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2009.11.20

omiso.dot の Tips

★★★
翻訳フォーラムの勉強会その他で何度か紹介している、Trados 翻訳後のチェック用ツール(Word マクロのテンプレート)、omiso.dot について、ちょっとした Tips です。

※開発者のサイトがなくなってしまい、連絡先もわかりません。もし、開発なさった方がこちらや翻訳フォーラムをご覧になることがあったら、ぜひご連絡いただければと思っています。

テキスト保存したファイルでも使える

omiso.dot の機能は通常、Trados 翻訳が終わった後のバイリンガル状態で実行します(下図)。

Trabilinseg

このとき、Trados 固有のマーキングである、

- セグメント開始を表す {0>
- 原文と訳文の区切り <}100{>
- セグメント終了を表す <0}

のフォントには「下付き」と「隠し文字」の属性が付いています。原文も「隠し文字」です。

さて、omiso.dot はこの状態でないと使えないかというと、そんなことはなくて、このバイリンガルのままテキスト保存したファイルに対しても実行できます。

Tratextseg

これが、いちどテキスト形式で保存したファイルを Word 上で開いたところです。{0> - <}100{> - <0} のマーキングも、原文も訳文もプレーンなテキストになっています。こうなった状態でも omiso.dot はまったく問題なく機能します。


では、これが何の役に立つかというと ---

数字チェックの不完全さを回避できる

「英日比較」の中に、「訳文に原文と同じ数字があるかチェックする」という機能があります。産業翻訳において数字の誤訳は致命的ですから、この機能はけっこうありがたいのですが、実はこの機能にはちょっとしたネックがあります。

- 原文が数字ではなく綴りの場合、訳文が数字だと不一致と見なされる
  (seven - 7、等)
- 文の最後に数字があると、ピリオドが小数点と判断されて不一致と見なされる
  (2000. - 2000年、等)

数字の出現が少なければ、ログを確認するときこういった "擬陽性" を無視するだけで済みますが、数字がたくさん出てくるときには、擬陽性が多すぎて本来の用を足しません。こういうときは、バイリンガルファイルをいちどテキスト形式で保存し、そのテキスト上で

- 綴りの数字をすべてアラビア数字に置換する
- ピリオドをすべて削除する

という処理をしてから omiso.dot でチェックするわけです(納品用の Word ファイルではないので、どんな置換処理をしても問題なし)。


Trados 翻訳以外でも omiso.dot を利用できる

Trados 翻訳したわけではなく、原文と訳文が別ファイルとして存在する場合でも、omiso.dot を利用する方法があります(ただし原文と訳文は原則として 1 対 1 対応している必要があります)。Excel を使います。

1. 原文と訳文をそれぞれテキストファイルとして用意します。
2. A 列に原文を貼り付けます。
3. B 列に訳文を貼り付けます。
4. C 列に以下の関数を入力します。
  =CONCATENATE("{0>",A1,"<}100{>",B1,"<0}")
5. C 列を全選択してテキストファイルに貼り付けます。

こうすれば、見かけ上 Trados 翻訳したのと同じ形のファイルが出来上がるので、omiso.dot を使えます。

かなりまどろっこしいプロセスのように見えますが、慣れればそうでもありません。

11:53 午後 関連ツール | | コメント (3) | トラックバック (1)

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