# Word上の「改行をしないスペース」
※side TRADOSに掲載しましたが、side Aの「翻訳者のPCスキル」に載せるべき記事なので、こちらに移しました。
Word上には、改行または「改行っぽい」制御記号がいろいろとあるという話を、以前side Aに書きました。
side A: # 段落記号、行区切り、改行 --- Word の不思議
禿頭帽子屋の独語妄言 side A: # 改行の検索 --- Word の不思議その2
そのほか、Wordには「改行をしないハイフン」とか「改行をしないスペース」ってなものがあって、知らないと頭を抱えてしまうことになります。
「改行をしないスペース」というのは、欧文のファイルで見かけることが多いかと思いますが、スペースがあるべき場所に、半濁点のマルにも見える記号が入っていることがある、あれです。
゜
この例だと、ピリオドと二重引用符の間に変なマルが見えている、これが「改行をしないスペース」です。
Wordの[挿入]→[記号と特殊文字]→[その他の記号]を選択して[特殊文字]タブを開くと、この手の特殊記号を確認できます。
これです。
固有名詞の途中などで改行されないように、というのが本来の使い方なのですが、最近、これが意味もなく多用されているファイルをよく見かけます。[Ctrl + Shift + Space]で簡単に入力できるから?
ちなみに、これをファイル内で検索したいときは、検索ダイアログで[ワイルドカード]をオンにして、[特殊文字]から[改行をしないスペース]を選択すればOKです。検索文字列は、
^s
※カレットと小文字のs。大文字のSではダメなので注意。
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SDL Trados 2007(まで)では、ピリオドの後にこの「改行をしないスペース」が入っていると、本来切れるはずの位置でセグメントが切れません。そのため、セグメントを開いたとき
こうなります。念のために確かめたら、SDL Trados Studio 2014では、同じ箇所が正しく区切られました。
それ以前のStudioは確認していませんが、こういうところ、地道に改善されています。
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