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2011.10.13

# 「東宝特撮映画DVDコレクション」~日本神話の2作品 - その2

さて、東宝特撮のもう 1 本のヤマトタケルものです。

第37号『日本誕生』

Issue_37_1

たぶんあんまり知られていないんじゃないかと思うのですが、東宝特撮は日本を沈没させただけではなく、その 14 年前にちゃんと、誕生もさせてたんですね。私も今回のシリーズ化で初めて観ました。

東宝映画が、1,000 作品目の記念として作った超大作。主役のヤマトタケルは三船敏郎で、それ以外にもキャストは超豪華です。

特撮常連の宝田明とか久保明、平田昭彦あたりはもうほんの端役。志村喬だって、クマソ・兄程度です。そのクマソの弟、いわゆるクマソタケルが鶴田浩二ってのは、ミスキャストぎりぎりかなぁ。知的な感じが強いクマソタケルです。

ちなみに、前エントリのトンデモ版『ヤマトタケル』でクマソタケルを演じたのは、藤岡弘、です。みんなやっぱり、クマソタケル好きなんでしょうね。

それから、高天原の神々として、エノケン、有島一郎、三木のり平、柳家金語楼などのお笑い芸人も大挙して出演しています。タヂカラオノミコト(手力男命)が朝汐太郎ってのは、明らかに当時の人気に便乗した特別出演。

『日本誕生』のほうにはもちろん、平成版のようなトンデモ設定はなく、きちんとヤマトタケルの時代を描きます。ただ、作中の昔語りとして、それより古い記紀の時代が描かれるという作りになっています。天地創世から、天岩戸のくだり、そしてスサノオの八岐大蛇退治まで。

そして、この昔語りの中で、実は三船敏郎が一人二役でスサノオも演じています。これを観たときようやく、平成トンデモ版がなんであんな設定になっちゃったか、謎が解けたわけなんでした。つまり、

主役はヤマトタケルだけど、その同じ役者に八岐大蛇も退治させたい

と、そーゆーことだったんですねー。で、単純な一人二役は前例があるからというので、スサノオの魂を宿したヤマトタケルというワケのわかんない人物が誕生したと。なんともトコロテンの脳みそだなぁ。

ちなみに、この映画に出てくる八岐大蛇が、その数年後に生まれるキングギドラの造形の元になったという説もあるので、平成のヤマタノオロチが平成版キングギドラになっていたというのは、言ってみれば先祖返りみたいなものだったんですね。ふむふむ。

05:34 午前 映画・テレビ |

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コメント

> 八岐大蛇が、 キングギドラの造形の元になった

これはわりかし定説のようですね。

某所で鶴亀算が話題になった際に、ぐぐったらこんな例題が出ました。
まあ、鶴と亀の足をひとまとめに数えるよりは、リアリティのある設定でしょう。

・キングギドラとヤマタノオロチが全部で10匹います。首の数は合計65本です。キングギドラは何匹いるでしょう。 (1匹のキングギドラの首は3本、ヤマタノオロチは8本です)

投稿: 白い都 | 2011/10/14 14:48:31

> 某所で鶴亀算が話題になった際に、ぐぐったらこんな例題が出ました。

キングギドラとヤマタノオロチがあわせて10匹もいたら、のんびり計算しているどころじゃないですね。ギドラのほうは酒飲んで寝たりもしませんし。

些細なことですが、中学受験の業界では「つるかめ算」とひらがなで書いてましたね。上の問題、面積図で書くとこうなる(崩れちゃうかなぁー)。

 ┌──┐
 │  │
 │  │
 │  │
8│  │
 │  ├──┐
 │  65  │3
 │  │  │
 └──┴──┘
    10  

投稿: baldhatter | 2011/10/15 20:24:39

数学(二元連立一次方程式)の解き方と、算数の解き方を対比します。
キングギドラx匹、ヤマタノオロチy匹とおく。
 x+y=10   ・・・①
 3x+8y=65 ・・・②

  ①×8  8x+8y=80  ←もし全部がヤマタノオロチならば首は80本
-)②    3x+8y=65
─────────────
        5x   =15  ←首が実際より15本多い
             x=3   ←首の数の差5本で割る
                    キングギドラは3匹

①より y=10-x=10-3=7 ヤマタノオロチは7匹

投稿: 白い都 | 2011/10/15 22:05:03

面積図という発明の面白いところは、連立方程式と同じ思考過程を、あくまでも具体の世界(=算数)で説明できること。

「もし全部がヤマタノオロチならば首は80本」の部分が、面積図だと、縦の「8」×横の「10」の長方形として表されます。でも実際は65、ということは右上の欠けた部分が15。欠けた部分のり縦は5だから横は3になる。

塩水の濃度みたいな問題になると、面積図はさらに威力を発揮します。

投稿: baldhatter | 2011/10/15 22:53:25

> 面積図という発明の面白いところは、連立方程式と同じ思考過程を、あくまでも具体の世界(=算数)で説明できること

鶴亀算を算数の式だけで解いていると、二種の物のうち、どちらの数を求めているのか混乱し易いので、面積図を書いて確認すべしと言われます。
「もし全部が~」と仮定した物(上の解き方ではオロチ)と、違うほうの物(ギドラ)の数が出てくるのですが、その理屈が分かりにくい。

 ┌──┬ - - -┐
 │   │
 │ A │ D │
8│   │         A+B:オロチ
 │   │   │5   C:ギドラ
 │   │         A+B+C=65
 ├──┼──┤
 │ B │ C │
 │   │   │3
 └──┴──┘
     10

1.右上の欠けている部分「D]に着目すると、
 A+B+C+D=8×10=80
 D=80-65=15=5×3 ギドラ3匹

2.左上の飛び出ている部分「A」に着目すると、
 B+C=3×10=30
 A=65-30=35=5×7 オロチ7匹

 これは方程式の解法では
  ②    3x+8y=65
-)①×3 3x+3y=30
─────────────
           5y=35
            y=7

投稿: 白い都 | 2011/10/16 2:59:37

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