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2020.02.26

# 「翻訳訳語辞典」バージョンアップ支援のクラウドファンディング

故・山岡洋一さんがお作りになった「翻訳訳語辞典」。今も DictJuggler.net として運営・公開されています。

リンク:翻訳訳語辞典

実際の翻訳で使われた「活きた訳語」が載っていて、しかも類語辞典ともリンクしているとあって、翻訳者に定評があります。私も、常用というほどではありませんが、ときどきお世話になっています。

その「翻訳訳語辞典」が、整備と拡充のために、クラウドファンディングで資金を募っています。

リンク:READYFOR:「翻訳訳語辞典」のバージョンアップ

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私も、ささやかながら参加しました。その時点ではまだ1桁万円でしたが、2日ほどでこの金額まで進んでいます。目標額はクリアしそうですが、みなさんもよろしかったらどうぞ。

※上のREADYFOR内の説明文、山岡さんの名前が「山岡洋二氏」になってます。関係者の方、修正お願いします!


さて、この「翻訳訳語辞典」、現在のデータであれば、ブラウザでも使えますし、EBWin4のWeb検索機能に登録して使うこともできます。

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が、どうせEBWin4を使うなら、こちらのEPWINGデータを使って他の辞書と一緒に使うのがおすすめ。URLがクリッカブルになっていて、そのままサイトを開くことができます。

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方法は、3年くらい前に書いた以下の記事をご覧ください。

リンク:# 『翻訳訳語辞典』の見出しEPWINGデータが登場!

EPWINGデータなのでJammingでも使えますが、表示されるURLからリンク先に飛ぶことはできません。ぜひEBWin4でどうぞ。


08:24 午前 翻訳・英語・ことば 辞典・事典 | | コメント (0)

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2020.02.25

# 『逆引き 同類語辞典』

書籍のみで、しかも少し古いので中古しかありませんが、ちょっとおもしろい類語辞典を紹介します。

『逆引き 同類語辞典』(浜西正人編、東京堂書店)

東京堂書店からは、ほんと、おもしろい視点の辞書がたくさん出てます(ました)ね。

日本語の類語辞典といえば

・カテゴリーの索引から引く
・五十音の索引から引く

というのが定番ですが、これは逆引きができる類語辞典です。

類語の逆引きってどういうことかと言うと―

最後が○○で終わる類語

という引き方をする類語辞典です。

たとえば、「省」を見ると「○○省」が、「鯨」を引くと「○○鯨」がというように同じカテゴリーでまとめて載っている。つまり、よくあるカテゴリー分類の類語辞典にも似ているけど、それをあくまでも最後の文字から逆引きで引けるということです。

あるいは、そういうカテゴリーではなくても、「気」を引くと「△△気」、「然」を引くと「△△然」という熟語が見つかる、「立て」を引くと「▽▽立て」という複合語が見つかる、といった具合です。

うろ覚えの言葉がぼんやりと浮かんでて、

・こんな様子を表すの「なに然」って言うんだっけ、あれあれ……、とか

・「なんとか立て」っ言い方、たしかあったよね、とか

みたいなこと、ありません? 私はたびたびあるので、そういうときにこの引き方が重宝するわけです。

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「―然」で終わる熟語が、こんな風に(あともう1ページ)並びます。

かなりおもしろい発想の類語辞典です。

01:59 午後 辞典・事典 | | コメント (0)

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2020.02.23

# サン・フレアで単発セミナー「帽子屋の辞書講座 とことん実践編」

※最近の記事、セミナーや講座の告知ばっかりでごめんなさい。

Sunflare


リンク:帽子屋の辞書講座 とことん実践編~辞書から考える、英和翻訳の日本語表現~

2020年4月4日(土)13:30~17:30

サン・フレアさん、前回のセミナーは、TQE過去問も使って主にマーケティング翻訳を中心に扱いましたが(おかげさまで満員御礼でした)、今回は分野を特に限定せず、

辞書から訳し方を選ぶ、決める

過程を文字どおりとことん突き詰めるということをしてみます。久しぶりに4時間のロングコース(午前中のフェローが始まる前なので、早めに始められるのです)。

上記のセミナー案内ページでは、loyal、loyaltyという単語を例にあげました。これ、私が最近ずっとやってる仕事にたびたび登場し、しかも loyal である人間の関係が毎回違うので、そのたびに頭を抱えている単語です。ちなみに、当日はこれの元ネタが何かも公開します^^。

英和、英英、英語の類語、国語辞典、国語の類語 …… あらゆる辞書を駆使して、納得できる訳し方を見つけるまでのプロセスを一緒に考えていきます。

同業者であれば毎日のように繰り返している作業で、そのプロセスを少しでもクリアにできれば、という趣旨の講座です。

loyal のように語義の範囲が広い単語、日英で概念がずれていて苦労させられる単語、英和辞典ではカバーしきれていない単語、凝った言い回、
さらには、povide のような定番中の定番の訳し方まで取り上げます。

単に「辞書にこういう訳し方があります」ということではなく、

・どんな辞書を探せばいいのか
・辞書でどの情報をどう見ればいいのか
・どういう経路で訳し方を見つけていくのか
・最終的にどう訳すのか

という流れを、例文ひとつひとつについて、じっくり解きほぐします。

辞書の使い方にも多少は触れますが、今回はあくまでも、

訳し方にたどり着くプロセスを確認する

ことが目標です。

今までの私の辞書講座は、そろえ方・使い方・調べ方・読み方が中心で、具体例を出しても訳し方まで進めることはほとんどありませんでした。今回は、そういう

辞書引きの最終段階

まで突き詰めることになります。どうぞ、お楽しみに。

03:01 午後 翻訳・英語・ことば 辞典・事典 | | コメント (0)

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2020.02.19

# アビリティ・インタービジネス、今年も開講します - 体験授業あり

2018年、2019年と続いたAIBS(アビリティ・インタービジネス・ソリューションズ)の翻訳講座、今年2020年も開講します。

Aibs

リンク:AIBS翻訳スクール:プロフェッショナル翻訳者育成コース

今年は4/8(水)開講。申し込み締め切りは3/25。

昨年と同様、これに先立って体験授業も実施します。

リンク:翻訳体験講座

2時間の授業が3,500円

ですから、たいへんお得です^^;

帽子屋がこんなことを話す、というのを聞きにくるだけでも、ぜひ。


AIBSさんのスクールでは、フェロー・アカデミーのコースのように特定分野には特化せず(マーケティングの英文も扱いますが)、

・総合的な翻訳スキル
・日本語ライティング
・実際の翻訳業務に必要な知識

を身に着けることを主眼に置いています。というのがこちらの講座の特長です。つまり、翻訳課題を解く一方で、私がふだんからあちこちで情報発信しているノウハウもお伝えするという構成になっています。

・辞書のちゃんとした使い方
・日本語文法や英文法
・翻訳者として知っておきたい検索技術
・翻訳に必要な背景知識
・翻訳者として呼んでおきたい参考図書

など、課題中心の講座だけではなかなかお伝えできない内容がもりだくさんです。

01:34 午後 翻訳・英語・ことば | | コメント (0)

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2020.02.11

# 『この英語、訳せない!』、インデックスデータをEPWING化

越前敏弥さんの近著『この英語、訳せない!』

同業者の皆さんは、もうお読みになっているかと思います。関連イベントもすでに何回か開かれました(私は、どれも都合がつかず、泣く泣くあきらめました)。

同業者も含め、英語に携わっている人であれば何度も首がもげるくらい頷くこと必至。逆に、(私は)知らなかった話もたくさんありました。読み物として楽しく通読できるのですが、この本を辞典的にも使えるようにということで、著者の越前さんがインデックスデータを公開してくださいました。

リンク:翻訳百景:『この英語、訳せない!』インデックス

せっかくなので、index.txtを元に、EPWINGデータも作ってみました。以下のリンクからダウンロードできます。

ダウンロード - echizen_yakusenai_index.zip

解凍したら、EPWINGデータを読み込める辞書ソフト(Jamming、Logophile、DDWin、EBWin4)でお使いいただけます。 ※ごめんさない、私自身はJammingとEBWin4でしか動作確認していません。

他のEPWINGデータと同じく、辞書追加の手順で、CATALOGファイルを選ぶだけです。

言うまでもなく、項目にただ原著のページ数(部、項目番号も)が書かれているだけです。もしまだの方は、この機会にぜひ著書をお買い求めください。

07:19 午後 翻訳・英語・ことば | | コメント (0)

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2020.02.02

# フェロー・アカデミー、2月の集中講座

これまでに2度(2019年の今頃と夏)やった集中講座が、この2月にも開講されます。

リンク:翻訳のためのPCスキル・一般教養講座

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これまでは全5回でしたが、今回は全4回のコース。

2/19(水)から毎週水曜19:00~21:00です。

第1回(2/19)
 PCの基本・作業環境/文字入力/検索スキル(ワイルドカード、
 ネット検索)/便利なツール

第2回(2/26)
 翻訳者の辞書環境/情報収集について

第3回(3/4)
 ヨーロッパ文化と英語圏文化(ギリシャ・ローマ神話から聖書・
 シェイクスピアまで)

第4回(3/11)
 現代の英語圏文化についての雑学(映画など)/トライアルと
 今後の勉強方法

第3回と第4回は、翻訳フォーラムなどでやった、通称"サブカル講座"の拡大版ですが、古典の内容が増えています。第2回も、辞書について最新の情報に更新してお伝えする予定です。

なお、フェローはこの2月末に校舎を移転しますが、この講座はひとあし早く移転後の新しい校舎(麹町)で開かれます。

どごて呑もうかな~ ^^;


11:55 午前 翻訳・英語・ことば | | コメント (0)

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