# 書きまつがい
たしかに、仕事で接する英文でもよく見かけるヤツがあります。
リンク: 恥ずかしい英語の間違い10選 - builder by ZDNet Japan
IT 系のマニュアルやヘルプでも、ここ 10 年くらいの間に英文ライティングのレベルがけっこう落ちてきているように思います。
原文ページもあるので載せておきます。
リンク: 10 flagrant grammar mistakes that make you look stupid | 10 Things | TechRepublic.com
#1:Loose と lose
#3:they're と their と there
#8:lay と lie
#10:could of と could have、そしてwould of と would have
これらには、--- 幸い --- まだ遭遇したことありません。
#2:it's と its
#6:you're と your
これらはたしかに、ときどき見かけますね。
#4:i.e. と e.g.
これは多い。実に多い。
ちなみに、 i.e. は "id est"、e.g. は "exempli gratia"、どちらもラテン語ですね。後者の exempli だけでも覚えておけば、example に似てるわけだから間違えないはず。
#5:effect と affect
これは見たことありませんが、effective と efficient の使い方がアバウトなことはけっこうあります。
#7:different than と different from
"different than" は多いですよ。ほとんどもうスタンダード。まあ、辞書にも載ってますからね。
#9:then と than
これも多いですね。たいていは、than であるべきところが then になっている。逆はあまりありません。
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ところで、ZDNet(CNet)さんの翻訳記事は、あいかわらずいただけませんね。
誤訳云々ではなく訳文全体がぎこちなさすぎる(原文もあまり上手いとは思えないんですけど)ということもありますが、今回は翻訳以外に補足されている説明文があって、それが×。
(effectは形容詞としては「効果的な」、名詞としては「効果」、動詞としては「達成する」という意味であり
それこそ effective と間違えています。effect に形容詞なんてありません(皆無ではないが、相当例外的であってここで取り上げるのは不適切)。下手な説明なら付けない方がいいのに。
これはあまりにも非論利的であるため、悩まされてしまうのである。
「非論利的」、ぷぷっ。英語の書き間違えを伝える記事の日本語にこーゆー誤字があるというのは、これは愛嬌なのかな。
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もうひとつ。原文タイトルは
"10 flagrant grammar mistakes that make you look stupid"
となっていますが、flagrant なんて、これもまたいかにも fragrant と間違えそうな単語を使っている、これは明らかに意図的ですね。
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コメント
Could of ですが最初なぜ間違うのかと思ったら ネイティブはyour/ou'reと同じく「文法」でなく「音」で書いてるからですね。
音で書くのがEnglish 文法で書くのが Panglishかもしれません。
台詞とかでわざと間違えるのは訳しずらいのでやめて頂きたいです。
投稿: 竹花です。 | 2008/04/02 13:39:19
トップ10には入り損ねたようですが、「compare with(~と比べる)」と「compare to(~になぞらえる)」というのも混同されることが多く、この頃では「compare to」を「~と比べる」の意とする辞書もあるようです。10年ほど前、クリントン大統領がこの間違いをしでかし、話題になったこともあったんですがね。
投稿: Jack | 2008/04/02 22:44:28
> 台詞とかでわざと間違えるのは訳しずらいのでやめて頂きたい
まったくです。間違えるなら判りやすく間違えてほしいと思います。
> クリントン大統領がこの間違いをしでかし、話題になったこともあったんですがね。
あ、かすかに覚えているような気がします。
大統領の誤りを誤りでなくすために、無理矢理 compare to を普及させたんだったりして。
いずれにしても、この程度の誤用をしている方が「長寿なんとか」みたいなことを言い出すよりまだマシという気がします。
投稿: baldhatter | 2008/04/04 0:03:58