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2011.07.03

# 翻訳って何業なんだろ

「Chikirinの日記」のこの記事(市場規模一覧(多分、永遠に未完成))を見ていて、以前から疑問だったことを調べてみようと思い立ちました。それは、

翻訳って何業に分類されるのか?

ということ。もっと具体的に言うと、アンケートとかユーザー登録の画面などには、よく「業種/職種」を選ぶ欄がありますよね。あれ、みなさんはどう選んでますか? という話です。もしかしたら、翻訳者のみなさんには常識なのかもしれませんが、あちらこちらで社会常識を欠いている私は、実はそんなことさえ知らなかったのでした。

少し調べたらすぐわかったのですが、この手の情報を扱っているのは総務省統計局で、そこに公式な分類があるんですね。

リンク: 統計局ホームページ/分類に関する統計基準等

1107035

ここを見れば、「業種」は「産業分類」に、「職種」は「職業分類」に載っているはずです。

業種については、「翻訳」は以下のように分類されていることが簡単にわかりました。

日本標準産業分類(平成19年[2007年]11月改定) > 学術研究,専門・技術サービス業 > 専門サービス業(他に分類されないもの) > その他の専門サービス業 > 7292 翻訳業(著述家業を除く)

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通訳さんもこれに該当します。それはいいんですけど、同じカテゴリーでほかに並んでいるのは......「不動産鑑定士」に「興信所」...... ふーん、そうなんだ。

ということで「業種」はわかりました。サービス業だろうとは思っていましたが、分類すると最終的にはやっぱり「その他」なんですね。おおむね予想どおりです。

次は「職種」なんですが、こちらが実は総務省の分類ではよくわかりません。「職業分類」の下で検索してみると、いちおう「翻訳業」は次のどちらかの分類に該当するそうです。

日本標準職業分類(平成21[2009]年12月統計基準設定) > 専門的・技術的職業従事者 > 著述家,記者,編集者


詩歌・戯曲・小説などの文芸作品の創作の仕事に従事するもの、文学・学術などに関する著作・翻訳の仕事に従事するもの、新聞・雑誌などの記事の取材の仕事に従事するもの及び新聞・書籍・雑誌などを刊行するための資料を一定の目的の下に収集し、配列・整理するなどの仕事に従事するものをいう。


日本標準職業分類(平成21[2009]年12月統計基準設定) > 専門的・技術的職業従事者 > 著述家,記者,編集者 > 著述家

詩歌・戯曲・小説などの文芸作品の創作の仕事に従事するもの及び文学・学術などに関する著作・翻訳の仕事に従事するものをいう。
事例:小説家;シナリオ作家;ラジオドラマ作家;劇作家;脚本家;動画脚本家;作詩家;映画演劇評論家;文芸評論家;音楽評論家;時事評論家;医事評論家;政治評論家;経済評論家;美術評論家;スポーツ評論家;著述家;翻訳家;俳人;歌人;エッセイスト;ゲームライター;コピーライター


産業翻訳の場合だと微妙にずれちゃうような気がします。

とは言っても、実際に「業種/職種」の選択欄を見てみると書き方は千差万別で、総務省の分類どおりではありません。たとえば、外資系の某 IT 大手だと、こういう選択肢です。

1107031_2
業種は、たぶん「プロフェッショナルサービス」でいいんですが、

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職種としては、どうしても「その他」しかなさそうです。

もうひとつ、こちらは ITmedia のユーザー登録ページですが、

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これだと「専門・技術サービス業」になると思われますが、

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職種はやはり「その他専門職」しかないんでしょうか。

ちなみに、冒頭に挙げた「市場規模」ですが、翻訳業界の市場規模についてググってみたら、WIP さんのこんなページがヒットしました。

リンク: 翻訳研究:翻訳業界って?/翻訳会社WIP翻訳研究所 - 高品質な翻訳サービスを提供する翻訳会社の翻訳研究機関


産業翻訳(マニュアル、契約書など各種商業文書):1000億~2000億
出版翻訳(小説などの出版物):100億程度
映画字幕翻訳(映画):10億以下


10:36 午前 翻訳・英語・ことば |

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コメント

この仕事を始めた頃はけっこう気にしていましたが、
最近では「だいたい近い」内容の項目にチェックを
入れているような気がします。
具体的な選択内容はbaldhatterさんとほぼ同じです。
以前、「その他/無職」というくくり方の項目があり、
抵抗を感じつつそれを選びました。
私、もしかしたら「無職」と思われているのかも。
まあ、

フリーランス 仕事なければ 失業者

みたいなもんですから、中らず雖も遠からずですかね。

投稿: Jack | 2011/07/04 13:54:38

ご無沙汰でございますm(_ _)m。

いや~、奇遇です(^^)。

先日、お客様より取引先登録のフォームが送られてきて、業種を「日本標準産業分類」から選択するように指示がありました。
調べてみたら、やはり「専門サービス業(他に分類されないもの)」になるんですね。

備考欄があったら「翻訳会社」である旨を記載していただけると有り難い、とコメントをつけてご返却いたしました。

私には「専門サービス業(他に分類されないもの)」から「翻訳」を思い浮かべられることができませんでしたので(^^;)。

投稿: ishida | 2011/07/06 11:41:04

翻訳以外の自由業でも自分はなんなのかと考えてる人がいそうです。
海外で仕事をしている傭兵とか。サービス業なんでしょうか。

投稿: 竹花です(職業:夢想家) | 2011/07/06 13:58:43

> もしかしたら「無職」と思われているのかも

"無職" はないと思いますが、先日ようやくリアルでお会いできた印象で言えば、どう見ても「堅気に見えないタイプ」には違いない気がします ^^;(お前が言うな、という声が飛んできそうですけど)

投稿: baldhatter | 2011/07/07 9:19:41

石田さん、お久しぶりです(side TRADOS のほうにもコメントいただきましたが返信しないままでした、すいません)。

わざわざそんなことを指定してくるお客さんもいるんですね。

まじめな話、「他に分類されない」つまりカテゴリとして確立していないということは、「翻訳技能の専門性が認知されていない」ことにほかならないと、Twitter のほうでもコメントをいただきました。JTF などが真剣に取り組むべき課題かもしれません。

投稿: baldhatter | 2011/07/07 9:28:26

「職業・夢想家」って、いい響きですね。

なるほど、傭兵は考えませんでした。たしかに、ふだんはアルバイトなどしてお金を貯めながら、ときどき海外に傭兵として出かけていく人も中にはいるそうですから。

> サービス業なんでしょうか

従軍するのも service には違いないですよね。

投稿: baldhatter | 2011/07/07 9:30:58

>どう見ても「堅気に見えないタイプ」には違いない気がします

大笑いしてしまいました。夜中の1時近くです、近所では「夜中に
笑い声が聞こえるヘンな家」って思われるかも^^

>お前が言うな、という声が飛んできそうですけど

そうだ、そうだ^0^

投稿: Jack | 2011/07/08 0:57:53

> 近所では「夜中に笑い声が聞こえるヘンな家」って思われるかも

私は時刻にかかわらず、ときどき大声でマシンに怒鳴りつけるクセがあります。隣の奥さんが訝っていると先日聞いたばかりです^^

投稿: baldhatter | 2011/07/09 8:30:38

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