# 『語句楽辞典』を、ちょっとだけPASORAMAライクに
DAYFILERに搭載されていたPASORAMAは、電子辞書端末のインターフェースが(ほぼ)PC上に再現されるという画期的なソフトウェアでした。
・PC上で入力・検索できる
・検索結果をPC上で見られる
・辞書の内容をコピーできる
iPad上のアプリ『語句楽辞典』も、メーカーさんがその気になってくれれば、PASORAMAと同じようなインターフェースをまた開発してくれる可能性がないでもありません(ないかもしれません...)。
少しでもそれに近い操作ができるものはないものものか---と探していたら、ひとつだけありました。
Wifi Keyboard
というiOSアプリです。
リンク:Wifi Keyboard
ここでは、『語句楽辞典』を使う前提で紹介しますが、基本的には
PCのキーボードを使ってiPad上で入力する
ためのツールです。たとえば、iPad上の「メモ」アプリとかEvernoteに、PCのキーボードを使って入力できるということです(それはそれで、使い道がありそう)。それを、辞書検索に使おうというわけです。
使うまでの設定は、以下のとおりです。
- iPadとPCを、同じLANに接続している必要があります。
- iPad上のApp Storeで「Wifi Keyboard」を検索し、インストールします。基本は無料ですが、日本語キーボードだと有料です。240円なので、アプリ内で購入しましょう。
- iPadの「設定」を開き、「一般」→「キーボード」と進み、「キーボード」→「新しいキーボードを追加...」の順にタップして「Wifi Keyboard」を追加します。
- 追加された「Wifi Keyboard」をタップして、「フルアクセスを許可」をオンにします。
- メモでもなんでも、文字入力を伴うアプリを開いて入力モードにします。
- 地球儀アイコンをタップすると(あるいはしなくても)、スクリーンキーボードに次のようにIPアドレスが表示されます。
- PC上で、ブラウザにこのIPアドレスを入力してアクセスすると、こんな画面になるはずです。
上の図のように、Connectedと表示されていれば成功。
これで、『語句楽辞典』を起動し、ブラウザの「Wifi Keyboard」ウィンドウに語句を入力すれば、あ~ら不思議。入力した文字が『語句楽辞典』の入力フィールドに入力されるはずです(ほかのアプリでも入力できるはず)。
もちろん、できるのは入力だけです。PASORAMAのように、結果がブラウザ上に出てくるわけではありません。検索結果を選んだり辞書を切り替えたり、これ以降は、すべてiPad上の操作になります。
それでも、入力をPC上でできるだけで、私としては十分に使いやすくなる気がします。これで、『語句楽辞典』は十分に常用辞書環境に組み入れられました。
ただし、iPad上で操作して、カーソルが検索フィールドから外れてしまうと、とたんにブラウザ上の「Wifi Keyboard」はこのように......
Disconnectedとなり、入力操作ができなくなってしまいます。こうなったら、iPad上で検索フィールドをタップすれば、瞬時にConnectedになります。
逆に、このソフトウェアを使うメリットがほかにもあります。
これは『語句楽辞典』の欠陥なのですが、いったん入力した検索フィールドを、いっぺんにクリアする方法がありません。Backspaceで1文字ずつ消すしかない。これはイヤです。
ところが、「Wifi Keyboard」には独自のショートカットがあります(ブラウザウィンドウの「Shortcuts & Functions」以下にある)。
ここに、
Delete (Word) Shift + Delete
Delete (Line) Shift + Ctrl + Delete
というショートカットが用意されています。これを使えば、語句楽辞典の検索フィールドを一発クリア。
iPad上で容量を確保できたら、あとはこのアプリでここまでできます。いかがでしょう。
06:00 午後 翻訳・英語・ことば 辞典・事典 | URL
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