# 『翻訳訳語辞典』の見出しEPWINGデータが登場!
翻訳フォーラムのシンポジウムが、いよいよ来週に迫ってきました。5/21(日)開催です。残席が僅少となりましたので、ご参加検討中の方は、お急ぎください。申し込みサイトはこちら。
さて、そのシンポジウムで、私はまた辞書の話をします。今年は、汎用辞書ブラウザ EBWin4 を中心に、辞書ブラウザの使い方について、最新情報をお伝えする予定です。
そんな矢先、EPWINGの世界でまた、うれしいデータが公開されました。故・山岡洋一さんが遺してくださった貴重な訳語集(英日・日英 翻訳訳語辞典 — 辞遊人(DictJuggler))です。
データを作成してくださったのは、もちろんEPWINGマスターの大久保さん。いつもながら、ありがとうございます!
辞書の内容がそのままEPWING化されたわけではなく、見出しと、そのURLが示されるだけという単純な構造ですが、汎用辞書ブラウザで串刺し検索を実行すれば、その結果からすぐに該当項目に飛ぶことができます。
つまり、今までのように、該当項目が
あるかどうかわからない
状態でサイトを調べにいくのではなく、
あるのを確認したうえで
サイトを参照できるわけです。
これが、どれほどありがたいことか、使ってみればすぐにわかると思います。
どの汎用ブラウザにも登録できるはずですが、Logophileは試していません。理由は以前書いたとおりです。
EBWin4 の場合
大久保さんも EBWin4 での使用を想定しているので、EBWin4 で使うのがいちばん簡単です。通常のEPWINGデータと同じように登録して検索すると、
このようにURLが表示されます。これをクリックすれば、EBWin4 内部で表示されます(使われるのは、Internet Explorer のエンジン)。
「詳細表示」をクリックすると、元の例文と出典がわかりますが、若干レイアウトが崩れます。これはしかたがないようです。
また、訳語自体もリンクになっていて、たとえば「楽しみ」をクリックすると、同じサイトの「翻訳類語辞典」に飛ぶようになっています。
つまり、調べたい単語 → 訳語 → 類語と流れるように検索していけるわけで、これまでこのサイトを愛用していた方も、それが最大の魅力だったようです。
EBWin4 には「進む/戻る」の左右矢印ボタンがありますから、訳語ページと類語ページの行き来も簡単。
Jamming の場合
Jamming でもURLは表示されますが、残念ながらクリックできません。
ここからURLを開くには、方法が2つあります。
まず、AHKを使う方法。これについては、くにしろさんがブログで紹介してくださいました。
リンク:AHKを利用して、Jamming で『翻訳訳語辞典』のURLにジャンプする | Memo 9246 :: 翻訳備忘録・雑記帳
もうひとつは、Jamming のWeb 検索機能を使う方法。
あるんですよ、実は、Jamming にもこの機能が。ただ、別ウィンドウを開いたままにするというのが、なんとなくスマートじゃない気がします。
それでも、Jamming 大好きで、AHK導入が難しい人は、この方法をお試しください。手順は、以下のとおり。
- Jamming の[ファイル]→[検索用URLを開く]で[URL]ウィンドウを開きます。
- [操作]→[新規URL]を選択して、[URLの編集]ウィンドウを開きます。
- [名称]に任意の名前を入力し、[URL]には
http://www.dictjuggler.net/yakugo/?word=[WORDS]
と入力します。
設定が終わっても、このウィンドウは開いたままにしておきます。Jamming 本体で何か検索してから、[URL]ウィンドウに表示されている名称(3.で決めたもの)をダブルクリックすると、ブラウザで該当ページに飛びます。
ちなみに、Logophileでも、Web連携のしかたはだいたい同じです。
■
こんな風に、今まで汎用辞書ブラウザでは使えなかったコンテンツが、翻訳者にとってありがたい形でデータ化される。素晴らしいことだと思います。
以前も、宮脇孝雄さんの『英和翻訳基本辞典』が、これに近い形でEPWING化されました。こちらは本体が書籍なので、書籍版を持っていないと意味がありません。当ブログの過去記事をご覧ください。
10:22 午後 翻訳・英語・ことば 辞典・事典 | URL
この記事へのコメントは終了しました。
コメント