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2017.03.18

# 東京ほんま会、「ワイルドカードVS正規表現セミナー」

5月くらいまでのイベント予定でもお伝えしましたが、東京ほんま会、久しぶりにセミナーを開催します。

リンク:ワイルドなセイキの対決! ワイルドカードVS正規表現セミナー

日時:4月23日(日) 13:00~17:00(懇親会あり)

場所:株式会社翻訳センター

1703181

以前も書きましたが、案内サイトから抜粋します。

・ときどき使ってはみるが、応用まではできていない
・うろ覚えの正規表現は、Microsoft Wordでは使えなかった
・あやふやなワイルドカードが、エディタやTradosで通用しなかった
・WildLightやSimplyTermsなどのツールで、検出パターンを定義したい


今回、ワイルドカードと正規表現を初歩から扱うことはしませんが、どちらか一方を、少しくらいは使っているという方にはおすすめです。


募集開始から2週間ほど経っているため、お席はすでに4分の3ほど埋まっています。いつものペースですと、あと1か月弱で満席~キャンセル待ちになります。

興味のある方はお急ぎください。

ということで、ワイルドカードと正規表現についてのアンケートも実施しています。

・こんな検索や、あんな置換をしてみたい。

・ふだん秀丸エディタでやっている検索を、Wordのワイルドカードではどうやるのか。

そんな質問を募集しています。

04:24 午後 翻訳・英語・ことば, 翻訳者のPCスキル | | コメント (0)

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2017.03.12

# 柳父章『日本語をどう書くか』

(3/14修正:なんか、タイトルもAmazonのリンクも違ってた~)

自分の不勉強を、あらためて恥じ入っている。

柳父章の著作は、右カラムの書棚にも置いてある『翻訳語成立事情』くらいしか読んでおらず、最近になってようやくこれを読んだ。


こんなことを書くだけでも浅学をさらけ出すことになるが、いやそもそも浅学は広く知れわたっているのだから気にせずに書いてしまおう、私が今までに出会った翻訳関連の本のなかでは、故・山岡洋一氏の『翻訳とは何か―職業としての翻訳』以来の衝撃だったかもしれない。

もっと早く読んでおきたかった一冊だ。

・日本語の「文」とはどんな単位なのか。

・どうして、読点の打ち方は難しいのか。

・助詞の「は」が、なぜ文を超えて効力をもち続けるのか。

・常体と敬体とは何なのか。

・日本語の文末の種類が乏しいのはなぜか。

・「だ」と「である」はどう違うのか。

・「~のだ、~のである」文末はどんな機能を果たすのか。

・英語と日本語のテンスとアスペクトはどう違うのか。

・「~ている」という表現は何なのか。

・漢語(熟語)はどういう性質をもっているのか。


--- といったことの手がかりが、全部この本には載っている

あくまでも「手がかり」であって、「答え」ではないかもしれない。少なくとも、この本だけで何もかも解決するわけでは、たぶん、ない。

が、上に挙げたような疑問---翻訳者なら何度も遭遇しているはずの---について、今までにきちんと考えたことがあり、別の機会に聞いたり読んだりしていれば、この本を読んでいろいろと腑に落ちるはずだ。


以下、特に印象的だった箇所をふたつだけ引用する。

この熱心な翻訳受け入れ国、日本の翻訳方法は、通常考えられている二言語併用の立場とは本質的に違っていた。それは、彼方の話し言葉をこちらの話し言葉に移し入れる、という方法ではなかった。彼方とこちらの二つの話し言葉の間に、言わばもう一つの日本語とも言うべき、翻訳用の書き言葉を作り出す、という方法によったのだ。

私は日本語学の専門家ではないし、この言説が学問的にどう評価されているのかは知らない。だが、この一文で、翻訳をめぐるいろいろなモヤモヤが、すとんと収まった。


言葉は、その使用者が知って意識している以上の意味を、自ずと心得ている。人が知っているのは、その一部にすぎない。使用者が知っている以上の意味は、いざ使用してみたときの、ほとんど無意識的な、感覚が教えてくれる。語感である。そして、歴史の古い言葉は、この語感が豊かなのであり、逆に新造語は、何与野もこの語感に乏しい。

辞書を引くとき、訳語を選ぼうとするとき、頭の片隅にしっかりとどめておこうと思う。


こんな風に、(私にとっては)ハッとさせられる指摘が随所にあった。翻訳者として日本語を見つめ、英語と日本語という二言語のあいだに立って考えをめぐらすとき、この本は大きい指針になる。


そういうわけで、これから柳父章の著作は、手に入るかぎり読み尽くそうと考えている。


聞くところによると、この本もなかなか "スリリング" らしい。

到着を心待ちにしているところだ。

01:04 午後 翻訳・英語・ことば, 書籍・雑誌 | | コメント (0)

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2017.03.07

# お持ち帰り

帽子屋の別ブログ「私家版英語辞典@帽子屋」に、takeawayという単語のことを書きました。

リンク:私家版英語辞典@帽子屋: take-away, takeaway

どんな意味かは、リンク先をご覧ください。


これに関連して、研究社のKODには収録されているのかどうか、Facebookで訊いてみたところ、まだだということです。しかも、そのFBスレッドにおもしろいコメントをいろいろいただきました。

まず、最近やはり仕事で遭遇した、という声もいくつかありました。

ここ数年、セミナー関係文書によく出てきますよね。でも、私が見た例は「結論」とか「教訓」とかいうよりも、「このセミナーで持って帰っていただきたい重要な事柄」みたいな感じでしたが…んー「結論」とも言えるんですかねぇ…


そうそう、やはり字面どおり、基本的には「参加者に持ち帰ってもらうもの」という発想から広まった言葉のようです。

なかには、もう10年くらい前に最初の例を見たというコメントもあったので、けっこう前から使われていたのでしょうか。


そして、当然ですが、名詞化される前に動詞としてこの意味で使われていたという証言も通訳者からいただきました。成り立ちの経緯としては、実によくわかります。

The message that I want you to take away from today's lecture is...みたいな。それが、次にtakeaway messageになり、message が落ちてtakeawayになった、そんな印象です。


また、生で耳にしたという体験も。

Then, XXXX, what is your takeaway? とやられました。とっさにリフレーズを求めてwhat you learnt can bring to our business. くらいな説明してくれました。


「giveaway と対になっている」というご指摘も。たしかにそうですね。


それで、なんとなく「気づき」みたいな気持ち悪さを感じると私が書いたら、

うざい業界用語の10番に入ってる

んだそうです。こんなページ。

リンク:17 irritating jargon phrases, and awesome new sayings we should use instead | Nonprofit With Balls

あはは。やっぱり~。

そう言えば、以前、やはりマーケティング系で多用されていたleverageについて調べていたときも、

Apparently you can leverage anything.

なんてフレーズを見かけました。


ちなみに、成り立ちから考えて「お持ち帰り」みたいな言葉がいずれ定着するかも、と思いながら「お持ち帰り」をググったら、まったく違う俗語がヒットします。が、そんな俗の語義も三省堂国語辞典には収録済みでした。

②〔俗〕飲み会などで知り合った異性を、そのままつれて帰ること

03:49 午後 翻訳・英語・ことば | | コメント (5)

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2017.03.05

# 3、4、5月の翻訳関連イベント

もちろん、ほかにも翻訳関連のイベントはあるはずですが、帽子屋が把握している/関係している範囲で、まとめておきます。


毎年だいたい、イベントが増えてくるのはこのくらいの時期から、という気もしますね。



3月23日(木)
JTF翻訳セミナー(2016年度第6回)
翻訳界に、Game Changer『使える自動翻訳』が、降臨!

時間:14:00~16:40(懇親会もあり)
場所:明治薬科大学 剛堂会館

機械翻訳研究の第一人者、隅田英一郎(NICT)さんの講演です。隅田さんは、昨年の翻訳祭でも、機械翻訳の現状について、かなり詳しくお話しくださいましたが、今回は切り口が違うとのことです。

以下、案内サイトから抜粋します。

【講演のポイント】
◎全ての関係者が自由に本音でコミュニケーションできる場と議論の種を提供する。
・ニューラル翻訳は高精度か、統計翻訳はどうか、参加者で検証する。
・自動翻訳は翻訳関係の仕事を奪うか、新たな付加価値の高い仕事を生み出すのか、議論する。
・『使える自動翻訳』の出現という変化に応じて打つ手を考える。
・衆知を集めて、翻訳サービスのより良いステージを目指したい。
◎今回はDVDはつくりませんので現場に参加してください。

機械翻訳の発展で自分のこれからの仕事がどうなるのか、と気になっている人は足を運ぶ価値があるでしょう。もちろん、私も聴きにいきます。

★お申し込みは3営業日前だそうなので、3/20までかな。


4月23日(日)

東京ほんま会
ワイルドなセイキの対決! ワイルドカードVS正規表現セミナー

時間:13:00~17:00(懇親会あり)
場所:株式会社翻訳センター

東京ほんま会、昨年はセミナーの実施回数が少なかったのですが、今年はやっと動き出します。

第1弾は、テリーさんと帽子屋がダブルで担当し、ワイルドカードと正規表現をいっぺんに扱います。こんな方におすすめします(案内サイトから抜粋)。

・ときどき使ってはみるが、応用まではできていない
・うろ覚えの正規表現は、Microsoft Wordでは使えなかった
・あやふやなワイルドカードが、エディタやTradosで通用しなかった
・WildLightやSimplyTermsなどのツールで、検出パターンを定義したい

★こちらは、定員になりしだい〆切になります。すでに募集は始まっていますので、興味のある方は、お早めにどうぞ。


5月21日(日)

翻訳フォーラム
シンポジウム2017&大オフ2017

時間:11:00~17:00(シンポジウム)→ 18:30-20:30(大オフ)
場所:お茶の水女子大(シンポジウム)→ 池袋(大オフ、予定)

今年もやります!

詳しい内容などについては、上記リンク先ページで随時お知らせしますが、すでにスタッフでいろいろと仕込み中です。お楽しみに。

★申し込み開始は、4月上旬を予定しています。

昨年も一昨年も、申し込み開始後、かなりのスピードで座席が埋まってしまったイベントです。申し込み開始の前には、必ずこちらのブログでもあらためて告知します。今しばらくお待ちください。


5月22日(月)

JTF翻訳品質セミナー 第1回/第2回

時間:10:00~12:00(第1回)/13:30~15:30(第2回)
場所:明治薬科大学 剛堂会館

翻訳フォーラム・シンポジウムの翌日です。遠方からいらっしゃる方は、ぜひ続けてどうぞ!

第1回(午前)が、テリー斉藤さんの「誰も教えてくれない翻訳チェック~翻訳者にとっての翻訳チェックを考える~」

タイトルからわかるとおり、昨年の翻訳祭で超満員となり、入場できなかった人もいた超人気セッションの再演です。翻訳祭で聞けなかった方は、ぜひどうぞ。

第2回(午後)は、石黒圭さんの「文書作成における接続詞の役割 ~接続詞を使うと文書は論理的になるのか~」

こちらについては、先日、石黒さんの著書をご紹介した記事でお伝えしたとおりです。


5月26日(金)

JTF翻訳品質セミナー 第3回

時間:10:00~12:00
場所:明治薬科大学 剛堂会館

同じ週に、第3回も開催されます。

「論理的で翻訳しやすい日本語を書く」というタイトルで、テクニカルコミュニケーター(TC)協会理事の中村哲三さんが登壇します。テクニカルコミュニケーター協会と言えば、この本です。

★JTF翻訳品質セミナーは、第1回~第3回まで申し込みがすでに始まっています。通常のJTF翻訳セミナーとは違い、オンラインフォームではないので、ご注意ください。

なお、JTF翻訳品質セミナーを開催するのは、JTFの「翻訳品質委員会」です。「標準スタイルガイド検討委員会」から改称されました。


6月以降には、また翻訳フォーラムのレッスン・シリーズなども予定されていますが、ひとまずは5月までの予定をお知らせしました。

08:54 午後 翻訳・英語・ことば | | コメント (0)

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