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2017.05.29

# 「没交渉」の意味は? - 国語で困ったら和英も引いてみる

月曜日の朝、起きてPCをつけたら、こんなニュース見出しが目に飛び込んできました。

【今日の主要記事】 1.JASRAC、ヤマハ音楽教室とは「完全に没交渉状態」--京大は“引用”と判断

最近とかく話題になっているJASRAC問題。私が見たのは、CNET Japan のニュースレターでした。元記事はこちら。

リンク:JASRAC、ヤマハ音楽教室とは「完全に没交渉状態」--京大は“引用”と判断

「没交渉」って、こういう意味でしたっけ?

本文中では、小見出しと本文の2か所に使われています。

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「完全に没交渉状態」(浅石氏)とし、ヤマハ音楽振興会などが立ち上げた「音楽教育を守る会」との直接話し合いは全く行われていない状態とした。

この書き方からすると、どう見ても

まったく交渉していない

状態を指して使っているようです。

「没交渉」と言ったら、具体的なnegotionがあるとかないとかいう話ではなく、「関係がない、付き合いがない」の意味だというのが私の理解だったのですが……、こういう使い方もあるのでしょうか。


気になったので、とりあえずコーヒーだけいれて、手元でさっと調べられる国語辞典を片っ端から引いてみました。


かかわりあいのないこと。また、そのさま。無関係。 【日本国語大】

かかわりあいのないこと。また、そのさま。 【精選版 日国】

交渉がないこと。無関係なこと。ぼつこうしょう。 【学研国語大】

交渉がないこと。無関係。 【岩波国語 七】

交渉をもたないこと。かかわりあいのないこと。ぼつこうしょう。 【明鏡国語 二】

かかわるところが無いこと。ぼつこうしょう。 【新明解 七】
※四、五、六も、かなづかいを除けば同じ

交渉がなく関係が断たれていること。また、そのさま。 【大辞林】

かかわりあいのないこと。無関係。ぼつこうしょう。 【広辞苑 六】

交渉がないようす。無関係。ぼつこうしょう。 【三省堂国語 七】

交渉がなく関係が断たれている。また、その状態。=ぼつこうしょう。 【ベネッセ表現】

交渉のないこと。ぼつこうしょう。【角川 必携】

(「ぼつこうしょう」とも)かかわりあいのないこと。無関係。 【国語大辞典】

(ぼつこうしょう)
交渉がないこと。かかわりをもたないこと。また、そのさま。無関係。 【デジタル大辞泉】

(ぼつこうしょう)
交渉のないこと。無関係であること。 【現代例解】

(ぼつこうしょう)
交渉がないさま。無関係なさま。ぼっこうしょう 【集英社】

(ぼつこうしょう)
交渉のないこと。無関係であるさま。 【国語新辞典】

※下線は引用者

ちなみに、親見出しは最後の4つが「ぼつこうしょう」、残りが「ぼっこうしょう」でした。


「交渉」の語が使われていないのは、下線を引いた4つだけ(日本国語大、精選、広辞苑、新明解)で、ほかはすべて

交渉がない

という否定の形で説明されています。これなら、冒頭にあげたニュースでの使われ方も、間違っていないことになります。でも、もちろんこれではちっとも納得できません。こういうときは、もとになっている「交渉」も引かないとダメです。今度は二、三の例でいいでしょう。

①相手と話合いをして、取り決めようとすること。かけあうこと。「諸外国と―する」「値引きを―する」「団体―」
②かかりあいをもつこと。関係。つきあい。「彼女と―がある」「没―」 【岩波 七】

(1)ある事柄を取り決めようとして、相手と話し合うこと。かけあうこと。かけあい。談判。
(2)かかわりをもつこと。また、かかわりあい。特に男女の性的な関係。 【日国】

どうやら、大きく2系統の意味があるようです。

「没交渉」=「交渉がない」という定義なら、なるほど、どちらの意味の否定でも使えることになります。そうすると、やはり件のニュースの使い方は、問題ないということになる。

ただし、岩波で②のほうの用例として「没-」があげられている点は、注目すべきでしょう。

② 人と人との交わり。かかわりあい。関係。 「没━」【明鏡 二】

2 交際や接触によって生じる関係。かかわり合い。関係。「悪い仲間との―を絶つ」「異性と―をもつ」「没―」 【デジタル大辞泉】

などの用例も同じでした。これを見ると、やはり「没交渉」は「関係」「かかわりあい」がないことであって、「negotiationがない」という話ではなさそうです。

もとの「交渉」に2系統の語義があって、否定形「没交渉」にも、その2系統に対応する使い方があるなら、「没交渉」を「交渉のないこと」と説明してもいいでしょう。しかし、2系統のうち一方の否定でしかないとしたら、「交渉のないこと」という語釈には問題あり、ということにならないでしょうか。


少納言で調べても、「negotiationがない」と解釈できる例は、皆無ではありませんが、少数派です。

青空WINGもざっくり調べてみました。178件ヒットします(2017/3/4完全版)。

彼の気分とは没交渉に、皆その日の生計を励んでいる。【芥川】

奇妙にも葉子とは全く無関係で没交渉だった。【有島】

其は古代の文法からは、没交渉なものと謂はねばならぬ。【折口】

……などなど、やはり「negotiationがない」系は見つかりません(全部は見てませんが)。

少納言や青空WINGでここまで確認できれば、やはり「没交渉」を「交渉のないこと」と書いてしまうのは、よろしくない気がします。


そして、翻訳者であれば、さらに

和英辞典

まで確認しておけば安心です。

彼の人生は芸術とは没交渉だった His life had nothing to do with art.
彼は世間とは没交渉だ He stands aloof from the world.
あの人たちとは没交渉です I do not associate with them.
国民の感情とは没交渉に政界の駆け引きが行われている  Political maneuvering is being carried on regardless [quite independently] of the people's feelings. 【プログレッシブ英和中】

ぼっこうしょう【没交渉】
lack of relation 《to…》. [⇒むかんけい]
…と没交渉である have no connection [relation, concern] with…; have nothing to do with…; have no hand in…; be independent of…
・その後彼女の家とはまったく没交渉である. Since then we have had nothing at all to do with her family.
…と没交渉に independently of…
・彼らは世間と没交渉に生きている. He stands aloof from the world. | He has cut adrift from society. 【和英大】

ぼつこうしょう〔没交渉〕
〈形〉Having no concern with (anything)
◆僕はそんなことには没交渉だ I have no concern with―have nothing to do with―such matters.
◆これと彼とは没交渉だ This has nothing to do with that.
◆彼は研究に夢中になっているから世間とは没交渉だ He is so absorbed in his study that he has no concernment with the world. 【斎藤和英】

※下線は引用者

このように、negotiationの意味で使われている例は、ひとつもありません。


以上のことから、かなり多くの国語辞典が「没交渉」を「交渉がない」系で説明している現状はいかがなものか……という結論になりそうです。

ところで、今回ニュースになったケースでは、この表現を使ったのはJASRAC側だったようです。

進捗については「完全に没交渉状態」(浅石氏)とし、
メディアであるCNETさんがこんな使い方をしたのではないことが、救いといえば救いでしょうか。

11:23 午前 翻訳・英語・ことば, 辞典・事典 | | コメント (3)

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2017.05.27

# 翻訳は不自然な作業 - CATツール環境はもっと不自然

先日の翻訳フォーラム・シンポジウム、全セッションを通じて、いろいろと印象に残るキーワード、キーフレーズがあったことと思います。


なかでも、高橋さきののパート『述語から読む・訳す』の冒頭に出てきた話は、かなりインパクトがあったようです。

翻訳は不自然な作業

ほっておけば《勘》はどんどん鈍る。

翻訳をすればするほど、日本語単体の文章力は下がる


ふつうの翻訳でさえ「不自然な作業」であって、「翻訳するほど日本語の文章力は下がる」わけですから、

翻訳支援ツールを使うのは、もっと不自然な作業

だということは、容易に想像がつくでしょう。
※ここで言う翻訳支援ツールとは狭義、いわゆる翻訳メモリーアプリケーションのことです。


どんな文章でも、ひとつずつの文が独立して存在しているわけではありません。原文のライターが、1文ずつを、まったくばらばらの意識で書いてるなんて、ありえないからです。


どんな文と文にも、必ずつながりがある。

時系列に沿った説明、原因と結果、理由と結論、言い換え、反復、例示、順接、逆接、添加、反転……。明示的な接続語句があってもなくても、あらゆる文と文の間には、そういう関係がある。もちろん、英語でも日本語でも。

そして、文と文がつながってパラグラフになり、パラグラフとパラグラフがつながって文章ができあがる。


そういう流れ、かたまりを、1文ずつに切り離した状態で訳そうなんて、それはもう不自然のきわみです(差分だけの翻訳とか!)。

CATツールのメーカーは、「前後の文脈も見えるでしょ」と言うかもしれませんし、CATツールを日常的に使っている人なら、「文脈には気をつけて使っている」と言うでしょう(実際、そう意識しているのでしょう)。

でも、人間の感覚って、実はとても脆い。よく言えば、融通がききすぎる。だから、あの窮屈な

1文単位のインターフェース

をずーっと使っていたら、どうしたって影響を受けます。影響されないと考えているとしたら、それは錯覚です。


不自然な行為の影響をなくすには、どうすればいいか。その方法やヒントを、シンポジウムではお伝えしました。

スキルの落ちにくい訳出作業が必要

というのが、ひとつの解答でした。

「1文単位のインターフェース」の弊害はわかっていても、お仕事として使わなきゃならない。のだとしたら、その影響を相殺するには、ふつうの翻訳を並行して続けること、あるいはふつうの翻訳に置き換えてしまうことです。

ちなみに私は、CATツール指定案件でも、ちゃんと訳したいときは、ソース(PDF、Webページなど)から原文を確保して、それをふつうのインターフェース(ただのWordファイル)上で訳してから、最後にCATツールに貼り付けています。

手間は増えますが、私がこの方法をとるときって、そもそもCATを使うべきではない文章にCATが指定されているケースです。原文と訳文が一対一にならない部分も多くなりますが、それは当然だし、こういうケースなら訳文の再利用が発生する可能性はまずないので、問題化することもほぼありません。

そういうことを前提にしたうえで、CATの影響を回避するための、いわば自衛手段です。

CATツールを使っていれば、弊害には遅かれ早かれ気づくでしょう。もし、日常的にCATを使っていて、不自然さを感じていないとしたら要注意です。それどころか、あのインターフェースのほうが訳しやすいと感じているとしたら、1文単位の思考に慣れてしまい、文と文との間にあるはずのつながりに鈍くなっている兆候かも。


ましてや、翻訳の力が固まっていないうちにCATツールを導入し、メモリーの既存訳や用語集を頼りに「翻訳力をつけよう」という発想は論外です。しばらく続けていたら、表面的には何とか「訳文」を取りつくろえるようになるかもしれませんが、ちゃんとした力は身につかない。第一、そんな付け焼き刃でできるレベルなら、早晩、機械翻訳にとって代わられるでしょう。

シンポジウムに出てきた、鉄人28号の話も、そういうことです。

04:48 午前 TRADOS, 翻訳・英語・ことば | | コメント (1)

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2017.05.25

# 翻訳フォーラム・レッスンシリーズ、EBWin4の超基本

翻訳フォーラムのシンポジウムと大オフ、みなさまのおかげで無事終了しました。

当日の様子は、こちらのツイートまとめをどうぞ。

リンク:翻訳フォーラム『シンポジウム2017』『大オフ2017』まとめ

また、ご参加くださった方々によるブログなども、ぼちぼちアップされ始めました。そちらは、しばらくしたらまとめたいと思います。


さて、シンポジウムが終われば、翻訳フォーラム・レッスンシリーズです。さっそく、第6弾となる次回の内容が決まりました。

きっかけは、シンポジウムが終わってから流れた、こんなツイート。

EBWinとEPWINGの発音も聞き分けられない(どっちが何か分からない)わたし。「そこから始める⁉︎ 辞書ブラウザ導入講座」とかあったら絶対に受講する。「腰が引けてる人のための〜」でもいいな。sorryの串刺し検索、してみたい。


やりましょう、「そこから始める!?」

というわけで、辞書ブラウザ「EBWin4」の超基本を、PC持ち込み、手取り足取りのハンズオン形式でご案内します。

・辞書ブラウザEBWin4の導入
・各辞書の入手と登録
・辞書グループの作成
・複数辞書の串刺し検索

までを半日で覚えます。

申し込みサイトはこちら。

リンク:「辞書ブラウザ 手取り足取り」(翻訳フォーラム・レッスンシリーズ#6)

※申し込み開始は、28日の11:30からです。ただ、今回はハンズオン形式ということで募集が少数です。お気をつけください。

10:28 午後 翻訳・英語・ことば | | コメント (0)

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2017.05.18

# 『英和翻訳基本辞典』もEPWINGに--見出しプラスアルファ

EPWINGジェダイの大久保克彦さんが、『翻訳訳語辞典』の見出しEPWINGを公開してくださったと、先日お知らせしたばかりですが、今度は、宮脇孝雄さんの『英和翻訳基本辞典』もEPWING化してくださいました。

リンク:Project Zephyr 宮脇孝雄『英和翻訳基本辞典』のEPWING(化)

見出しだけでなく、ごく簡単な説明文も付いています。そして、書籍のページ数が書かれているので、詳しくは書籍でそのページに当たることになります。


データ自体は、3年ほど前に越前敏弥さんが(もちろん、著者の許可をとって)作成してくださったテキストファイルが元になっています。

リンク:『英和翻訳基本辞典』インデックス: 翻訳百景

今までのデータでも、Jammingに登録すれば(ユーザー辞書という扱いになる)使えていました。

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※なんか、いろんな記号が出てきちゃうのは、ウチのJammingだけかもしれません。これについては未検証。


これが、大久保さんのおかげでEPWINGになり、他の辞書と同じような体裁になったわけです。

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ページを見て実際の書籍を開くのは、もちろん今までどおりですが、リンクがリンクとして機能します。

スクリーンショットは載せませんが、EBWin4にももちろん登録できます(Logophileは未確認)。


元データを作ってくださった越前さん、大久保さん、ありがとうございます!

前回の『翻訳訳語辞典』も、この『英和翻訳基本辞典』も、きちんとしたデータは他のサイトや書籍に当たらねばなりません。

しかし、このように手元の辞書で、まずエントリーの有無から確認できるという、それだけのことが私たち翻訳者にとってどれだけありがたいことか、お使いの方には十分おわかりでしょう。

まだお使いでない方は、ぜひ使ってみてください。言うまでもなく、『英和翻訳基本辞典』が必要ですが、これは翻訳者必携です。この機会に入手しましょう。


データ化されていない紙の辞書を、このような形で利用できるというのは、汎用辞書ブラウザの新しい使い方かもしれません。

紙の辞書の索引をスキャンしてテキストデータにできれば、それを元にいろいろなEPWINGデータが作れるはずです(実は私も試しているのですが、まだうまくいっていません)。それを公開するには、やはり著者の許諾が必要だろうと思いますが、この形はけっして、元の書籍の権利を侵すものではありません。

むしろ、書籍の売り上げ増につながるのですから、誰にとってもありがたいモデルではないでしょうか。


EPWING、いまだ滅びず!


21日(日)の翻訳フォーラム・シンポジウムでも、この話には簡単に触れる予定です。

02:56 午後 翻訳・英語・ことば, 辞典・事典 | | コメント (0)

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2017.05.14

# JTFジャーナル、配信と発送が変わります

右カラムにカバー写真を載せていますが、日本翻訳連盟の「日本翻訳ジャーナル」、最新号となる5/6月号(289号)が発行されました。

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そして、今号の公開をもって、JTFジャーナルの提供システムは以下のように変更されました。

  • JTFジャーナルは、今号より、JTF会員誌として会員向け限定の公開となります。

  • ただし、移行措置として2018年3月末まで(294号まで)は、アカウントを作成するだけで誰でも無料でお読みいただけます

  • JTF会員には、毎号(隔月)、印刷した紙版を郵送にてお届けします。


最新5/6月号の紙版が私の手元にありますが、なかなかいい感じの仕上がりです。

1年間の移行措置の後でも、非会員向けには、できるだけの情報提供を続けていく予定です。詳細は、ご報告できるようになったら、このブログでもお伝えします。

念のため、アカウント作成とログインの手順を記しておきます。

なお、JTF会員の方は、JTFジャーナルサイトへのログインについてご注意いただきたい点がありますので、以下をご確認ください。

JTFジャーナルWeb版 | 一般社団法人日本翻訳連盟 機関誌

で、今までのように表紙をクリックすると、

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このようなページが表示されます。

このページにある「ログインページへ」のリンクから、あるいはページ右上の

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ここから、ログインページに進みます。

1705143_2


初めての方は、ここでアカウントを作成してください。

なお、ジャーナルのPDFを閲覧するには、

JTF会員もアカウント作成が必要

ですので、ご注意ください。


JTFサイトで「会員ログイン」するだけでは、ジャーナルは閲覧できません。

JTF会員サイトとは違うアカウントになりますので、ご注意ください(会員サイトは、会員ID/パスワード。ジャーナルサイトは、メールアドレス/パスワード)。


ということで、今までよりちょっと手間が増えましたが、その手間に値する充実のコンテンツになっているのではないかと思います。

今後も、JTFジャーナルを、ご愛読いただければ幸いです。


06:11 午後 翻訳・英語・ことば, JAT・JTF | | コメント (0)

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2017.05.12

# 『翻訳訳語辞典』の見出しEPWINGデータが登場!

翻訳フォーラムのシンポジウムが、いよいよ来週に迫ってきました。5/21(日)開催です。残席が僅少となりましたので、ご参加検討中の方は、お急ぎください。申し込みサイトはこちら

さて、そのシンポジウムで、私はまた辞書の話をします。今年は、汎用辞書ブラウザ EBWin4 を中心に、辞書ブラウザの使い方について、最新情報をお伝えする予定です。


そんな矢先、EPWINGの世界でまた、うれしいデータが公開されました。故・山岡洋一さんが遺してくださった貴重な訳語集(英日・日英 翻訳訳語辞典 — 辞遊人(DictJuggler))です。

山岡洋一『翻訳訳語辞典』の見出しだけEPWING

データを作成してくださったのは、もちろんEPWINGマスターの大久保さん。いつもながら、ありがとうございます!

辞書の内容がそのままEPWING化されたわけではなく、見出しと、そのURLが示されるだけという単純な構造ですが、汎用辞書ブラウザで串刺し検索を実行すれば、その結果からすぐに該当項目に飛ぶことができます。

つまり、今までのように、該当項目が

あるかどうかわからない

状態でサイトを調べにいくのではなく、

あるのを確認したうえで

サイトを参照できるわけです。

これが、どれほどありがたいことか、使ってみればすぐにわかると思います。

どの汎用ブラウザにも登録できるはずですが、Logophileは試していません。理由は以前書いたとおりです。


EBWin4 の場合

大久保さんも EBWin4 での使用を想定しているので、EBWin4 で使うのがいちばん簡単です。通常のEPWINGデータと同じように登録して検索すると、

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このようにURLが表示されます。これをクリックすれば、EBWin4 内部で表示されます(使われるのは、Internet Explorer のエンジン)。

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「詳細表示」をクリックすると、元の例文と出典がわかりますが、若干レイアウトが崩れます。これはしかたがないようです。

また、訳語自体もリンクになっていて、たとえば「楽しみ」をクリックすると、同じサイトの「翻訳類語辞典」に飛ぶようになっています。

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つまり、調べたい単語 → 訳語 → 類語と流れるように検索していけるわけで、これまでこのサイトを愛用していた方も、それが最大の魅力だったようです。

EBWin4 には「進む/戻る」の左右矢印ボタンがありますから、訳語ページと類語ページの行き来も簡単。


Jamming の場合

Jamming でもURLは表示されますが、残念ながらクリックできません。

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ここからURLを開くには、方法が2つあります。

まず、AHKを使う方法。これについては、くにしろさんがブログで紹介してくださいました。

リンク:AHKを利用して、Jamming で『翻訳訳語辞典』のURLにジャンプする | Memo 9246 :: 翻訳備忘録・雑記帳


もうひとつは、Jamming のWeb 検索機能を使う方法。

あるんですよ、実は、Jamming にもこの機能が。ただ、別ウィンドウを開いたままにするというのが、なんとなくスマートじゃない気がします。

それでも、Jamming 大好きで、AHK導入が難しい人は、この方法をお試しください。手順は、以下のとおり。

  1. Jamming の[ファイル]→[検索用URLを開く]で[URL]ウィンドウを開きます。
  2. [操作]→[新規URL]を選択して、[URLの編集]ウィンドウを開きます。
  3. [名称]に任意の名前を入力し、[URL]には
     http://www.dictjuggler.net/yakugo/?word=[WORDS]
    と入力します。

設定が終わっても、このウィンドウは開いたままにしておきます。Jamming 本体で何か検索してから、[URL]ウィンドウに表示されている名称(3.で決めたもの)をダブルクリックすると、ブラウザで該当ページに飛びます。

ちなみに、Logophileでも、Web連携のしかたはだいたい同じです。

こんな風に、今まで汎用辞書ブラウザでは使えなかったコンテンツが、翻訳者にとってありがたい形でデータ化される。素晴らしいことだと思います。

以前も、宮脇孝雄さんの『英和翻訳基本辞典』が、これに近い形でEPWING化されました。こちらは本体が書籍なので、書籍版を持っていないと意味がありません。当ブログの過去記事をご覧ください。

リンク:side A: # 『英和翻訳基本辞典』をJammingに

10:22 午後 翻訳・英語・ことば, 辞典・事典 | | コメント (0)

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