« # 『翻訳事典 2018年度版』 | トップページ | # EBWin4の新機能「全ての項目」表示~その1 »

2017.02.10

# 「翻訳に活かすSimplyTerms」 - レッスンシリーズ第5弾

開催間近となってしまいましたが、翻訳フォーラム・レッスンシリーズの第5弾についてお知らせします。


レッスンシリーズでは初となる、ツール系のお話。翻訳者支援ツール「SimplyTerms」のことを、作者である井口耕二さんご自身が解説します。

リンク:「翻訳に活かすSimplyTerms」(翻訳フォーラム・レッスンシリーズ#5) in東京 - パスマーケット


さて、SimplyTermsって、どんなツールなんでしょうか。

すぐ上で、私は「翻訳支援ツール」ではなく「翻訳者支援ツール」と書きました。私にとってのSimplyTermsの位置付けは、まさにこの呼び方に凝縮されています。

ExcelやPowerPointからの原文抜き出し、表記の統一、用語の置換、改行取り、常用漢字のチェック...
(レッスンシリーズ案内ページより抜粋)


いわゆる「翻訳支援ツール」は最近ますます、(翻訳ベンダーやクライアント企業における)「大きい翻訳フローの支援」を主眼とするプラットフォームになりつつあります。「翻訳支援」という名前と現状の乖離は、広がるばかりです。

それに対し、SimplyTermsはちゃんと「翻訳者を支援」します。

詳しくは、SimplyTermsのサイトをご覧ください。

リンク:Translation Tools:翻訳支援環境 SimplyTerms

1702101


ここからは、帽子屋の私見が入ります。

一番の違いは、SimplyTermsが

ブラックボックスになっていない

ことにあるのだろうと思います。SimplyTermsが扱うのは、主にOffice系のファイル(Word、Excel、PowerPoint)やPDF、そしてテキストファイルです。プログラムで使われているマクロや定義ファイルも、すべてテキストベース。

だから、どんな機能が、どんな定義を使って、どんな処理をしているかが分かるわけです。ということは、何かトラブルが起きても対処しやすい。マクロでも定義ファイルでも、加工がしやすい。

ひるがえって、現在の「翻訳支援ツール」、たとえばTradosは、Studioプラットフォームになってから一気にブラックボックス化が進み、よほど熟練しないと、どんなファイルでどんな処理が進んでいるかまったく分からない(Trados 2007までのレガシーは、まだマシでした)。翻訳者個人もしばしばトラブルに見舞われるし、下流の工程でもそれは同じ。

そうなると、使用者は「ツールを使う」のではなく、どんどん「ツールに使われる」ようになってしまいます。


そういうわけで、SimplyTermsは、

★今までツールを使ってこなかった人

にも導入しやすいと思いますが、それ以上に「ふだんからツールを使っているつもりで、実は使われている気がする」人が、いま一度「翻訳者にとって本当の意味で支援環境になるツールとは何か」を見直す契機にもなるはずです。

そして、SimplyTermsについて公式に作者自身が解説してくれるのは、2009年以来、実に8年ぶり。

この機会にぜひ、SimplyTermsに触れてみてください。

10:40 午後 翻訳・英語・ことば |

はてなブックマークに追加

« # 『翻訳事典 2018年度版』 | トップページ | # EBWin4の新機能「全ての項目」表示~その1 »

コメント

コメントを書く

## コメントは承認制なので、公開されるまでに時間のかかることがあります。



(必須ではありません)