# iPad - 「飽きた」とかもったいないなぁ
この記事に限らず、「iPad がっかり」的な話がちらほら出てくるようになってきました。
リンク: iPad「もう飽きた」の声 「重たい」「使えない」と不満 (1/2) : J-CASTニュース
だが、その後購入者からは、当初思い描いていた中身と違ったのか不満も出始めている。(中略)アイパッドを買ったはいいが、使い道が定まらないうちに飽きてきたユーザーもいるようだ。
「何に使えばいいのか分からない」っていう言い方、Newton とか Palm が出現した直後にもよく聞きましたよね。それどころか、Macintosh の黎明期とか、そもそも PC の普及期にも似たような話はあったような気がします。
今の段階で「飽きた」なんて、もったいないなぁと私は思うのですが、でもこういう記事を見ていると、たしかに iPad が生活スタイルにうまくはまる人って、もしかしたら少数派? と思わないでもありません。
Twitter でも聞かれてお答えしましたが、私が iPad を使っているシーンはこんな感じです。
- 寝転がって仕事関連のドキュメントを読む
- 寝転がってメールを読む/返事を書く
- 寝転がって Twitter を閲覧する/投稿する
- 寝転がって Web ブラウジングする
寝転がってばっかりいるようですが、もともと私の読書スタイルは「通勤中」か「寝転がって」だったので、このスタイルは必然的な結果なわけでした。寝転がっていないときだって、
- 仕事中に iPod プレイヤーとして
- 仕事中にラジオとして
働いていますし、仕事を離れた日常ではこんな風にも使っています。
- 朝食のとき新聞がわりにテーブルで読む
- 夜飲むとき、YouTube や Web を一緒に見る
--- なるほど。こうしてみると、私のように家にいる時間のほうが圧倒的に長い人間でないと、使えるシーンは限られてしまうのかもしれませんね。こーゆー使い方をしている限り、重いと感じることもありませんし。
重さについて言えば、この 2 か月間のうちに iPad を持って外出したことも何度かありましたが、以前は 2kg 前後もあるノート PC を持って毎日通勤していたことを考えればほとんど苦になりませんでした。だからと言って、「つり革につかまりながら片手で」使おうなんて、考えるほうがどうかしてると思いますけどね。
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一方、日本語環境で書籍の電子化が大きく立ち後れていることがマイナス要因になっているのは確かでしょう。私が特に呆れているのは、
マンガの電子化がいっこうに進まない
こと。小学館が少年サンデーコミックスの電子書籍化を始めていますが、1 冊の値段が紙媒体より高いという意味不明な設定。まじめに商売する気があるとは思えません。
電子書籍の老舗である eBookJapan が iPad 対応を謳っていますが、こちらも呆れたことに、アプリが iPhone 版のまま。iPad 上では、iPhone サイズを 2 倍に拡大できるだけです(縦長にすると 1 ページ全表示になりますが、やはり絵が荒れます)。
手塚治虫全集も、DVD 版なき今となっては eBookJapan が唯一の電子版ですが、iPhone サイズでは買う気になれません。iPad サイズでまともに見られる全集が出れば、即買いしますよ。
新聞や雑誌についても、産経新聞の有料版(月額 1,500 円)と、ようやく正式サービスを開始した「ビューン」があるほかは、立ち読み形式がいくつかある程度。一般書籍でも、京極夏彦や村上龍が 1 冊ずつ出して大騒ぎになってるなんて、動きが遅すぎます。
かたや英語版に目を転じてみれば、たとえばこんなニュースアプリが無料で公開されています。
リンク: iTunes App Store: iPad 対応 ABC News for iPad
ニュースの目次が地球の形のインターフェースになっていて、
もちろん、出始めに珍しいだけのインターフェースかもしれませんけど、「新しいプラットフォームで何か面白い見せ方をしよう」という創意が感じられます。
それから、こんな新しい試みもあって、さっそく試してみました。
リンク: 噂のiPadアプリ「Flipboard」登場、Twitterストリームなどを雑誌形式に | パソコン | マイコミジャーナル
起動直後のインターフェースがきれいです。
機能別コンテンツはこんな感じで ---
ニュースのほかにもこんな写真集を眺めることができます。
既存の雑誌をただスキャンしただけではなく、最初から電子版を想定した雑誌コンテンツのためのインターフェース、に仕上がっています。
産経新聞などは、「紙面そのままのレイアウト」を売り文句にしているようですが、どうも発想の根本が大きく違っています。その違いに気づかない限り、この国ではまともな「電子書籍化」が永遠に進まないような気もしてきました。
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受信: 2010/08/06 15:54:50
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