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2011.03.28

# 一人残ったコダマ

クリエイターとしての評価は別にして、宮崎駿の自然観と文明観に私はやはり共感する。

リンク: asahi.com(朝日新聞社):宮崎駿監督「絶望する必要ない」 大震災への思い語る - マンガ+ - 映画・音楽・芸能

「残念なことに、私たちの文明はこの試練に耐えられない。これからどんな文明を作っていくのか、模索を始めなければならないと思う。誰のせいだと言う前に、謙虚な気持ちでこの事態に向き合わねばならない」と述べた。
 また、「僕たちの島は繰り返し地震と台風と津波に襲われてきた。しかし、豊かな自然に恵まれている。多くの困難や苦しみがあっても、より美しい島にしていく努力をするかいがあると思っている。いま、あまりりっぱなことを言いたくはないが、僕たちは絶望する必要はない」と語った。

この記事を見て私が連想したのは、『もののけ姫』(1997年)のラストで、最後に一人残されたコダマの姿だ。

110328

銃で頭を撃ち抜かたシシガミの大崩壊によって、シシガミの森は一瞬で滅びる。森の精である無数のコダマたちも、ともに朽ちていく。やがてシシガミの森には緑がよみがえり、人々は再起と復興を誓う。けれど、ラストシーンに写されるのは、森に佇むたった一人のコダマの姿......。

元どおりの自然がよみがえったように見えても、豊かさと厳しさを備えたかつての森は、実は二度と戻ってこない。それでも、人はその自然に依存しながら生きていく。

あのコダマは、そんな仮の再生を果たした森に残った最後の一人なのか、それとも仲間は少しずつ森に帰ってくるのか。最後に響くコダマの音は、寂しげにも嬉しげにも聞こえる。

11:54 午後 アニメ・コミック・サブカル, 社会・ニュース |

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コメント

何だか、帽子屋さんの解説を読んで
すっごく観直したくなりました。

確か当時は、もやもやと
いろんな疑問が残ったような…

今観直したら違った感想を抱きそうな気がします。

投稿: うっちー | 2011/03/29 0:22:21

津波は怖いですし、火山も噴火しますが、日本の自然が豊かなのは海に面しているため雨がよく降り、火山から噴出されるミネラルが肥沃な大地をもたらすからだと書いた本がありました。

投稿: 竹花です。 | 2011/03/29 20:50:30

> すっごく観直したくなりました

ぜひぜひ。もう少し落ち着いてからでも。公開当時も、周りには「よくわかんない」という声が少なくなかったように思います。


> 火山から噴出されるミネラルが肥沃な大地をもたらすから

なるほどねぇ。今回の地震であちこちの火山が活発化しているという話もあります。人の生活を脅かす天変地異が、実は豊かな自然を生んでいる。まさに荒ぶる神の世界です。

投稿: baldhatter | 2011/04/01 0:37:35

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