第40号『世界大戦争』

表紙がこれですよ...。
前号は、内容に多少の不都合があっても出荷停止はもう間に合わなかったと思いますが、こちらは 3/29 発売なので、デアゴスティーニじゃなくK談社とかS学館みたいな大手だったら、発売を "自粛" してたかもしれません。
表紙から想像できると思いますが、第三次世界大戦が勃発してしまう話です。私の生まれた 1961 年の作品ですが、あの当時(からその後しばらくの間)は、第三次世界大戦と全面核戦争という脅威がリアルな可能性として存在していました。
人類の英知 --- とあえて言います --- と努力で、そういう脅威が少しずつ回避されつつある今、同じエネルギーの「平和利用」を象徴する存在であった原子力発電が、日本人の生活を脅かしつつあるというのは、なんと皮肉でしょうか。
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この作品、実は私も初見だったのですが、そんな皮肉とは別に、冒頭で感動してしまいました。
公開当時の日本(都会)の姿が次々と映し出されていきます。

サラリーマンの通勤風景(この頃はみんな普通に省エネルックだった?)

今だと、東南アジアの道路を写すとこんな感じでしょうか。

溶鉱炉の様子や ---

造船所の進水式の風景。そして、

プロペラ機ばかりの羽田空港。

宮城と国会議事堂を超広角に収めたシーンに、ナレーションがかぶります。
戦後16年、一面の焼け野原から、ともかく大都会と呼ばれる姿に復興したのは、人々がはたらいた、からである。もう二度と東京が破壊され、この地上から消える日のないことを信じながら---
16 年という時間が長かったのか短かったのか、それを生きたわけではない私にはわかりません。偶然ながら、今年はちょうど阪神・淡路大震災から 16 年目でした。
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