は今、大きな転換期を迎えています。

一人ひとりがよく考え、自分にとって幸せな道を選びましょう

この言葉の重み。私もしっかり受け止めたいと思います。

03:19 午後 その他 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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20周年記念 JTF 翻訳祭 - 公式ツイートの試み

前エントリで書いたように、今までにない形式と規模で開かれた翻訳祭。

スタッフのみなさん(JTF 事務局や理事の方々、翻訳会社のみなさん)は準備段階から当日までさぞ大変だったろうと思いますが、今年はもうひとつ、翻訳祭初めての試みとして公式 Twitter ボランティアのみなさんが実況ツイートに大活躍してくださいました。

私も当日の隙を見て、あるいは翌日以降にハッシュタグ #jtf2010 を追いましたが、翻訳祭に参加できなかったみなさんに実況ツイートは大好評でした。公式ツイートを行うに至った経緯などは、こちらで詳しく紹介されています。

リンク: JTF翻訳祭つぶやき係 - 兼業翻訳者の迂闊な日常

Twitter ボランティアのみなさん、そしてそのまとめ役として神業のようなツイートを続けてくださった mogyayome さん、本当にありがとうございました。

考えてみれば、私が初めて mogyayome さんにお会いしたのも、昨年 12 月の環境研究会後に河野弘毅さんを囲んで集まった懇親会でした。その後、すでにアクティブな Twitter ユーザーだった mogyayome さんに誘われるように河野さんがツイートするようになり、私も Twitter 上でたくさんの翻訳者さんたちと知り合うことができました(9 月に PT で初めてお会いした方々)。今回の Twitter ボランティアも、mogyayome さんを中心としたそのネットワークから生まれたと言っていいと思います。

SNS というごく新しいシステムが、理想的に機能した典型だろうと思います。

ura_mami さん、moko_uiro さん、sagtran さん、m_toka さん、そして mogyayome さん(以上、いずれも Twitter 名にて失礼します)、実況ツイート本当にお疲れ様でした。この成功は、本当に大きいと思います。

02:33 午後 その他 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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20周年記念 JTF 翻訳祭 - ご報告

20周年記念ということで、JTF としてはほぼ初めてのマルチセッション形式を採用した今年の翻訳祭。来場者数は例年の 2 倍近く、夕方からの交流パーティーまで含めて大盛況でした。

私が参加したセッションについて簡単にご報告しておきます。

基調講演「翻訳研究と実務の接点」水野的氏

前半はふつうにアカデミックな展開でしたが、後半からは実例を交えて実に興味深い内容でした。どんな分野にも、やはり「研究」と「実践」という 2 つの相があるもので、私自身は --- たぶん現役翻訳者さんの多くもそうだと思います --- 前者にほとんど接したことがありませんでした。

このセッションで紹介されたような「翻訳研究」の実践的応用が進むと、機械翻訳と人間翻訳の仲立ちが進むのかもしれない、と個人的には思いました。そんな空想は別にして、テーマとレーマ、結束性、連続主題と前進主題といった考え方は、翻訳者の今の仕事にもダイレクトに役立つはずです。

実は 13 日はほぼ朝まで仕事をしていて 2 時間くらいしか寝てなかったのですが、がんばって基調講演から聴くことにして正解でした。


D-1「翻訳者だからできる!世界に向けたアプリの開発と販売」西野竜太郎氏

西野さんについては、ブログ(IT翻訳者Blog)を以前から拝読していて、「翻訳」だけではない広い視点を持つ翻訳者さんとして注目していました。

今回の講演内容も、つきつめて言えば「翻訳者が翻訳以外に見出せる可能性」ということで、同じ IT 分野を扱う翻訳者としては、いろいろと共感できる点がありました。直接お会いするのは初めてでしたが、お人柄もおおむねブログから想像していたとおりでした。

実は、西野さんについては、準備段階で委員の河野弘毅さんとお会いしたとき、「西野さんという人に講演をお願いしてみようと思うけど、どうかな」と尋ねられ、そのときすでにブログの読者だった私が「はい、ぜひお話を聴いてみたいし、会ってみたいです」と推した、という経緯がありました。


その次のコマ、本当はジャンクリストフさんの D-2「No.1フリー翻訳支援ツール OmegaT 入門」を聴きたかったのですが、控え室に行ったら SDL の並木さんがいて、ちょっと話し込んでいるうちにスライドの修正とかそんな話になり、セッションには参加できませんでした。

C-3&4 について別エントリで書きます。


D-5「ポストエディット入門2010」斎藤玲子さん

Buckeye さんの講演はもちろん気になったのですが、すでに超満員と聞いていたので遠慮しました、というのもなかば本当ですが、ポストエディットはもちろん気になる話。

オラクルさんで機械翻訳 + PE というプロセスが始まったという話は周辺でも聞いていなかったのですが、伺ったところ、やはりまだ社内検証の段階とのこと。ルールベースと統計ベースの長所・短所、それぞれに対して PE を行うときの長所・短所、フルエディットとライトエディットなど、なるほど「入門」的な内容でした。

ちなみに、Buckeye さんは基調講演以外すべて私と違うセッションに参加なさっています。

リンク: 20周年記念JTF翻訳祭: Buckeye the Translator

リンク: 「機械翻訳時代に翻訳者の生きる道」@20周年記念JTF翻訳祭: Buckeye the Translator

Buckeye さんご自身のセッションは当然ながら立ち見が出るくらい大盛況だったそうです。

今回の翻訳祭は、機械翻訳を含めた「支援ツール」が大きな柱のひとつだったわけですが、その中にあって「機械翻訳時代に翻訳者の生きる道」というテーマがこれほど注目される、そのこと自体が今回のテーマ設定に対する答えのひとつなのだろうと思います。そして、産業翻訳業界の全体が大きな転換期を迎えつつある証拠でもあります。

02:02 午後 その他 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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2010.12.10

MultiTerm - SP3 アップデート後のエラー

★★
SDL MultiTerm 2009 SP3 の修正パッチがリリースされています。

先日のエントリにミストラルさんからコメントをいただきました。私はまだ遭遇していないのですが、MultiTerm を SP3 にアップデートした後に、エラーが出ることがあるそうです(.NET Framework 関連らしいのですが、TMサーバーに接続できないとか、そんなことも言われる模様)。Proz.com にも同様の症状について何件か報告があります。

リンク: Update SP3 Trados Studio, error message Multiterm (SDL Trados support)

そして、ミストラルさんからご報告があったように、このスレッドの最後のほうに SDL Support からの返信があって、修正パッチが公開されているとのことです。そのページがこちら。

リンク: Resolving Server connection errors after installing SDL MultiTerm 2009 SP3 (+Cumulative Update 8/9)

もし、MultiTerm を SP3 にアップデートした後でなんらかの不具合がある場合には、こちらのパッチを当ててみるといいかもしれません。

ちなみに、正規ユーザーであれば SDL サイトで[My Account] にログインして[マイ ダウンロード]に進めば、公開されているパッチはダウンロードできるようになっているのですが、この修正パッチは(まだ)載っていません。もしかすると、マイナーパッチ扱いで、もう少しまとまったところでパッチとしてリリースするのかもしれませんが、症状としてはけっこう大きいのにこの程度の扱いというのは、ちょっと不親切です。

というわけで、SDL の中の人にも「見てます」と言われてしまった拙ブログの責任として :) ご報告しておきます。最後になりましたが、ミストラルさん、情報提供ありがとうざいました。

03:39 午後 Trados 機能 | | コメント (7) | トラックバック (0)

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2010.12.03

Studio 2011 は桜とともに? - SDL 製品セミナー


昨日(12/2)、SDL が開く今年最後の「SDL Language Technologies製品セミナーのご案内」に行ってきました。

次期バージョンとなる SDL Trados Studio 2011 の紹介があるという案内だったので、その情報収集が最大の目的でしたが、それ以外にも個人的には収穫がけっこうありました。

対象は「一般企業または翻訳会社の方」ということになっていましたが、フリーランスの私でもまったく問題ありませんでした。会場は、いつものように明治記念会館。神宮外苑とその周辺は、色づいた銀杏がきれいでした。

以下は、「翻訳者」としての立場をあえて忘れることにして書いています。理由は最後に書きます。

アジアパシフィック・セールスディレクター新井康郎さんの挨拶に続き、最初のプレゼンテーションは、英国 SDL の Massimo Ghislandi さんによる製品戦略。ローカリゼーションの世界で、なぜ機械翻訳が不可欠になっているのか、GIM(Global Information Management)というさらに大きい枠組みが求められるのか、そういう背景が実によく整理されていました。

ローカリゼーション業界の末端に位置するただのフリーランス翻訳者でも、こういう大局的な動きはやはり知っておいたほうがいい。機械翻訳とか翻訳支援ツールを否定的にばかり捉えるのではなく、こういう変化はきちんと追っておき、では自分がそれにどう対応するのかを考えていくことが必要なのだろうと感じました。

その次が、お待ちかね、次期バージョンの話(山田裕光さん)。ただしまだαバージョンの段階で未確定の部分も多いとのことで、配付資料もありませんでした。

リリース時期は、「来年、桜の咲く頃」が目安だそうです。Studio 2009 は、アーキテクチャとしてまだ 2007 を引きずっている部分があり、たとえば機能の一部がまだ ttx ファイルに依存していて完全な XLIFF ベースとは言えなかったり、WinAlign のように一部のコンポーネントが統合されずに残ったりしていました。2011 では、完全に XLIFF ベースとなる一方で ttx のサポートも継続され、WinAlign も統合される予定とのこと。

そのほかにもいろいろ、特にユーザビリティのレベルが着実に進歩しているのですが、詳しいことは、もう少し開発が進んだ段階で書くことにします(懇親会で、口頭レベルの NDA めいたものがあった関係で)。

また、先日発表された Open Exchange(SDL OpenExchange Beta - なるほど、そう来たか)から、便利そうな機能は順次、製品に実装されるそうです。

次は、Studio 2009 SP3 の話(山田勝志さん)だったので、ここでは紹介を割愛します。

SP3 に関連しては、懇親会で「Auto Suggest はいつ日本語に対応するのでしょうか」と質問したのですが、なんと、「日本語(マルチバイト言語)については対応されないままかもしれない」とのことでした。ところが、別の話として「公式には未対応で、表示にも不具合があるが、日本語で使えないことはない」という話もありました。これについては、近いうちに検証して、こちらでご報告したいと思います。

同じく懇親会では、現行の WinAlign に文字化けのバグがあるという報告はしておきました。

そうそう、誰でも閲覧できるナレッジベースを教えていただきました。
リンク: >Customer Portal

登録ユーザー(サポート契約は不要)であれば、ここから "Your Ideas" にアクセスすれば、機能に関するリクエストなどを送信したり、実装予定の機能を確認したりできるようになっています。ユーザーからのフィードバックについては、かなりオープンに声を聞きたいという姿勢です。

前半の残りは、導入事例の紹介と、LSP パートナープログラムの話。最後に、TM Server と MultiTerm Server というサーバー製品の紹介。私自身、Trados のサーバー環境で実際に翻訳案件があった経験はないのですが、ひとつだけ。

翻訳単位が 200,000 を超えたら、デスクトップ TM(ふつうの Trados TM)ではなくサーバー TM のほうがいいとのこと。「サーバー TM に接続するほうが時間がかかる」という誤解があるが、クエリーの処理性能自体は、デスクトップ TM(Workbench)より、TM Server のほうがはるかに高いし、返されるデータはテキストベースなので、TM Server が遅いということはない。制限要因は、通信環境だけ。

実は、今回のセミナーに参加していちばん強く感じたのは、「ローカリゼーション」(厳密な定義は難しいですが)というプロセスにおいて、翻訳者の関与する部分は質的にも量的にもまちがいなく変わりつつあるということ。

私のように「IT 翻訳者」という看板を出していても、ローカリゼーションに関わろうとする場合には、プロセスの全体をある程度は把握したうえで、純粋に「翻訳」という部分ではどう関与していけるのか、を考えていくべきなのだと思います。さらには、これはもう好みしだいですが、「翻訳」以外の部分でどう関与できるのか(できないのか)も、今から念頭に置いておくべきです。

ただし、こういう方向はもう「翻訳者」とは呼べないかもしれませんね。「ローカライザー」とか、そんな新しい職種になるのかな。そんな世界にはいたくない、と考える人だってきっといるでしょう。そういう人は、ローカリゼーション以外、さらには IT 分野以外にシフトするしかない。

私自身の中には、「翻訳」にこだわっていきたい部分ももちろんありますが、上に書いたようなローカリゼーションのプロセスに関わっていたい部分も実はあったりします。そのふたつが、共存できないとは別に思っていませんし。

07:07 午後 Trados 全般 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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2010.12.01

Microsoft HTML Help Workshop - ヘルプのデコンパイル

★★
Microsoft のオンラインヘルプに、*.chm という拡張子の付いた形式があります。

ヘルプのコンテンツを HTML ファイルとして作成し(ファイル数が数千に及ぶのも普通)、目次ファイルや索引ファイルなどと一緒にしてコンパイルしたのが、このファイル形式です。今では、独自形式を別とすれば、Windows アプリケーションのヘルプは大半がこれだと思います。

ちなみに、Windows 3.0 以来かなり長い間、WinHelp という形式(*.hlp)が主流でしたが、こちらはソースが RTF ファイルでした。最近さすがに、あまり見なくなりました。

以前の WinHelp より少しは使いやすくなりましたが、それでもまだ CHM 形式ヘルプは検索がしにくい場合があります。ところが、普通にアプリケーションからヘルプを使うのではなく、翻訳案件でこの形式のファイルが過去訳の参照用などと称して支給されたりすることもあるので、検索性が悪いというのはけっこう致命的。

そんなときは、*.chm ファイルをデコンパイルして、元のソース HTML ファイルを取り出してしまえば、簡単に grep 検索できるようになります。

そのためのツールが、Microsoft HTML Help Workshop です。

- ソース HTML ファイルから *.chm ファイルをコンパイルする
- *.chm ファイルをデコンパイルしてソース HTML ファイルを取り出す

の両方が可能です。といっても、翻訳者が前者の機能を使うことはまずありません(翻訳会社が翻訳後のコンパイルまで請け負った場合にはよくやる作業です)。

リンク: HTML Help Workshop

Microsoft のこちらのサイトから無料でダウンロードできます。

インストール後の使い方も簡単。GUI ツールを起動し、[File]→[Decompile]を選択し、

Mshhws2

このダイアログで取り出す HTML ファイルの格納フォルダ(Destination folder:)と、対象の *.chm ファイル(Compiled help file:)を指定するだけです。

03:54 午後 関連ツール | | コメント (2) | トラックバック (0)

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