# 複数単語(連語)の検索方法 - EBWin4
Jamming/Logophile/EBWin4などの汎用辞書ブラウザで、
複数単語の間のスペース
はどう扱うのが正しいか、意外と知られていないようです。
何となく当たり前のように思っていましたが、私の辞書セミナーでも、最近は説明するようにしています。
前方検索の場合、スペースの有無はあまり関係ありません(Logophileでは例外あり)。単語間のスペースが影響してくるのは、Jammingの「一網打尽」や、EBWin4の「条件検索」、「自動検索」のときです。
原則的には、以下のように動作します。
スペースを入れずに検索すると、連語とみなされる(語順が考慮される)
スペースを入れて検索すると、AND検索とみなされる(語順は無視される)
全文検索のときは、指定した語がそのまま検索される
まずは、EBWin4の場合から説明します。
たとえば、take off を[前方一致]で検索すると、こうなります。
このとおり、前方一致だとスペースの有無は結果に影響しません。
※EBWin4の「条件検索」は、Jammingの「一網打尽」、Logophileの[キ]押し込みと、ほぼ同じです。
では、[条件検索]にしてみます。
先ほどの72件から274件に増えました。R2などのヒットが増えています。
連語とみなし、語順は考慮されますが、take と offの間に別の文字列が入っているものもヒットしています。
スペースありは、AND検索。つまり「語順は問わず、指定した単語がすべて入っていればOK」という検索なので、たとえば上の図のように、まったく関係のないものもヒットしてしまいます。あまり実用的とは言えません。
したがって、EBWin4で熟語を検索するときは、
スペースなしの[条件検索]
がいちばん確実のようです。
一方、[全文検索]では指定した検索語がすべてそのまま検索されるので、
takeoff(スペースなし)と入力すれば、takeoff を検索
take off(スペースあり)と入力すれば、take off を(この語順のみで)検索
することになります。
また、全文検索で演算子&(AND)を使うと、全文を対象にしたAND検索になりますが、とにかく一部でもヒットすればいいわけですから、たいへんな数がヒットします。あまり実用的とは言えないようです。
ただし、全文検索では演算子&(AND)にこんなおもしろい使い方もあります。
単語と訳語の組み合わせを検索できる
たとえば、「excite」と「感動」を & で結んで全文検索すると、こうなります。
exciteを「感動」と訳している例文が、研究社新英和大で見つかりました。
exciteの項自体に、「感動」という訳語はありません。ほかの項目の例文で、こう訳されているのを検索できたわけです。
上の図がどの単語の例文なのかは、ちょっと上にさかのぼると分かります。ただし、スクロールバーでは移動できません。
ウィンドウ右下の△ボタンを使うと、上にさかのぼれます。
visiblyという副詞の例文だったんですね。
語義のなかの任意の文字を探す - イメージ連想検索
たとえば、「過去の行いを悔いること」は何と言うのか--これ、授業で質問された実例です。類語辞典で「悔いる」などを引いてもそれなりに見つかりそうに思いますが。国語辞典グループで、「過去&悔い」を検索してみました。
「悔悟」という語が見つかります。そのほか、語義に完全に一致するわけではありませんが、
このような例文も見つかるので、「先非を悔いる」という表現も確かめられます。
SSDでないと、全文検索にはかなり時間がかかってしまうかもしれませんが、なかなか便利な使い方ができます。
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なお、単語間のスペースの扱いについては、「うんのさんの辞書」でもちゃんと説明されています。
最新版のV6では、
『ビジネス技術実用英語大辞典V6 英和・和英』について」
にこう書かれています。
英語の熟語など複数語から成る見出しは, 間のスペースやハイフンを詰めて入力して見出しを「前方一致」または「完全一致検索」できるほかに, 「複合検索」で複数キーワードを指定して検索することもできます.
11:40 午前 パソコン・インターネット 辞典・事典 | URL
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