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2015.09.18

# 2つのジョブズまんがのビル・ゲイツ

スティーブ・ジョブズのマンガがふたつ進行していることは、昨年の12月にも書きました。
side A: # 2つのジョブズまんが


ヤマザキマリのほうの最新刊が出て、いよいよ両方でビル・ゲイツがそろいました。その違いがおもしろい。



こちらが、『スティーブズ』(うめ、小学館)の2巻に登場したゲイツくん。

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憎ったらしいガキっぷりが、マンガ的にですが非常によく描かれています。

ほら、この写真みたいな感じ。

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一方、こちらは『スティーブ・ジョブズ』(ヤマザキマリ、講談社)の4巻に出てきたゲイツ(コマ左)。

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言うまでもなく、こちらのほうがずっと写実的。しかも、このときの表情が実にいい。

このくだりのゲイツについては、こう書かれています(井口耕二訳より)。

感情的になるジョブズを前にゲイツはどんどん冷静になってゆく。 「感情的な相手のほうが得意なのです。私自身は感情の起伏が少ないものですから」

写実的なだけでなく、こちらのほうがずっとゲイツのしたたかさを感じさせます。このコマに並んだ二人の対照的なこと。やがて、ゲイツのほうがPCをビジネスとして成功させ、ジョブズがアップルというカルチャーを作っていく。その対比を物語っています。


前回も書いたとおり、マンガとしては、うめ版のほうが楽しく楽しく読めます。でも、さすがヤマザキマリ版のほうも、さすが画伯の渾身の一作だと、うなりました。

09:29 午後 アニメ・コミック・サブカル | | コメント (0)

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2015.09.17

# 第25回翻訳祭、プログラム決定

8月下旬の涼しい気候のまま9月に入り、今年もいつの間にかJTF翻訳祭の開催をお知らせする季節となりました。

11月26日(木)です。

リンク:翻訳祭 : 日本翻訳連盟


今年は25周年ということで、リンク先にもあるように、戸田奈津子氏などスペシャルゲストの登壇も予定されています。そのほか、全体のプログラムも決定しています。

リンク:翻訳祭 プログラム詳細 : 日本翻訳連盟

昨年までのように、ターゲットオーディエンスをトラックごとに分ける形式はやめたようです。そうすると、セッションの人気によってあふれてしまう部屋が出る、という配慮からでしょう。

かわりに、「訳」とか「経」の字を○で囲った記号がありますね。それでターゲットがわかるようになっています(ただし、その区分が必ずしも妥当なものとは限らない気もします)。


そんな記念すべき節目となる翻訳祭に、FB勉強会「十人十色」も昨年に続いてセッションを1つ持つことになりました。

トラック1のセッション2、「曲がり角を抜けて、ベテランへ」

このタイトルでわかるとおり、昨年の続編という位置付けです。


ただし、プログラムをご覧いただくとおわかりかと思いますが、十人十色のセッションはスペシャルゲスト戸田さんの裏番組です。


それだけでなく、2コマ目の時間帯は、個人翻訳者が聞きたくなるようなコンテンツが特に集中している気がします。

トラック1 …… 十人十色

トラック2 …… 戸田奈津子さん

トラック5 …… 児童/ヤングアダルト文学(英語)

トラック6 …… 特許翻訳

また、「訳」とは書いてありませんが、トラック5は、私自身が実はとても聞きたい内容です。なぜなら、

リンク:side A: # ジャック・ハルペンさんの日中韓辭典研究所

Weblioにわりと早くから収録されたこの辞書を編纂なさった方だからです。


そのほかは、24セッション中5つが機械翻訳やツール系、同じく5つが業界情報、医薬系が2つ、その他…… というラインアップです。


個人翻訳者のみなさんにとって、どのくらいアピールするのか、私にはいまひとつ判断できません。

少なくとも、個人向けの内容が明らかに集中してしまった2コマ目については、

もう少しなんとかなりませんか~

と交渉してみたのですが、力及ばずでした。


重なるセッションの選択に悩むというのは、こういうイベントにつきものでしょう。

が、もう少し個人翻訳者に対する配慮があってもよかったのでは……と思います。


先日もちらっと書きましたが、翻訳業界って何なんだろう……と、ちょっと最近いろいろ考えとしまいます。

09:47 午後 翻訳・英語・ことば | | コメント (0)

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2015.09.12

# オンライン辞書のことも少し~ただし英英

続けて辞書の話ばかりしていますが、ここらでオンライン辞書のことも書いておきましょう。

といっても、私自身は実はあまり使っていないので、このブログをお読みの方のほうが詳しいんではないかと思います。オンラインを串刺しで検索するDicregateのこともまったく知りませんし……

別にオンライン辞書の実力を軽視しているからではなく、私の場合は単に「辞書を手元に集めるのが好き」という好みの問題です。

翻訳者ご用達で代表的なのは、やはり研究社のKODでしょうか。でも、私はここを有料利用していないので、今回は除外します。

そのほか、日本のサイトはちょっとおいといて、英英のサイトに絞ってみることにしました。以下6つのサイトをご紹介します。

WordNet Search - 3.1

Collins Dictionaries

Longman English Dictionary Online

Oxford Dictionaries

Merriam-Webster

American Heritage Dictionary

先日もエントリにしたWordNetと、学習英英ご三家、そしてネイティブ向けとして2つのサイトです。

このほかにも、Macmillan Dictionaryなどいくつかのサイトがありますし、

Dictionary.com

OneLook Dictionary Search

のような辞書ポータルサイトもありますが、今回は取り上げません。

いろいろな紹介のしかたがあるはずですが、今回は「新しい語彙を引いて、定義のしかたを比べてみる」ということをしてみようと思います。

WordNet Search - 3.1

もちろん、無料です。

こちらは、検索フィールドと表示オプションがあるだけで、先日紹介したEPWINGのような細かい使い方はできません。もっとも、オンライン辞書のほとんどはそういう細かい検索オプションはないのがふつうです(私が個人的にオンライン辞書をあまり使わない理由のひとつがこれです)。

carbon footprint

を引いてみましたがヒットしませんでした。語釈のしかたは、先日のエントリに書いたとおりです。carbonだけ引用してみましょうか。

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an abundant nonmetallic tetravalent element occurring in three allotropic forms

専門語を遠慮なく使ってギューっと濃縮された感じの説明です。abundantというひと言が入っているのがおもしろいですね。


Collins Dictionaries

サイトの見出しに"ALWAYS FREE"と書いてあるとおり、完全無料です。すごいなぁ。

まず、このインターフェースにあるタブに注目してください。

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[English]のほかに[English for Learners]とあります(なんと英語以外も引ける)。

"carbon footprint"を引いて、この2つの違いを並べてみましょう(1回検索してタブを切り替えるだけでOK)。

[English]タブ:

a measure of the amount of carbon dioxide released into the atmosphere by a single endeavour or by a company, household, or individual through day-to-day activities over a given period

[English for Learners]タブ:

Your carbon footprint is a measure of the amount of carbon dioxide released into the atmosphere by your activities over a particular period.

Your... というのがCOBUILDの特徴的な書き方ですが、そのほか下線部が大きい違いです。学習レベルの読者に対する配慮はさすが。


COBUILDについては、後でもう一度触れます。


Longman English Dictionary Online

やはり無料です。有料サブスクリプションはないようです。

同じように"carbon footprint"を引いてみると……あれ、ヒットしません。いつの辞書データなんでしょうか。LDOCE 5thには収録されてるんですが。

the amount of carbon dioxide that a person or organization produces by the things they do, used as a way of measuring the amount of harm they do to the environment

とてもわかりやすい。排出源が平易に書いてあるほか、なんでこんな指標があるのか、その用途が後半に書いてあります。オンライン版は、無料な分すこし古いってことでしょうか。


Oxford Dictionaries

無料ですが、広告表示がなくなるなどの有料サブスクリプションサービスもあります。また、同じOxfordに、

Oxford English Dictionary

を使える有料サイトもあります。ひとまず無料の範囲で"carbon footprint"を引いてみます。

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The amount of carbon dioxide released into the atmosphere as a result of the activities of a particular individual, organization, or community.

COBUILDの[English]と[English for Learners]の中間くらい……という感じ。これはODEのコンテンツのようですね。デイファイラーなどに収録されているのと同じ定義です。

おもしろいのは、

See definition in Oxford Advanced Learner's Dictionary

と、OALDへのリンクがあるところです。そちらに飛んでみると---

a measure of the amount of carbon dioxide that is produced by the daily activities of a person or company

となります。COBUILDの[English for Learners]と難易度はほぼ同じです。

ここでおもしろいのは、例文の下に Collocations というある領域。「+」アイコンをクリックしてみると、Environmentに関するコロケーションがずらーっと出てきます。これは参考になりそうです。同じ機能は、デイファイラーに収録されているコンテンツにもあります。単独で売られているタイトルでも同じでしょう。

あ、そういえば、OALDは新版がもうすぐ出ますね。


Merriam-Webster

こちらは無料版です。

the amount of greenhouse gases and specifically carbon dioxide emitted by something (as a person's activities or a product's manufacture and transport) during a given period

他のサイトと大きく違うのは、二酸化炭素に限定せず「温室効果ガス」と言って、「なかでも特に(specifically)二酸化炭素」と詳しく書いているところです。

このあたりは、「百科事典的な要素をとりいれる」というWebsterの伝統をしっかり受け継いでいるのでしょう。初出年のデータも載っています。

もうひとつおもしろいのは、Oxfordのサイトと同じく易しいバージョンも紹介されているところ。すこし下にいくと、

CARBON FOOTPRINT Defined for Kids

として

the amount of greenhouse gases and especially carbon dioxide given off by something (as a person's activities) during a given period

と書かれています。こちらも、排出源の細かい説明を省いただけで、"greenhouse gases and especially carbon dioxide"という定義は譲っていません。

なお、Merriam Websterには有料サイトとして Unabridged も用意されています。こちらでも定義は同じでしたが、例文、語源などの情報が増えていました。


American Heritage Dictionary

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The amount of carbon-containing greenhouse gases released into the environment by an activity, process, individual, or group, expressed usually as the equivalent in kilograms of carbon dioxide.

これも、百科事典的にかなり詳しい。「炭素を含む温室効果ガス」というところと、「二酸化炭素当量」になっているところがいいですね。

COBUILDについてちょっとだけ補足しておきます。

そもそもCOBUILDという名前は、"Collins Birmingham University International Language Database"の略で、WordNetと同じように膨大なコーパスをもとに作成されています。このコーパス、Bank of Englishと言って、もともと5億語のデータでできています。Collinsのサイト(http://www.collinsdictionary.com/wordbanks)によるによると "550 million" とあります。一方、PASORAMA辞書 FD-X10001に搭載されている COBUILD(第6版)の説明によると、新語を入れて "645 million" に増えているそうです。

そして、COBUILDというと学習用というイメージですが、実はこのコーパスを元にした大辞典も出ています。

ただし、書籍版とKindle版だけで、CD-ROM版は、少なくとも最近の版では出ていないらしい。iOSアプリは、物書堂さんから出ています。

リンク:コリンズ英語辞典+シソーラス | iPhone | 物書堂

(この、物書堂さんは、辞書アプリでなかなかいい仕事なさってます)

この大事典に当たるのが、オンラインでは[English]タブに当たると思われます。[English for Learners]が、定番のLearners版です。

こうして英英のオンライン辞書を見てみると、定義の違いがおもしろいというほかに、いくつかの特徴に気づきます。

無料版でも、かなり十分な情報を提供している

学習者向けに配慮されていることが多い

ということです。

これはやはり、世界語ならではというところなのかもしれません。日本語辞書のサイトに同じことを求めるのは酷かもしれません。

04:21 午前 翻訳・英語・ことば, 辞典・事典 | | コメント (0)

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2015.09.10

# Jamming/Logophileの検索方法の違いを具体的に

すでにあちこちで話したり書いたりしていますが、Jamming/Logophileは検索方法をちゃんと知らないと、

あるはずの情報を活かせない

ことになります。

Jammingの場合は[検索方法]メニューを使います。

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いろいろありますが、基本的には

[前方検索] Ctrl+4

[一網打尽] Ctrl+1

のふたつを使い分ければ十分です(ショートカットが便利)。


一方、Logophileの場合は[検索]メニューもありますが、

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検索フィールドの右にあるボタンを使うほうが簡単です。

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検索方法によって結果が大きく変わるのは、とくに熟語のときです。ここでは、サンプルとして under the hood という慣用句をひいてみます。


Jammingの[前方検索]

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Longmanの例文と、Jargon File、FOLDOCしかヒットしていません(あくまでも、私の持ってる辞書タイトルの範囲です)。Jargon FileとFOLDOCって、ITじゃない人はあんまり使ってないかもしれませんね。ギーク系の俗語がたくさん載ってる辞書です。


Jammingの[一網打尽]、前+後+条+複+ク+AND

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[一網打尽]にすると、「研究社新和英」と「新編英和活用」もヒットしました。どちらも、例文がヒットしています。

「リーダーズ+プラス」とか「EDICT」は、順不同でヒットしていることによるゴミです。順不同ではなく、あくまでも "under the hood"という語順で検索したい場合は、ボタンの最後を

AND → 熟語

に変えればいいはずです。

Jammingの[一網打尽]、前+後+条+複+ク+熟語

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ところが、「研究社新和英」と「新編英和活用」はヒットしなくなりました。なぜかというと、新和英の場合は

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と、theとhoodの間に変な記号が入っているためと思われます(これは別の語もとれることを表します)。

「新編英和活用」の場合は、

under [underneath] the hood

と、これもやはり別の候補が入ったため "under the hood"とかつながっていないためでした。


[AND]と[熟語]の検索結果の違いでよくわからないのは、英辞郎(v.114)の動きです。[AND]ではヒットしていなかったのに、[熟語]にしたときだけヒットしています。

Logophileの場合、ボタンでオプションは増えますが、基本的にはJammingの一網打尽と同じ動きをします。

特に違うのは、

[語]= 語尾補正
[字]= 文字補正

のオプションです。普通は、オンにしておいたほうがいいようです。


Jamming/Logophileのいずれにしても、上に書いた英辞郎の場合のように、予想と違う動きをすることもあるので、手持ちの辞書タイトルでいろいろ試してみることをおすすめします。


04:33 午前 翻訳・英語・ことば, 辞典・事典 | | コメント (0)

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2015.09.07

# WordNetについて、あらためて

(アップしなおし)

大久保克彦さんがWordNetのデータを使いやすくしてくださって以来、あちこちで言ったり書いたりしてますが、よく見たら、このブログでまだちゃんと紹介したことがありませんでした。

ちょうどいいので、書いておこうと思います。

本家Princeton大学のWordNetのサイト:About WordNet - WordNet - About WordNet

大久保克彦さんによるEPWINGデータ:WordNet EPWING ~ 日本語・英語WordNet(シソーラス)のEPWING版 ~

最新バージョンは3.1です。


そもそもWordNetとは何かというと、説明するのがめんどくさいので、本家に書いてある About WordNet をお読みください。冒頭だけ引用します。

WordNet® is a large lexical database of English. Nouns, verbs, adjectives and adverbs are grouped into sets of cognitive synonyms (synsets), each expressing a distinct concept. Synsets are interlinked by means of conceptual-semantic and lexical relations. The resulting network of meaningfully related words and concepts can be navigated with the browser. WordNet is also freely and publicly available for download. WordNet's structure makes it a useful tool for computational linguistics and natural language processing.
WordNet superficially resembles a thesaurus, in that it groups words together based on their meanings. However, there are some important distinctions. First, WordNet interlinks not just word forms—strings of letters—but specific senses of words. As a result, words that are found in close proximity to one another in the network are semantically disambiguated. Second, WordNet labels the semantic relations among words, whereas the groupings of words in a thesaurus does not follow any explicit pattern other than meaning similarity.
(太字は引用者)

つまり、

・まず巨大な用例データベースがあって(Brown Corpus、1960年代に開発)、
・そこから品詞ごとに、類似した単語をグループ化し、
・そのグループに共通に簡単な語義を付け
・さらに単語間にリンクを貼った

ものです。要するに、

語義がわかる
類義語や反義語、上位語や下位語、関連語などもリンク先で見つかる
さらには、それぞれ元の用例までたどれる

という、ハイパーテキストの特性をフルに活かした辞書になっているわけです。

ただし、本家のブラウザ(WordNet Search - 3.1)で引くと、やはりシソーラス的な作りになっているため、翻訳者ご用達としては、やや不向きです。

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語義にあたる部分は、このようにカッコの中に書かれています。


いくつかの形式でデータのダウンロードもできますが、すぐ利用できる形ではありません。そのデータを、なんとEPWING形式にしてくれたのが、大久保克彦さんというわけです。

最初のバージョンが公開されてから、翻訳フォーラムでのやりとりを経て、現在の形に至っています。

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このように、ふつうの辞書のように見ることができます。

使うには多少の慣れが必要ですが、まずはラベルをひととおり覚えておくといいでしょう。

ラベルも含めた詳しいGlossaryが本家にありますが、

リンク:WNGLOSS(7WN) manual page

大久保さんのこのページにもいろいろと(ラベルの説明なども)まとめられていますので、これから使おうという方は、まずこのページを熟読なさるといいと思います。


上のスクリーンショットを例に、一部だけ説明しておきます。

syn = synset。類義語のセット。

hype = hypernym。上位語。

hyp = hyponym。下位語。

derv = derivationally related forms。派生語(共通の語幹や意味を持ち、別のカテゴリに分類されている語)。

sim = similar。類似の形容詞。

ant = antonym。反対の形容詞。

これらのラベルがわかれば、たとえば調べた語について、もっと広い概念(hype)や狭い概念(hypo)をとらえたり、関連語のカテゴリに飛んだり(synset)できます。

corpusのリンクをクリックすると、出典の原文を確認できます。


ただし、語義にあたる部分は各単語の語釈ではなく、synset ごとの「共通する語義」です。つまり、非常に精密にカテゴリ分けされたグループに付けられた説明なので、LongmanやCOBULDのような具体的な語釈ではなく、かなり抽象化された定義になっています。

が、その抽象化のレベルが絶妙なおかげで、英英として引いてみて、これほど

ストンと腑に落ちる

ものはありません。個人的には、CODに近いがもっと精密というイメージ。


大久保さんが作ってくれたデータはEWPING仕様なので、Jamming/Logophile、DDWin、EBWin4のどれでも使えますが、お薦めは、EBWin4かDDWinです。

なぜなら、

前進・後退

ができるからです。WordNetを使う場合、類義語や出典でリンク先に移動することが多い。ところが、Jamming/Logophileでは、前進・後退のナビゲーション機能がないため、戻るのがちょっと手間です。

ということで、私はEBWin4(無料。かつもっともアクティブに開発継続中)もよく使っています。

08:15 午後 翻訳・英語・ことば, 辞典・事典 | | コメント (0)

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2015.09.06

# 「日本翻訳ジャーナル」9/10月号

……というわけで、「日本翻訳ジャーナル」9/10月号(No.279号)

いつものように、右カラムにあるPDFの画像からリンク先にどうぞ。


私のコーナーでは、8月に私自身もお邪魔した、大阪の勉強会「ほんま会」に寄稿いただきました。

リンク:ほんまかい●糸目 慈樹、西垣内 寿枝 | JTFジャーナルWeb

設立者である糸目さんと、代表者である西垣内さんの、対照的な写真にご注目くださいw


そして、特集記事はなんといってもこれです。

リンク:「翻訳者の真実」~ もうひとつの翻訳白書 ~●齊藤貴昭 | JTFジャーナルWeb

テリー斉藤さんが個人翻訳者を対象に実施したアンケート結果に基づく、JTFの業界調査よりもっとリアルの「白書」です。

現在の翻訳 "業界" が抱えている問題点がいろいろと見えてきます。


実は、これにまとめられなかった話もたくさんあるそうで、それについては、テリーさんが「テリらじ」で

大々的にゴニョゴニョ~

っとやっちゃうそうです。

放送予告:テリラジ拡大版放送決定「翻訳者の真実」 | 翻訳横丁の裏路地

9/20、22:00からの予定です。

刮目して待て!

05:54 午後 翻訳・英語・ことば | | コメント (0)

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2015.09.05

# そもそも、翻訳業界って存在するの?

昨日、宝町の事務局でJTFジャーナルの編集会議をやっていたとき、編集長からの発議に対して私がふと口にしたのが、タイトルの言葉でした。


日ごろから深く考えていたわけではなく、でもたぶん、ぼんやりと頭の片隅にあったのかもしれません。


翻訳業界なんて、存在しないんじゃないの?




当のJTF(日本翻訳連盟)は、"業界" 団体ということになってますし、2013年には、「翻訳業界調査」も実施しました。


でも、たとえば出版業界とかデザイン業界、写真業界のような "業界" と比べたら、あまりに規模が小さすぎて、全体としては "業界" の体を成していないんじゃないか、と思ったのです。


そのなかで、しいて言えば

ローカライズ(ローカリゼーション)業界

というのはありそうな気がする。

だから、Tradosっていうのは、翻訳業界のデファクトスタンダードなんかではなく、ローカライズ業界のスタンダードにすぎない、という言い方ならできる。


でも、「特許翻訳業界」なんてなくて、実は「特許業界」のなかに「翻訳課」があるだけなんではないだろうか。

ほかの分野のことはよくわからないけどね産業翻訳の各分野は、ほとんどどれもその程度が実態なんじゃないか。


ひるがえって、出版翻訳にしても、あれは「出版業界」のなかで「翻訳部門」がいろいろと苦労しているだけなのかもしれない。


---などと、漠然と考えました。


と言って、別にそれを悲観してるとか嘆いているということじゃありません。


「翻訳業界」という名前でくくってしまって、いろんなことをざっくり考えるのではなく、こんな風に、

他業界のなかの特殊な機能がスピンアウトして、緩やかに結びついた特別な業界

くらいに考えてもいいんじゃないかということ。


それを前提として、でも共通の部分はあるはずだから、そこを制度化するなりルール化するなりする。そのうえで、「翻訳業界」から、もとの他業界に対して、できるところから働きかけていく。


そうしないと、いつまで経っても、

ソースクライアント---翻訳会社---翻訳者

というトライアングルが全体としてハッピーになれないんじゃないか。


いつもながら、アバウトですが。

というわけで、そのJTFが開催する翻訳祭は、今年いよいよ25周年を迎えます。

リンク:翻訳祭 : 日本翻訳連盟

プログラムももうすぐ発表されるようです。

05:29 午後 翻訳・英語・ことば | | コメント (4)

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