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2016.06.30

# 『シュナの旅』を買い直す

マスナガさんがこんな記事を書いていたので。

リンク:30年以上前に描かれた宮崎駿の『シュナの旅』を久しぶりに読み直してみた - 頭ん中


私もつい、つられて引っ張り出してきました。

本棚をなんど入れ替えようと、一部を倉庫に移動したり売ったりしようと、絶対に手元に残しておく本というのがあります。これも、そのなかの一冊。


ところが、再読しようとこれを開こうとしたら、古くて壊れそうだったので、再読用にもう一冊買うことにしました。

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左が、手元にずっとある初版本。1983年6月15日発行。

右が、今回買い直したもの。2013年9月25日発行の82刷。

初版の帯にあるとおり、「アニメージュ文庫」として初期に出た一冊でした(文庫の刊行開始が前年の1982年)。

作者の活動時期で言うと、アニメージュ本誌にナウシカを連載中で、そのアニメ版が公開されるより前のことです。もちろん、スタジオジブリはまだ生まれていません


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裏表紙がかなり違います。値段は、初版が380円。今は448円+税。


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既刊本のリストを見ると、時代がわかります。

『ヤマト完結編』、文が岬兄悟ですよ、イラストが金田伊功ですよ。高畑さんの『セロ弾きのゴーシュ』、大塚さんの『作画汗まみれ』ですよ...(すいません、ちょっと焔モユル入っちゃいました)。

さて、『シュナの旅』。

その後の宮崎駿がぎゅっと詰まっていると言えば、だいたいわかるでしょう。ナウシカのベースになっているのはもちろん、ラピュタっぽいところも、もののけ姫っぽいところもある。

そういえ絵師としてのおもしろさだけでなく、この本では、宮崎駿の語り口も注目に値します。以下、それほどネタバレにならない範囲で引用してみます。

乾いた土をひっかいても
ヒワビエの苗を植えても
やせた大地は
わずかな実りすら
出ししぶる


女たちはいつもの狩りにしては 多すぎる弾丸の数を見て
シュナの決意が固いのを知った

こういう語りと、この当時の宮崎駿の絵---漫画と絵コンテの中間のような、独特の間を持った---を楽しめる一冊。文庫なので、たいへんお買い得ですが、絵のクオリティーを楽しむために、大判になってくれてもいいと思います。

ちなみに、ほぼ同じ時期に出たこういう本もあって、

やはり買い直そうと思ったら、こちらは絶版で高値が付いていました...。

05:11 午後 アニメ・コミック・サブカル |

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コメント

『シュナ』は全然悪くないのですが、後世に印象をおとしめられましたね。
ほら、宮崎Jr.が監督のアニメ映画『ゲド戦記』(2006年)で、「原案」とされたってヤツ。
妙なものに関連付けられたことは、ル・グィンの『ゲド戦記』にとっても、宮崎駿の『シュナの旅』にとっても、不幸な出来事でありました。

ところで、あの騒動からもう10年になると今、気付いて愕然としたところです。

投稿: 白い都 | 2016/07/01 9:41:55

こらこらこらw

その話はあえて出さずにいたんですってば。あの事件をきっかけに、一気にアンチジブリになってしまったのが、約1名こちらにおりますからw

> あの騒動からもう10年

時間の矢は、かくして飛び去るのであります。私が大病してからもちょうど10年。

投稿: baldhatter | 2016/07/03 10:52:33

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