2011.07.31

# 訃報 - 小松左京

少し時間が経ってしまいましたが、これはやはり大きいニュースでした。

リンク: 「日本沈没」SF作家小松左京氏死去 - 文化ニュース : nikkansports.com

私個人は、筒井康隆や故・星新一ほどには小松左京の作品を読んでいないのですが、日本の SF 界ではやはり巨大な存在だったと思います。謹んでご冥福をお祈りいたします。

そして、このブログで取り上げる以上、やはり私なりの最大級の追悼の意を表したいと思い、こんなものを引っぱり出してきました。

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日本沈没のパロディ漫画アンソロジーの帯です。樋口真嗣版のリメイク『日本沈没』が公開されたときの便乗企画ですね。あ、まだ入手できるっぽい。

小松左京氏公認「しかし、こんなふうには沈まんっ!!!」

ってのが最高です(その声のイメージである小林桂樹もお亡くなりになっちゃいましたね)。

帯にも書いてあるとおり、とり・みきの作品「日本沈orz全国版」も収録されていますが、同作はその後、とり・みき個人の『ロボ道楽の逆襲』にも再録されました。

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『日本沈没』は発表当時にも(父親が買っていた)読んだし、わりと最近も読み直してしまいました。東宝特撮シリーズのラインアップにもなった映画版は、やっばり何度観てもおもしろい。そうそう、さいとうたかを(さいとう・プロ)が描いたマンガ版もあるんですよ。

「読んでから観るか、観てから読むか」という例のキャッチコピーが有名だった角川映画の『復活の日』も、原作はなかなか良い近未来ものだと思いました(当時私は、観てから読んだ)。特に、映画と違って、ラストがいい。

でも、小松左京で私がいちばんだと思っているのは --- ぜんぶ読んでるわけではないのですけど ---

「くだんのはは」

これです。今手に入るのはこのバージョンかな。

詳しいことは書きませんけど、「くだん」については、とり・みきも色々と書いてますね。

04:54 午後 文化・芸術 | | コメント (8) | トラックバック (0)

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2010.08.14

# 訃報 - 河野裕子

文学的素養には乏しいので、まして歌集などは数えるほどしか蔵書にないのですが、その数少ない例外が、河野裕子(かわのゆうこ)の

『桜森』
『燦』

でした。Amazon で見た限り、今はどちらも絶版のようで、おそらくその後編集された歌集などに収録されているのでしょうか。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

そして、この歌人を知ったのは、やまだ紫の『しんきらり』という漫画でした

こちらも、オリジナルの青林堂版は絶版のようで、↑ は小学館から出ている版です。

そのやまだ紫も、昨年の 5 月に亡くなってしまいました。河野裕子が 1946 年生まれ、やまだ紫が 1948 年生まれと、ほぼ同世代。どちらも、まだ早いと言われる年齢でした。

『燦』の歌が引用されている『しんきらり』の出版が 1982 年ですから、その当時、河野裕子はまだまだ若手という位置づけだったのでしょうね。

--------------------
ちなみに、『桜森』も『燦』も、ウチの近所では売っているはずもなく、当時は池袋西武の中にあったリブロで見つけたと記憶しています。

漫画家とその漫画も、歌人とその歌集も、私の中では 80 年代の 1 ページをしめている存在です。

06:07 午後 文化・芸術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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2010.03.02

# Translating "the Book"

リンク: 聖書:新たに翻訳始める 16年出版予定 - 毎日jp(毎日新聞)

日本聖書協会(東京都中央区)は2日、新たに聖書の翻訳を始めると発表した。2016年に「標準訳聖書」(仮称)として出版する予定だ。
同協会は1887年に「文語訳聖書」、1955年に「口語訳聖書」を発行。87年にはカトリック、プロテスタントの両教派が協力して「聖書 新共同訳」を出した。だが、平明さを追求した結果、「日本語の美しさやリズム感に欠ける」との指摘もあったという。
今回も両教派の共同訳。聖書学の進展を踏まえ、原典に忠実な翻訳を目指しつつ、日本語としての表現にも配慮する。

「翻訳」界の出来事として注目しましょう。たしかに、「共同訳」は美しくなかった記憶があります。

ちなみに、ウチは品川区にある聖公会系の教会で結婚式を挙げたのですが、司祭に続いて唱える聖書の一節を、事前に頼んでわざわざ文語にしてもらいました。当時の司祭様も、最初はちょっと驚いたご様子でしたが、「そうですね、文語のほうが味わいがありますからね」みたいなことをおっしゃっていました。

今度の口語は、はたしてどうなるのかな。

08:40 午後 翻訳・英語・ことば, 文化・芸術 | | コメント (4) | トラックバック (0)

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2010.02.18

# 訃報 - 浅倉久志氏

リンク: 浅倉久志氏死去 翻訳家 - 47NEWS(よんななニュース)

私はそれほど熱烈 SF マニアではないのですが、ディック=浅倉久志、ヴォネ゛カット==浅倉久志でした。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

......というエントリを書いているところに、もうひとつ大きい訃報が。

12:50 午後 翻訳・英語・ことば, 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2010.01.23

# Jean と Gene

リンク: 時事ドットコム:英女優ジーン・シモンズさん死去=2度の米アカデミー賞候補

往年の大女優 Jean Simmons さんがお亡くなりになりましたが、カタカナ書きすると、キッスのベーシスト Gene Simmons と同じになっちゃうというのは有名な話。

私はたぶん女優さんの名前を先に知っていたので、キッスが登場したとき、同じ名前の人がいるのを見て驚いた記憶があります。

キッスって、登場したばかりのときはまったく好きになれなかったんですが(時期の近いクイーンのほうが強烈でした)、

4年前の手術のとき BGM の希望を訊かれて「ロックを」と答えたら、手術室に入るときこの曲がかかったのでした。まあ、名曲かもしれません :)

06:02 午後 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2009.11.05

# 訃報 - レヴィ=ストロース

リンク: C・レビストロース氏死去 構造主義の巨人 - 47NEWS(よんななニュース)

おぉお......

ちょうど 100 歳ということで大往生でしょう。

02:20 午前 文化・芸術 | | コメント (3) | トラックバック (0)

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2009.08.29

# 色、いろいろ --- 図鑑を見るだけでも楽しい

本日は、視覚的に楽しいネタをもうひとつ。

ネタ元: これだけあれば色に困ることがなさそうな色鉛筆500色セット - GIGAZINE

ふつうに考えれば 50 色だって十分多いんで、500 色なんて、その数だけで愉快になれます。発売元の専用サイトはこちら。
リンク: FELISSIMO 500色の色えんぴつ|フェリシモ

ここの「500 色図鑑」が、かなり楽しめます。

全 500 色をそろえると 36,000 円。もちろん安くはありませんが、このスケールを考えればそれほどべらぼうという額ではありません。

1 色あたり 72 円。

中国製と書いてあるので品質はどうなのかなと思いましたが、この値段だけから察すると、小学生が普通に使う色鉛筆とトントンくらいです(三菱のスタンダードタイプが 12 色 840 円 で、1 色あたり70円)。ということは、品質が悪いということはなさそうですが、500 色という数がスゴいだけで、タッチとか書き味は、あくまでも普通の色鉛筆なんだろうと想像されます。

画材店に行くと、もっと高い特殊な色鉛筆のシリーズがあって、ファーバーカステルとかホルベインなどは 1 色 200 円以上が当たり前。同じ三菱が出している「ペリシア」というシリーズなど(これは油性色鉛筆ですが)、1 本 340 円くらいになります。

あぁ、そう言えば、しばらく前から「大人のための塗り絵」だかがブームなんでしたっけ? この辺も、その余波なのかな。

私らが子どもの頃、「塗り絵は子どもの想像力が育たなくなるからイカンのよ」と言われていた気もするのですが、そっか。大人になっちゃったらもう、「想像力を育て」たりしなくていいんだ。

04:12 午後 文化・芸術 | | コメント (4) | トラックバック (0)

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2009.05.19

# 訃報 - 滝平二郎氏

たとえ名前を知らなくても、この独特の絵は誰でも一度は目にしたことがあると思います。

リンク: asahi.com(朝日新聞社):切り絵作家・版画家 滝平二郎さん死去 - おくやみ・訃報

私にとっては、「長いあいだ読み方を知らなかった作家」でもあります。

たき・へいじろう
たき・ひらじろう
たきひら・じろう
たきだいら・じろう --- > これが正解

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

12:52 午後 文化・芸術 | | コメント (3) | トラックバック (0)

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2009.02.14

# テオ・ヤンセン展に行ってきた

北海道の竹花さん(こんなことしてません?)がまた東京に遊びにいらっしゃったので、今回はもう一人の翻訳者仲間と計 3 人で「テオ・ヤンセン展」に行ってきました。

リンク: -Theo Jansen- テオ・ヤンセン展 公式HP

公式サイトのイメージで勝手に屋外展示を想像していましたが、実際は室内展示です。全体の規模も含めて、第一印象としてはやや "期待はずれ" 感もありましたが、最終的には満足でした。

キャッチコピーにもあるように、ヤンセン氏の作品世界のテーマは「新しい生命」を創造すること。ヨーロッパ人お得意のモチーフとも言えますが、その表現形態が個人的にはけっこうツボです。これがはたして "芸術" の範疇に属するのかどうかは知りませんが、たとえば素材そのものは、近くで見たら呆れちゃうほど、ほとんど "廃物利用の工作の時間" です。

公式ページのムービーでちらっと見られるムービーのように、彼の作品はかつて「生きて」活動していました。今回の展示物は、いわばそれの「死骸」です(可動品の展示もありますけど)。

会場で最初に目についたのはコレ。
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こんな風に資料やパーツが展示してあって、パーツなどは普通の秘術展と違って「触るの OK」です。
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これが最初の、おそらくいちばん目立つ展示。
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土日と祝日にはコイツが動くんだそうです。残念......。も一回行こうかなぁ。

↑これの動力装置の一部です。上に並んでるペットボトルに空気をためて、まるで血管のようにからみあっているパイプを流れる空気圧で動きます。
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もう一つの可動品。
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これは、誰でも自由に動かすことができます。もしかしたら、後で動画をアップします。

これなんかも、羽がぼろぼろになっていますが、
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解説ボードによれば、「2年間生きた」んだそうです。
Jansen06

造形的に美しいのはこれ。
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この方向で見ると、腐海の大王ヤンマによく似ていますが、

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こちらから見ると、タイガーモス号のようでもあります。

展示会場でも DVD でも、動く仕組みを詳しく語ってくれていないところが残念でした。

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テオ・ヤンセンって、私はもちろん今回初めて知ったのですが、世界的な知名度はどうなんでしょうね。

と思って検索したら、ご本人の公式サイトがありました。こちらでも何本かのムービーで、生きていたときの姿を見ることができます。
リンク: Strandbeest.com

02:47 午後 文化・芸術, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (5) | トラックバック (0)

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2009.02.13

# 川柳、サラリーマンとオタクと

サラリーマン川柳、さすが上位 100選だけあって、なかなかの力作揃いです。

ネタ元: 技術者から翻訳者へのシルクロード:サラリーマン川柳「100句」が発表された

私もあきーらさんの真似をして自分の好きな句を選んでみようかと思っているうちに、今度はこんなのが出てきました。

リンク: ねとらぼ:「フィギュアなら 浅田真央より 綾波レイ」 オタク川柳、投票受け付け中 - ITmedia News

なんかねぇ、書かれている内容と気持ちは判らなくありませんが、出来はサラ川に比べたらはるかに劣ります。

09:52 午後 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2008.11.06

# 訃報 - マイケル・クライトン

リンク: 時事ドットコム:マイケル・クライトン氏死去=「ジュラシック・パーク」著者

クローン技術で現代によみがえった恐竜が次々と人間を襲う恐怖を描いたSF小説「ジュラシック・パーク」(1990年)の著者で知られる米作家マイケル・クライトン氏が4日、がんのためロサンゼルスの病院で死去した。66歳だった。

近頃なら「まだ若いのに」と言われる年齢です。Jurassic Park 原作は面白かったです。どんなに荒唐無稽でも読ませるパワーがありました。

08:56 午前 文化・芸術 | | コメント (3) | トラックバック (0)

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2008.08.04

# ソルジェニーツィン死去

大変申し訳ございませんが...まだご存命だったんですね。

リンク: NIKKEI NET(日経ネット):ロシアのノーベル文学賞作家、ソルジェニーツィン氏が死去

『収容所群島』 は、高校の頃に第 1 巻の半分くらいまで読みました...

01:10 午後 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2008.07.09

# 作品の固有名は正確に書いてほしい

小説や映画などの作品名は固有名詞であって、翻訳物の題名も含めて正確に書かなくてはなりません。

リンク: 英解体業者、「ロード・オブ・ザ・リング」作者邸でハガキ発見 | 世界のこぼれ話 | Reuters

J.R.R. トールキンの著作物に「ロード・オブ・ザ・リング」なんてありません。

原題は "The Lord of the Rings"、邦題は『指輪物語』。

【以下、白い都さんからコメントをいただいた後に加筆】

記事内容もいいかげんなので、以下に全文を引用。

[ロンドン 8日 ロイター] 人気小説「ロード・オブ・ザ・リング」の原作者J.R.R.トールキンの英イングランド南部にある元自宅で作業を行っていた解体業者がトールキン宛てのハガキを発見し、高値での販売を希望している。
トールキンの元自宅近くで解体業を営むスティーブン・モルトンさん(42)が8日、ロイターとの電話取材で明かした。
モルトンさんが暖炉を取り外したところ、ハガキ3枚が出てきた。3枚目は1968年の日付でトールキンに宛てて書かれたものという。トールキンは同邸に1968─72年にかけて居住。
モルトンさんは、暖炉とハガキをセットにして50万ドル(約5400万円)で売りたいとしている。モルトンさんによると、トールキンの著作権を管理する団体からの了承は得ているという。

束教授「が書いた」ハガキじゃなく教授「宛て」ですよね。どれだけ価値があるのかなぁ。

06:03 午後 文化・芸術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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2008.04.25

# 学天則ですよ

「せんとくん」に勝るとも劣らないぶっとびセンスのキャラクターが、早くも昭和 3 年には出現していました。

リンク: 東洋初のロボット「学天則」を復元 - MSN産経ニュース

80年前に大阪で制作された東洋初のロボット「学天則」の復元作業が終了し、大阪市立科学館(北区)が24日、報道陣に公開した。まぶたを閉じたり、ほおを膨らませたりする親しみやすい表情が特徴で、7月18日から改装後の同館の目玉企画として一般公開する。
学天則は生物学者の故・西村真琴氏が昭和3年に制作。チェコの作家が「ロボット」という概念を提唱した直後で東洋初のロボットとされる。本物は同6年、欧州の博覧会に出品後、行方不明になっている。

このファンキーなデザインは、先行者にも十分対抗できます。

学天則(學天則)は、荒俣宏原作、実相寺昭雄監督の映画『帝都物語』にも登場したので、撮影用ならそのときすでに作られているはずですが、今回は可動モデルです。

製作した西村真琴博士が俳優の西村晃のご父君であるというのも有名で、『帝都物語』ではその西村晃が父親である西村真琴博士を演じていました。

同館に展示中の模型を見た子供らから「動くところが見たい」という声が寄せられ、市が昨年度2100万円の予算を計上。西村氏の次男で俳優の故・西村晃さんが学天則の動きをまねた写真などの資料もヒントに1年がかりで復元した。
新学天則は高さ幅ともに約3.2メートル。本物と同じ金色の半身像で、内部のゴム管に圧縮空気を送ることで、表情を変えながら首や腕を動かす。同館の長谷川能三学芸員(41)は「親しみやすい人間型ロボット。できるだけ多くの人に見てもらいたい」と述べた。

「西村晃さんが学天則の動きをまねた写真」って、公開してほしいです。

08:24 午前 サイエンス, 文化・芸術 | | コメント (3) | トラックバック (1)

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2007.08.10

# 何が著作権の"保護"なのか

ITmedia オルタナティブ・ブログに、童謡「赤とんぼ」の歌詞を掲載したところ著作権保護の対象であるという指摘があって記事を修正した、という話がありました。

リンク: 【お詫び】 童謡「赤とんぼ」は著作権保護の対象です - 永井孝尚のMM21 [ITmedia オルタナティブ・ブログ]

著作権の「保護」って何なんでしょうね。

本当は、著作権のことってあまり触れたくないんですね。理不尽な話が多そうだから。

「ご迷惑をおかけした方々に深くお詫び申し上げます」と、永井孝尚さんはあくまでも良識的な言葉で記事をしめくくっていますが、いったいこの記事(元のエントリはこれ)で、誰が迷惑を被ったというのでしょうか。

歌詞の掲載によって転用者が利益が得るわけでもない、掲載対象を中傷しているのでもその作詞者を誹謗しているのでもない。実際には、歌詞の語句をていねいに説明してその良さをアピールしているわけで、ご迷惑どころかまったく逆の効果すらもたらしたはずの内容です。

著作権保護となると、とにかく一律に規制を適用しようとする、その姿勢が腹立たしい。漫画のページにいつの間にか載るようになった JASRAC 番号も同じです。

04:24 午後 文化・芸術 | | コメント (2) | トラックバック (0)

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2007.05.17

# 訃報 - 藤原伊織

発表作の全部が好きという作家ではありませんが、『テロリストのパラソル』などの何作かは独特の雰囲気があって好きでした。まだこれからを期待していた一人なのに、残念です。

02:57 午後 文化・芸術, 社会・ニュース | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2007.02.25

# 歌丸、よけいなことすんな

リンク: 三遊亭円楽さん:引退を表明 「恥をかきたくない」と-今日の話題:MSN毎日インタラクティブ

この日はトリで得意ネタの「芝浜」を約45分間演じ、満員の観客から大きな拍手を受けた。しかし直後の記者会見では硬い表情で、「もうちょっとはっきりしゃべれると思ったら、だめですねえ。こんな噺をお客様の前でやるのは情けない」と発言。「今後よくなるということはないですから」と引退を表明した。(中略)

桂歌丸さんの話 引退すると言っちゃったことは大変に残念。(中略)しばらくしたら引退を撤回するように頼んでみたい。

円楽って、落語自体は今ひとつだと思うけど、隣家のおじさんによく似てる(または、おじさんが円楽に似てる)という理由だけで何となく好きな噺家でした。勇退を高く評価します。

09:49 午後 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (1)

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2007.01.10

♭高見順賞

リンク: 高見順賞:岬多可子さんの詩集「桜病院周辺」に決まる-学芸

この受賞者の名前は初見。だが、「桜病院周辺」という作品名が、なぜだか目をひいた。

書店で漫然と本棚を物色しているだけでも、読むべき本や面白い本のタイトルが自然と目に飛び込んでくる、ちょうどあんな感じ。

書肆山田で、ようやくこれだけ見つけた。

シャボン玉を吹くちいさいひとのちいさい口。 だいじにだいじにお水も飲む。 それから 急に 足元が揺れる── 桜色の神経をふるわせて、 きしんでいるもの、整理のつかないものを端から喰っていく。

09:20 午後 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2006.12.24

# 針の上の天使たち

リンク: HiroIro: ミクロアート作品集

ひたすら驚嘆するばかりです。
そういえば、Johnny Depp 主演の怪作『リバティーン』を DVD で観ていたら「針の上の天使」というフレーズが出てきました。

「針の上の天使」というのは、

How many angels can dance on the tip of a needle?

などという形で用いられ、神学上(スコラ哲学)の議論の無意味さ、ばかばかしさを揶揄するときに使われる表現です。

もっとも、トマス・アクィナスは直接こういう言い方をしたのではなく、「天使は純粋形相であって質量を持たない。したがって天使の現れる場が針の上だろうと大陸だろうと関係はない」とかいうことだったらしいのですが(『神学大全』)。

St. Thomas does not discuss the question "How many angels can dance on the point of a needle?" He reminds us that we must not think of angels as if they were corporeal, and that, for an angel, it makes no difference whether the sphere of his activity be the point of a needle or a continent (Q. lii, a.2).

小生としては単に "angels on the tip of a needle"というイメージが好きなんですけどね。

08:50 午後 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2006.08.19

# ギュンターグラス氏の受難

リンク: asahi.com:「元ナチス」告白、グラス氏窮地 ノーベル賞返還要求も-文化一般-文化芸能

こーゆーのって、文化水準として低いよなあ。テキストの独立・自立性って、少なくとも欧米では当然の常識になっているのかと思ってましたが、どうやらそうではなかったようですね。

それとも、ことナチスが絡むとここまで理性がすっ飛んでしまうということなのでしょうか?

ドイツのノーベル賞作家、ギュンター・グラス氏(78)が第2次大戦末期にナチスの武装親衛隊に所属していた過去を明らかにしたことが、反響を呼んでいる。ナチスの歴史的責任を問い続けた独文壇の代表格だっただけに失望や怒りの声が相次ぎ、ノーベル賞返還を求める声も出ている。 (中略) 独ニュース専門テレビ「n―tv」の16日の世論調査では「自主返還すべきだ」との意見が3割を占めた。

隣国ポーランドでもグラス氏の故郷、グダニスク市が93年に与えた「名誉市民」称号の返上をワレサ元大統領が要求。チェコでも地元ペンクラブが94年に与えた賞の取り消しを求める声が上がる。「自伝の格好のPRだ」と皮肉の声もある。グラス氏は独テレビで「裁きたいように裁けばよい」とコメントした。

テキストの価値ということを言わないまでも、

「自分がかつて親衛隊に所属していた。だからこそ氏はその後、ナチス批判の立場を貫いている」

と考える方が、むしろ素直でしょう。「裁きたいように裁けばよい」---という本人のコメントが印象的です。

10:31 午後 文化・芸術 | | トラックバック (1)

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2006.06.05

# 「返上」という手段

リンク: 芸術選奨「返上したい」和田氏、盗作事実上認める : 文化 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

なんとも小物ですなぁ、往生際の悪いこと悪いこと。

受賞を取り消される前に返上する、つーのは、あれですかね、「逮捕される前に自首した方が罪が軽くなる」みたいな感覚でしょうか。でも自主ということは罪を認めちゃうわけでしょう。

 芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した洋画家・和田義彦氏(66)の複数の作品が、イタリア人画家、アルベルト・スギ氏(77)の作品と酷似していると指摘され、文化庁が調査している問題で、和田氏は読売新聞に対し、「(スギ氏の作品の構図を)本人の了解を十分に得ないまま借用していた。社会通念上、盗作と言われても仕方ない」と事実上、盗作を認め、同賞については「返上したい」と語った。  読売新聞は4日までに、電話や面会で、和田氏から今回の疑惑について話を聞いた。その中で、自らの創作方法について、「構図を借り、私なりのものを加えているのが自分の手法。海外で勉強した画家でないと、このような微妙なニュアンスは分からない」と主張したものの、構図を借りることについてスギ氏の了解が十分ではなかったことを認め、「社会通念上、盗作と言われても仕方ない」などと述べた。

「社会通念上」云々というのは、「われわれゲージツ家のレベルなら盗作じゃぁないんだけどな。ゲージツを理解できない一般市民レベルでは盗作っつうことになっちゃうんだから、しかたないな」という次元の発言でしょうか。

本気でゲージツを争う気があるのなら「自首」しちゃあいけない。

で、いろいろ関連記事も探していたら、なんと翻訳の話まで飛び出していたのでした。

盗作疑惑、伊画家書簡を不自然翻訳 「共同制作」強調か

さて、小生が今回もっともひっかかったのは、スギ氏というイタリア人さんの名前。この人の作品は、「スギ作」と書かれたりして、日本人の大半は「杉作」と変換しちゃう...わけないか。

12:33 午後 文化・芸術 | | コメント (1) | トラックバック (1)

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2006.01.19

# ご飯粒か小骨か?

リンク: 直木賞受賞、東野圭吾氏

ただのファンとして読んでいると

その作家がピークをやや過ぎたあたりで受賞することが多い

という感じがしないでもない直木賞なわけですが、今回の受賞作は、「このミス」の 1 位になったくらいだから期待してもいいのかな。とりあえず読んでみよ...文庫になったらね。

17日夜、第134回芥川・直木賞の受賞者が決まった。近年、低年齢化が指摘されていた両賞だが、今回はすでに他の文学賞も受賞し、両賞候補回数でそれぞれ最多だった絲(いと)山秋子さん(39)、東野圭吾さん(47)が“実績の勝利"。記者会見では、受賞までの道のりに対する恨み節(!?)も出た。

ということで、エントリのタイトルは東野圭吾ではなく、芥川賞の方の受賞コメントのことです。

受賞の感想を聞かれた絲山さんは「芥川賞は足の裏に付いたご飯粒みたいで、取れないと気持ちが悪い。やっとのどの小骨が取れた感じ。今回取れなければ、今後候補を辞退しようと思っていた」と語った。

「足の裏に付いたご飯粒みたい」と言っておきながら、「のどの小骨が取れた感じ」ですか? 似たような比喩とは言え、ニュアンスはずいぶん違いませんか?

かりにも芥川賞を受賞した(しかも過去 3 回も候補にあがっている)方が、こんな発言をするとは思えないのですが、これはもっと長いスピーチを端折ったのだろうと推測されます。

つまり、「足の裏にご飯粒がついて、いつまでもムニョムニョと気持ち悪いなぁ、と思っていたら、やっとのどの小骨が取れた」という、

意味不明な比喩の連発

は、ご本人の言ではなく、ZAKZAK 編集者の日本語力の問題に違いないのでした。

さすが ZAKZAK。他紙にはない絶妙な味わいと申せましょう。

01:00 午前 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2005.12.01

# ←この記号の話のつづき

以前(10/21)、# 記号のこと書きましたが、上月氏の Blog で今度は「# と ♭」の話が取り上げられていました。音楽の話って、うっかりするとすぐ難解になるんですが、上月氏は今回もとても判りやすく解説なさっています。

楽典等を専門的に音楽を勉強した人でしたら簡単なことでしょうが、そうでなければ普通の学校ではおそらく教えてくれないでしょう。 まずレの♯とミの♭は確かに同じ音です。しかし音階的には違うものなのです。

はい、普通の学校ではもちろん、ピアノの先生---友だちのお母さんだったけど (w ---も教えてくれませんでした。

03:45 午前 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2005.10.28

# 冷や水

リンク: asahi.com: 英バンド「クリーム」再び活動休止へ、米国最終公演は好評?-?文化・芸能

26日にニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで行われたコンサートは、「老人」ロックと揶揄(やゆ)した米紙もあったものの概ね好評で迎えられた。

いや、これはどう見ても「老人バンド」でしょお...。思わず写真を無断転載しちゃうくらい悲惨ですよ。

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[ニューヨーク 27日 ロイター] 再結成された、伝説のバンド「クリーム」がニューヨークとロンドンでの公演を最後に再び活動を休止することになった。27日、主催元が明らかにした。

1968年に解散したクリームはブルースのヒット曲を数多く生み出し、オリジナルメンバーであるエリック・クラプトンは世界的ロックスターとなった。

広報担当者は、「今後の活動予定については未定」としている。

26日にニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで行われたコンサートは、「老人」ロックと揶揄(やゆ)した米紙もあったものの概ね好評で迎えられた。

05:16 午後 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2005.09.14

# 漢字表記が正しい

リンク: asahi.com: 東京・本駒込の三百人劇場、06年末に閉館・取り壊しへ?-?文化・芸能

学校から近かったためもあって、ここにはわりとよく通いました。当時はけっこう綺麗な建物だったように思うのですが...それからずいぶん経ってしまったということですね w。

なお、日経のサイトでは「300人劇場」と書かれていますが、これは間違いです。固有名詞は正しく書きましょう。

いちばん印象に残っているのは、1982 年公演の『ヘンリー四世』かな。故・小池朝雄の演じたフォルスタッフが実によくて、日本語でもシェイクスピアがおもしろいと初めて思えたのは、このときでした。

筒井の『三月ウサギ』を観たのも、確かここでした。

それにしても、まだ築 32 年で取り壊しって...公共の建造物としては早くないですか。つくりがイイカゲンだったのかなぁ。

 演劇上演や、名作映画の上映などで親しまれてきた東京都文京区本駒込の「三百人劇場」(257席、建設当時は302席)が老朽化のため、06年末で閉館することが決まった。

 同劇場は、劇作家・評論家の故福田恆存氏らが設立した財団法人現代演劇協会が74年に建てた。財団付属の劇団昴(すばる)が拠点にしている。近年、建物の傷みがひどくなり、建て替えは経済的に難しいため、閉館・取り壊しを決めた。

 同劇場は昴による海外名作や日本の創作戯曲の上演のほか、全国の地域劇団や海外劇団を招くなどの活動をしてきた。90年代からは聴覚・視覚障害者のために字幕や音声ガイドを採り入れ、バリアフリー劇場の先駆けでもあった。映画にも力を入れ、海外作品や日本の名画を数多く特集上映。故古今亭志ん朝さんの落語の定期公演もあった。

 07年以降、昴は別の拠点を探して活動を続けるが、詳細は決まっていない。

ここで筒井康隆の『三月ウサギ』を観たときには、休憩時間のロビーで筒井氏と故・星新一氏を見かけましたが、筒井の顔面が妙に大きく見えました。

10:12 午前 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2005.05.24

# へぇー

リンク: 「一番好きな曲」ビートルズはゼロ…BBCが人気投票 : ニュース : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

英BBC放送のラジオ2が、過去半世紀を10年ごとに区切って一番好きな曲を選ぶ人気投票を行ったところ、意外にもビートルズの曲が一つも選ばれなかった。
 投票は、各年代ごとにリストアップされた5曲の中から好きな1曲を選ぶ形式で、総計600万人が回答した。
 1955年から64年の1位は、英国ロックの草分け的存在キンクスの「ユー・リアリー・ガット・ミー」で、「シー・ラブズ・ユー」「プリーズ・プリーズ・ミー」のビートルズの2曲を抑えた。  65―74年はデビッド・ボウイの「スペース・オディティ」が「イエスタデイ」を、75―84年もクイーンの「ボヘミアン・ラプソディー」が「イマジン」(ジョン・レノン)をそれぞれ上回り1位となった。

これ、区切りを変えたら全然違う結果が出るのかも。

08:59 午後 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2005.03.16

# お葬式

という伊丹十三の映画がありましたね。

お葬式で流したい曲 ベスト10

自分の葬式で流す曲は何がいいか、という面白いアンケートの結果です。"The Show Must Go On" なんてのも渋くてなかなかいいですが、なんといっても、さすが英国人というのが第 3 位の "Always Look On The Bright Side Of Life" でしょう。参列者はどんな顔すればいいのか判らなくなりそうですが、死んだ本人からのメッセージとしては、なかなか乙なものだと思います。

ところで、この Blog では、リンク先のニュースには原則としてオリジナルソースの URL を貼ることにしているのですが、今回だけは Yahoo! ニュースのまんまです。

なぜかというと、オリジナルのサイト Barks さんに行くと、BGM が流れるからです。まあ、ここは音楽サイトなので仕方ないのかもしれませんが、小生、基本的に何の断りもなくトップページからいきなり BGM を流すサイトは嫌いです

フラッシュを表示するリンクがあって「音楽が流れます」と注意書きがあるとか、そもそもそこが MIDI 関連サイトであるとかならまだしも、ただの個人ページのトップで、いきなりご本人の趣味らしき BGM が飛び込んでくると「はい、さようなら」と、アクセスを停止してしまいます。

個人サイトなんだから、何をどうしてたって勝手なんですが、こんな理由でアクセスしない人が、小生のほかにもいるんではないかな、と。

07:43 午後 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (1)

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2005.01.19

# 日本産

「津波サイン」世界に提案へ 非常口デザインの研究者

Tsunami のことではなく、非常口デザインの話のほうです。ふだん当たり前に見かけているあの、出口めざして颯爽と駆けてゆく姿、です。日本人の考案とはちっとも知りませんでした。

多摩美大の太田教授。こんなお方です。

http://www.kaminoge-design.tamabi.ac.jp/gakka/teachers/vc.html

1982 年公募とありますが、もっと前から見かけていたような気がしませんか?

12:09 午後 文化・芸術 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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