# 『BANANA FISH』20巻?!
信じられないことに、フラワーコミックス(FC)版はすでに絶版です(現在手に入るのは、Kindle版か文庫版だけ)。
それが、アニメ化を記念して「復刻」されました。
もともとのFC版を4つのBOXにして、それぞれに写真集などの特典を付けて売るという、まあ、よくある固定ファン狙いの商法ですな。マーケティング的に言うと、アップセル?
場所もとるし、さすがに見向きもしていなかったのですが、たまたま書店でBOX vol.4を見かけたら、vol.4だけは特典が
奥村英二ファースト写真集「NEW YORK SENSE」
だと!
2001年に限定販売された「BANANA FISH SPECIAL BOX」というファンアイテムがあって、これもさすがに手を出してませんでしたが、それに入っていたやつです。
……と、これだけだったらまだ3分27秒ほど悩んだかもしれませんが、ふと、この「20巻」が目につきました。ほかの巻より薄かったので、ピンときて即レジへ。
なんということはない、20巻の中身って、実はこれの採録です。
これも、今は中古しかないようですね。
『BANANA FISH』には、4本の番外編(後日譚と前日譚)があります。
『ANGEL EYES』(1994年別コミ6月号)
『光の庭』(1994年別コミ8、9月号)
この2本は、最終話と一緒にFCコミックス19巻に収録されています。作者本人によると、18巻ちょうどで終わらせるはずだったのに、1話分はみ出したんだとか。
そして、
『PRIVATE OPNION』(1995年別コミ1月号)
『Fly boy, in the sky』(1984年別冊LaLa WINTER号)
『うら・BANANA』(書きおろし)
が、今回20巻として出た、元『PRIVATE OPNION』に収録されています。
『ANGEL EYES』は前日譚。少年刑務所時代、ショーターとの出会いが描かれています。
『光の庭』は後日譚で、本編最終話の7年後という設定。私がいちばん好きな---たぶん、オール吉田秋生作品のなかでもベスト3に入る---1本。
『PRIVATE OPNION』も前日譚で、ブランカと出会った頃の話。
『Fly boy, in the sky』は、前日も前日、英二が高校生の頃です。そもそも、発表自体が本編より大昔、『河よりも長くゆるやかに』の頃です。もちろん、あの当時の絵柄なので、人によっては違和感ありありかも。
『うら・BANANA』は、書きおろしで『PRIVATE OPNION』に収録された、作者あとがき漫画です(ので、番外編としてはカウントせず)。
なお、今でも手に入る文庫版には、この4本+1本がまとまった『ANOTHER STORY』というのがあります。
ただし、漫画の文庫版は、いかんせん絵が小さい。それでもわざわざ手元にあるのは、岡田斗司夫の解説が絶品だから。
リンク:Yoshida Akimi's Diary | 小学館コミック「月刊flowers」
アニメ化にあわせて、このほかのイラスト集なども復活するようです。
04:33 午後 アニメ・コミック・サブカル | URL
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