# 「東宝特撮映画DVDコレクション」がタイムリーすぎた件
前回の駆け足紹介からまた少し空きましたが、3/11 以降に発売された第 39 号(3/15)と第 40 号(3/29)が、ちょっと "不謹慎" なくらいタイムリーでした。
第39号『ゴジラ vs デストロイア』
平成シリーズの最後となった作品(1995年)。平成シリーズで出現するゴジラは、基本的に同じ個体(ただし、ちょっとした紆余曲折があって実は 2 頭目)ですが、「ゴジラ死す」というキャッチコピーどおりの展開になります(2000年から再開される「ミレニアムシリーズ」とは関連性がなくなる)。
知ってる人は知ってると思いますが、ゴジラというのは体内に原子炉を抱えているような設定になっていて、この作品ではなんと、「メルトダウン」を起こしてしまいます。ちょっとタイミングよすぎました。
第40号『世界大戦争』
表紙がこれですよ...。
前号は、内容に多少の不都合があっても出荷停止はもう間に合わなかったと思いますが、こちらは 3/29 発売なので、デアゴスティーニじゃなくK談社とかS学館みたいな大手だったら、発売を "自粛" してたかもしれません。
表紙から想像できると思いますが、第三次世界大戦が勃発してしまう話です。私の生まれた 1961 年の作品ですが、あの当時(からその後しばらくの間)は、第三次世界大戦と全面核戦争という脅威がリアルな可能性として存在していました。
人類の英知 --- とあえて言います --- と努力で、そういう脅威が少しずつ回避されつつある今、同じエネルギーの「平和利用」を象徴する存在であった原子力発電が、日本人の生活を脅かしつつあるというのは、なんと皮肉でしょうか。
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この作品、実は私も初見だったのですが、そんな皮肉とは別に、冒頭で感動してしまいました。
公開当時の日本(都会)の姿が次々と映し出されていきます。
サラリーマンの通勤風景(この頃はみんな普通に省エネルックだった?)
今だと、東南アジアの道路を写すとこんな感じでしょうか。
溶鉱炉の様子や ---
造船所の進水式の風景。そして、
プロペラ機ばかりの羽田空港。
宮城と国会議事堂を超広角に収めたシーンに、ナレーションがかぶります。
戦後16年、一面の焼け野原から、ともかく大都会と呼ばれる姿に復興したのは、人々がはたらいた、からである。もう二度と東京が破壊され、この地上から消える日のないことを信じながら---
16 年という時間が長かったのか短かったのか、それを生きたわけではない私にはわかりません。偶然ながら、今年はちょうど阪神・淡路大震災から 16 年目でした。
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コメント
16年奇遇ですね。奇遇といえば、
911同時多発テロが起こったのは10年前の2001年9月11日。
東日本震災が2011年3月11日。9月11日の半年前。
もう戦後ではない、復興した日本に太陽弾を持つ戦中の遺物
鉄人28号が飛来する。
今川版鉄人28号はこういう映画の世界観なんですね。
投稿: 竹花です。 | 2011/04/05 0:28:32
海外では、Hiroshima と Fukushima とどっちも Shima が付くけどなんか関係があるのか? とか言われたりもしてるようですね。
> 今川版鉄人28号はこういう映画の世界観
あれ、観たい観たいと思いながら、近くのレンタル屋には出てないので見る機会を逸したままです。
投稿: baldhatter | 2011/04/14 13:51:21