# 『図解 英語基本語義辞典』、1月中旬発売の予定です
ということで、この辞書のおもしろさを改めて、いくつか紹介してみます。
前置詞 into の用法。翻訳者ならもちろん、すでにしっかり把握している概念ですが、「場所」と「様態」の両方があるということをきちんと確認できます。
あるいは、newのこの図。
「時間軸上で新しい」の意味と、「取って代わって新しい」の意味は当然おさえておく必要があります。
次はkey。なんでもない日常語ですが、「点線の先にゴール」が書かれている点が秀逸です。key to successというのは、あくまでも点線の部分であって、successが100%保証されるわけではないということ。
the thing that will do most to help you to achieve something
Macmillanでもこう説明されています。
最後はこれ、mindの項ですが、heartとの比較が付いています。
わかっている人には何でもないことですが、翻訳学校の受講生さんあたりだと、この区別が怪しい人もときどき見かけます。
この違いは、河野一郎先生の『翻訳英和辞典』にも書いてあります。
mindもheartも,抽象名詞としてはともに「こころ」と訳されることがあるので,初学者には区別がつきにくい。いちおうmindには「思考・理性・知性」,heartには「心情・愛情・熱意」などの訳語が当てられているので,おおよその違いはわかるが,次のNewsweek誌の記事のように併記されると翻訳にとまどう。
How old a child must be to both know in his mind and feel in his heart that lying, stealing, cheating, hurting―let alone murdering―are morally wrong is a matter of scientific debate.
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ちなみに、昨年の11月に出て「語のイメージ」表示が話題になった『コンパスローズ英和辞典』には、この4語のうちintoだけ図示がありました。
基本語義として「めり込む」まで書いてある点は○ですが、図示のしかたはどうでしょうね。好みもあるかもしれませんが、「状態の変化」という点は『英語基本語義辞典』のほうがわかりやすいと、私は思います。
というわけで、ご予約くださった方は、発売日までもうしばらくお待ちください。
02:44 午後 翻訳・英語・ことば 辞典・事典 | URL
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