# 『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』
言うまでもなく、ミレニアムシリーズの最高傑作。異論は認めます。
金子修介って、ほんと、怪獣映画のツボをよくおさえていますね。怪獣にしても、それと戦う軍隊(本作では架空の "防衛軍"、ガメラシリーズでは自衛隊)にしても、「どう写したらそれらしく見えるか」を実によく心得ています。
ただし終盤の展開はちょっといただけません。そのせいもあって、完成度としてはガメラシリーズに及びませんでした。
永島敏行とは違った風情ですが、本作で准将を演じる宇崎竜童もかなりカッコいい漢(おとこ)です。宇崎竜童って、演技はぜんっぜん上手くないんですけどね、その朴訥さが使い方しだいで良い味を出すというのは、『曽根崎心中』(1978年、ATG)で証明済みです。
佐野史郎の役どころはスベリまくり。もうちょっと何とかなったでしょうに。
その残念な分を補っているのが、葛山信吾の存在でした(『仮面ライダークウガ』で一条刑事を演じた二枚目です)。その彼の演じるオペレーターが「三匹の怪獣に名前を付けませんか?」と提案すると、大和田伸也が「お前、なんだか嬉しそうだな」とツッこむ。なかなか笑えるメタな遊び心でした。
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