# 訃報 - 河野裕子
文学的素養には乏しいので、まして歌集などは数えるほどしか蔵書にないのですが、その数少ない例外が、河野裕子(かわのゆうこ)の
『桜森』
『燦』
でした。Amazon で見た限り、今はどちらも絶版のようで、おそらくその後編集された歌集などに収録されているのでしょうか。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
そして、この歌人を知ったのは、やまだ紫の『しんきらり』という漫画でした
こちらも、オリジナルの青林堂版は絶版のようで、↑ は小学館から出ている版です。
そのやまだ紫も、昨年の 5 月に亡くなってしまいました。河野裕子が 1946 年生まれ、やまだ紫が 1948 年生まれと、ほぼ同世代。どちらも、まだ早いと言われる年齢でした。
『燦』の歌が引用されている『しんきらり』の出版が 1982 年ですから、その当時、河野裕子はまだまだ若手という位置づけだったのでしょうね。
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ちなみに、『桜森』も『燦』も、ウチの近所では売っているはずもなく、当時は池袋西武の中にあったリブロで見つけたと記憶しています。
漫画家とその漫画も、歌人とその歌集も、私の中では 80 年代の 1 ページをしめている存在です。
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コメント
そうだったんですか。重い、死たち、です。
投稿: Sakino | 2010/08/17 5:19:39
> 重い、死たち
昨年の夏に入院していたとき、病院の文庫に大岡信の『折々のうた三六五日』があって、さすがに秀作揃いでした。その中にも、重い死を詠んだものが多く、病院に置いておくのはどうかとも思いました。
投稿: baldhatter | 2010/08/21 11:51:41