# ジャック・ハルペンさんの日中韓辭典研究所
少し前に書いた
で、収録されている「日中韓辭典研究所」という辞典と、それを編纂している春遍雀來(ハルペン・ジャック)という人について情報提供を求めたところ、大学時代の友人がメールで詳しい情報を送ってくれました。
以下、その友人の承諾ももらったので、簡単に紹介しておきます。
ジャック・ハルペン氏の略歴。
・1946年ドイツ生まれ、国籍はイスラエル。
・日本語を愛するあまり自ら〈春遍雀來〉と和名をつける。
・それだけではなく、同じイスラエル人である奥さんにも2人の子どもにも和名をつける。
、8言語をマスターするが、日本語に魅了され1年間日本語を独習する。
・1973年に来日。
日中韓辭典研究所 - 日中韓辞書データに載っているご本人の風貌は、なんとなくビル・ゲイツっぽくもあります。
外国人が漢字をどう学ぶか、という方法論をかなり研究されたようで、その成果が研究社と講談社から辞書として発売されています。
Kanji Dictionary Publishing Society - Kanji Dictionary for Japanese Learners(講談社漢英学習字典)
内容は、講談社のページのサンプルPDFを見るとよくわかります。本職の国語学者さんの目にどう映るかわかりませんが、おもしろい試みのように思えます。友人からも、こんなコメントが付いていました。
どの程度、言語学的に妥当かどうかは別として、自らが学習した「外国語」と「その文字」について、自身の経験と言語的直感(これは信頼に足ると思います)を活かして編んだ辞書と言えると思います。(彼の日本語力と漢字力については、これまた信頼に足ると思います。
ちなみにこの友人は、私などと違ってドロップアウトもせず、卒業後も英語と語学の道をまっとうに歩いている人物なので、このコメントは信頼できると私も考えます。
Tさん、この場を借りて情報提供にお礼を申し上げます。
そんなわけで、だいぶ遠回りしましたが、Weblio収録の「日中韓辭典研究所」については、信頼性はともかく、出自はだいぶはっきりしました。
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おそらくWeblioさんだって、あまり信頼性の高くない情報を無条件に掲載するようなことはしていないだろうと想像しているのですが、それにしても問題なのは、掲載している情報の素性をはっきり書いていないことです。
研究社とか小学館のような大手ならともかく、このケースのように知名度が今ひとつ、という場合には、
その情報を安心して使えるのかどうか
というデータをしっかり提示することが、情報ポータルサイトには必須の義務でしょう。
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