# 漫画の電子書籍がぜんぜんダメな件
手塚治虫全集の電子書籍(1977年刊の講談社版がベース)400巻が、30%オフになっているという話をFacebookで見かけたので、ちょっと様子を見てみました。
リンク:honto - 手塚治虫 没後25周年―名作を振り返る―30%割引&プレゼントキャンペーン :電子書籍ストア
(2015年1月8日でリンク切れちゃうかも)
丸善、ジュンク堂、文教堂など蒼々たる書店が運営しているサイトです。
全400巻が9万円ってことは、1冊あたり225円くらいと、かなりお買い得ではあります。でも、画質が気になったのでちょっと調べてみました。
結論から先に言うと、
画質がひどすぎ
て、これだけの値段を払うのは冗談じゃない... というレベルでした。
電子書籍元年がいつだったか、もうとっくに忘れちゃいましたが、漫画の扱いがいまだにこんなレベルでは、まして日本の漫画界を牽引するはずのこれだけ貴重なコンテンツがこんなにお粗末では、まったく話になりません。
以下、iPad Air2の専用アプリで表示したスクリーンショットを比較画像として挙げておきます。使用したアプリは以下のとおりです。
・honto(上記サイトhontoのコンテンツ用ビューア)
・ebiReaderHD(ebookJapanのコンテンツ用ビューア)
・手塚治虫マガジン倶楽部専用ビューア(比較参考)
・Kindle(比較参考)
※ココログにアップロードできるサイズ制限まで落としてあるので画質の差は判りにくいかもしれませんが、クリックして原寸大でご覧ください。
まず、hontoの『アドルフに告ぐ』第1巻お試しデータから。
iPadを横置き(見開き)にすれば何とか見られますが、このように縦置き(単ページ)にすると、ふきだしの活字も絵も粗くて、読み続ける気になれません。
iPadだと横置きでほぼコミックサイズになるのでその状態での閲覧が前提なのかもしれませんが、だからといって縦置きにしたときの画質を無視していいわけはありません。
次は、ebookJapanで同じ『アドルフに告ぐ』第1巻の立ち読みデータです。
画質はほとんど同じです。
もしかすると、お試し/立ち読みデータはわざと画質を落としてあるのかもしれないので、念のため、第1巻だけ購入ダウンロードしてみました。わざわざこの検証のためだけにw
hontoのほうは「セット購入のみ」という意地悪い設定になっていたので、購入したのはeBookJapan版。
上のとまったく変わりません。
hontoとebookJapanでは、どうやら元のスキャンデータが同じようです。
参考として、月額1,080円で同じ全集400巻が読める、
※サイトを開くと音声が出ます、ご注意ください(右下のFlash画面で音声オフ)
でも同じページを表示してみました(これも専用のiOSアプリがあります)。
こちらはだいぶマシで、絵も活字も十分に鑑賞に堪えます。
ただし、こちらはiOSアプリに欠陥があって、横置きにしてみると、こんな風になってしまいます。
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活字の書籍だったら、「読めればそれでいい」かもしれませんが、漫画はそういうものではないはず。電子書籍の大手と言って言いこの2つのサイトがこんな状態では、心底ガッカリです。
09:23 午後 アニメ・コミック・サブカルiPad | URL
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