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2018.01.28

# 『翻訳英和辞典』補完計画 3 - ancient

ancient pp.19-20

ancientはアメリカの口語で,very, very oldという意味の,ややおおげさで自嘲的な言い方。訳してみれば,「よぼよぼのもうろくじいさん/ポンコツ老人/ヨイヨイの年寄り/くたばり損ないのじじい」といった感じ,<古代生物>という意味はまったくない。自分勝手に解釈をして感動にふけるのは自由だが,読者に間違った情報を与えてはいけない。

けっこう厳しい口調です。続いてジーニアスが登場、

学習者向けの手近な英和辞書を見てみても― 『ジーニアス 第2版』:《略式》[通例おどけて]時代がかった,古くさい(◆old のおおげさな表現)(後略) と正しく雰囲気をつかんでいる。

さらに、

なお,『ジーニアス 第3版』では「[通例おどけて]」の説明が消えているが,これは入れておいたほうが親切であろう。

と続いています。

本書ではG3までしかフォローされていないので、その後の状況を見てみました。

ちなみに、河野先生が引用なさっているG2とG3はこうです。

1801281g2_2

これがG2。形容詞に《略式》[通例おどけて]、名詞に《古》[おどけて]というラベルが付いています。

1801282g3

こちらがG3。たしかに、[通例おどけて]と[おどけて]がなくなりました。


これがG4ではこうなり、

1801283g4

G5ではこうなっています。

1801284g5

なんと、G4、G5では、

《◆old のおおげさでおどけた表現》

という形で、「おどけて」の文言がちゃんと復活しています。もしかしたら、ジーニアスの編集部(もしくは執筆者のどなたか)が、この本を読んでいたのかもしれません。

2001年 - G3 刊行

2002年 - 『誤訳をしないための翻訳英和辞典』初版刊行

2006年 - G4 刊行

という時系列ですから、その可能性は十分にありそうです。

また、G4では語義2としてまとめられていたのがG5では語義3として独立しているほか、この意味の名詞がなくなっています。


ということで、ジーニアスの着実な進化の一例がうかがえるサンプルでした。

02:19 午後 『誤訳をしないための翻訳英和辞典』補完計画 |

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