# 最近の辞書環境について - セミナーの予告を兼ねて
すでにご存じのとおり、(世間一般ではなく)翻訳者にとっての辞書環境は、この数年でだいぶ先行きが見えない状況です。
- EPWING仕様の辞書ブラウザは細々と開発が続いているが、辞書タイトルは絶滅危惧種(うんのさんご夫妻は、今後もEPWING仕様を継続するとおっしゃっていたそうです)
- SIIの「デイファイラー」シリーズは2015年3月で終了
- ほぼ唯一残ったといっていい統一規格のLogoVistaは、辞書ブラウザがまだまだ未熟
まず、これから辞書をそろえたいと考える人たちに、辞書のおすすめができなくなりつつあります。
そして、ある程度の辞書をすでにそろえている現役にとっても、「今の環境をいつまで維持できるのか」という不安はとても大きい(特にOSの移行を考えると)。
前のエントリで紹介した今後数か月間でのセミナーでは、そういう辞書環境の現状についても少し触れますが、それ以前の話、つまり
そもそも、今ある辞書をちゃんと使えていますか?
という話をするつもりです。
- 辞書の「凡例」について
- 主な辞書ブラウザ(Jamming、Logophile、EBWin4、DDWin、LogoVista)の機能
- 「串刺し」を超える使い方
特に 2 については、「前方一致」と「後方一致」まではわかるとして、それより詳しい検索機能をちゃんとわかっていないと、
せっかく載っている情報を活かせない
ことになります。Jammingと、その後継バージョンであるLogophileでも、検索機能は同じではありません。
というわけで、まずは今ある辞書リソースをちゃんと使えるようにする、そのことをお話しします。
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私の持ち時間は、8/9(日)の「翻訳者のためのマクロ勉強会(ほんま会)」がいちばん長いので、このときがいちばん詳しくなるはずです。
9月19日(土)~20日(日)の「翻訳パワーアップ合宿」は、和訳の話がメインになりますが、辞書についても軽く触れる予定です。
10月15日(木)のJTF翻訳セミナー 「『辞書・コーパス・用語集』最新情報」では、私の持ち時間は1時間弱くらいになると思いますが、深井先生の話とあわせて、もっと広い視野の「調べ方」が見えてくるはずです。
準備を進めるなかで、私自身も各ブラウザについていろいろと発見しているところです。
その発見を、できるだけ多くのみなさんに共有しようと思います。
【追記】
EPWINGは全大文字が正しい表記のようです。失礼しました。m(__)m
10:11 午前 翻訳・英語・ことば 辞典・事典 | URL
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