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2017.02.08

# 『翻訳事典 2018年度版』

刊行から2週間近く経ってしまいましたが、今年もアルクさんの『翻訳事典』の季節がやってまいりました。

今年は、例年にもまして読み応えのある内容になっています。編集長・佐藤直樹さんの企画力の成果ですね。


翻訳者をめざしている方には、p.41からの「翻訳者になりたい人のための8つのドア」がおすすめです。


DOOR 1「翻訳者になるためには まず何をすべきか?」

DOOR 2「専門分野はどうやって選べばいいか?― 治験翻訳を例にして」

DOOR 3「仕事はどうやって獲得すればいいのか?」

DOOR 4「発注者(エージェント、出版社、製作会社)とどう付き合うか?」

DOOR 5「脱サラで翻訳者になることを考えたらすべきこと」

DOOR 6「プロに必要な日本語力は どうしたら身につくか?」

DOOR 7「機械翻訳で翻訳者の仕事はなくなるのか?」

DOOR 8「翻訳者がそろえるべき辞書、知っておくべき調べ物の方法とは?」

特に、これから翻訳の世界をめざしたいという人にとっては、これだけの情報がまとまっているというのは、すばらしい構成です。

しかも、DOOR1、3、4については、複数の分野(出版、実務、映像など)の翻訳者が執筆しているので、どの分野をめざす人にも役立ちます。

私は、DOOR 1 の実務編を書きました。見開きの反対側には、越前敏弥さんが並んでいます。ちょっとうれしい。


もちろん、現役翻訳者が読んでうれしい記事も満載です。

巻頭「特別企画」には、翻訳勉強会「十人十色」が開催した柴田元幸氏の講演録が載っています。扉を除いて全8ページ。当日の内容がほとんどそのまま読める感じで、圧巻です。

もう1本の特別企画は、昨年のJTFセミナーにご登壇くださった村井章子さんのセミナーレポート。こちらも5ページたっぷり使ってあり、参加できなかった私にはたいへんありがたい内容。

p.29からは、昨年5月の翻訳フォーラム・シンポジウムも大々的に取り上げていただきました。


最近の『翻訳事典』、本当に充実していると思います。


あ、そうだ。表記は「翻訳辞典」ではなく

「翻訳事典」

です。誤表記も多いそうなので、お間違えなく :)

12:55 午前 翻訳・英語・ことば |

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コメント

いつも有用な情報を教えていただきありがとうございます。
本記事で気になった個所があるのでお伝えします。

下から10行目:
万歳→満載

最後の行:
語表記→誤表記

なお、翻訳事典を購入し興味深く読ませていただいています。
baldhatterさんが執筆されたDOOR 1の記事も拝見しました。

投稿: str1 | 2017/02/08 12:51:52

str1さん、ご指摘ありがとうございます。修正しました。

夜中に眠気をおさえながら投稿するもんじゃありませんねー。

投稿: baldhatter | 2017/02/08 13:00:21

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