# EBWin4最新版、タブモードを搭載してDockableに!
辞書ブラウザー「EBWin4」の最新版、Ver.4.7.0が公開されました。
リンク:EBWin4
作者によると、この4.7系が最終版になり、今後はあまり更新されないとのことですが、今回はかなり大きい更新です。いろいろありますが、なかでも大きいのは、
- タブモードを採用
- ドッキング可能(Dockable)
の2つでしょう。
1. タブモード
今までも見た目はタブのような表示でしたが、実際には辞書を切り替えると1つのタブで内容が切り替わるだけでした。
最新版では、左側の辞書リストから選択すると、辞書の内容が新しいタブで開いていきます。
『学研国語』『岩波国語七』『明鏡国語二』の3つがタブで表示されたところです。ドラッグすれば、タブの順序も入れ替えられます。
ウィンドウの大きさ次第ではタブが増えると表示しきれなくなりますが、右端の下向き▼をクリックすると、すべてのタブが一覧として出てきます。
Web検索の結果もタブになります。この図で「入力 - 基本検索」となっているのが、ジャパンナレッジを検索したタブです。
タブモードは、[設定]のオプション(または[表示]メニューから)オン/オフできるので、今までどおりの動作のほうがよければ、オフにしてください。
2. ドッキング可能
どのウィンドウも、すべて「ドッキング可能(Dockable)ウィンドウ」になりました。
ドッキング可能というのは、ウィンドウを切り離して独立(フロート)させることもできるし、好きなところに配置もできるという仕組みです。Trados Studioのインターフェースに慣れている人はピンとくるかもしません。
左側の[検索結果]リストも、検索結果の各タブも、さらには[複合検索](デフォルトでは右端にあります)ウィンドウも自由に配置できるようになっています。
よく見ると、[検索結果]の右側に模様が付いています。これがドラッグできるようになった目印です。
ただ、ここから先の操作はちょっとトリッキーです。ドラッグし始めると、ウィンドウが薄青になります。
薄青くなっている(=移動中)ウィンドウをこのマーカーまでドラッグすると、貼り付く位置がやはり薄青で示され、そのままドロップすると移動します。どのマーカーにもドロップしないでマウスを離すと、独立したウィンドウになります。
検索結果のウィンドウも同じように移動・配置できるので、たとえば、こんな表示もできるようになりました!
複数開いたタブウィンドウは、[表示]→[すべてのドキュメントを閉じる]でまとめて閉じることができます。
また、レイアウト変更がうまくいかなくてメチャクチャになっちゃった場合は、[表示]→[画面レイアウトの初期化]で元に戻ります。
3. [複合検索]を常時表示できるように
以上の機能追加のおかげで、[複合検索]ウィンドウを常に表示しておけるようになりました。個人的には、これがいちばんうれしいかも。
[複合検索]というのは、複数の語を指定して(AND)検索するときに使います。成句や用例を引くときなどに重宝します(※ふつうの検索フィールドで & 演算子を使う手もありますが、検索結果がちょっと変わるようです)。
今までは、検索オプションで[複合検索]を押すとウィンドウが表示され、検索方法を変えれば当然消えていました。それが、デフォルトで右端にある[複合検索]をドラッグすれば、好きな位置に固定して表示しておけます。
これで、今まで使いにくかった[複合検索]も、一気に使いやすくなりました(もちろん、インデックスが対応している辞書のみ)。
4. その他
ちょっとおもしろい無料辞書データ「EDICT2」(詳しくはこちら)がバンドルされたり、PDIC辞書など非EPWING系辞書データでもブックマークできるようになったりしています。
最終形に近いというのはちょっと残念ですが、辞書ブラウザーとして今のところいちばん使いやすいことは間違いなく、ありがたいアプリケーションです。
05:49 午後 翻訳・英語・ことば 辞典・事典 | URL
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