# TRADOS - TagEditor と Word の違い、その2
続きです。
TagEditor と Word の違いといってもいろいろあるはずなのですが、ここでは私が不便に感じていることばかり書いています。
3. 訳語検索するときの挙動
訳語検索(コンコーダンス)、つまりメモリ内検索を実行すると、Word では検索語がクリップボードに格納されますが(つまりマクロの 1 ステップとして文字列をコピーしてるんですね)、TagEditor ではコピーされません。
訳語検索でヒットしなかったら別の用語集ファイルを検索したい --- こういう場面はよくあることだと思うのですが、Word だとクリップボードに検索語があるので、次の検索行動にすぐ移ることができます(秀丸エディタ上であれば、クリップボードの内容を即検索/grep できるマクロも組んであるので)。
しかし TagEditor では検索語がコピーされていないので、別の検索を行うには改めて TagEditor 上で Ctrl + C しなればならず、腱鞘炎持ちには辛いことになるわけでした。
4. コピー&ペーストの挙動
これも、単語を検索したいときにつきまとう問題。文字列をコピーしたときの挙動は、どちらにもそれぞれ困った問題があります。
Word では、段落に箇条書きが設定されていると、コピーした内容をそのまま辞書などで検索できない、という問題があります。
こんなとき、文頭の単語(Flexibility とか「パラメータ」)をコピーして貼り付けると、こうなって ---
当然すんなりと検索はできません。
TagEditor でも似たような、ただし Word のときよりなかなか気づきにくい現象に遭遇します。たとえば次のようにセグメントを開いた状態で、
この Designation をコピーし、たとえば Jamming の検索ウィンドウに貼り付けても、なぜか検索結果がゼロの場合があります。これも実は見かけだけでは判らない症状。今コピーしたばかりの内容を、そのまま Word 上に貼り付けてみると、実はこんな風になっているのでした。
なんと、Designation の前に {0> という邪魔な文字列が入っています。これ、Word 上で Trados を使っている方なら見慣れていると思いますが、セグメントの単位を区切る隠し文字なんですね。TagEditor 上ではまったく目に見えませんが、実はセグメントを開いたときには Word のときと同じ隠し文字が存在しているらしいのでした。
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その 1、その 2 と続けましたが、私が困っているのはだいたい検索に関係してくる機能や動作が多いわけでした。こういった不便さが、はたして Studio 2009 ではぜんぶ解消するのでしょうか。
11:16 午後 翻訳・英語・ことば TRADOS | URL
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