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2007.09.04

# ポケモン映画10周年

ここまで続くとは、まぁ、それなりにたいしたものです。

10 年前と言えば、小生がちょうど前々職から前職に転職した年。ゲームもテレビも映画も、多少の浮沈はありましたが、ここまで続けば立派な子供文化と申せましょう。

というわけで、夏休み最終日の 9/2、その 10 周年記念作である『ダイヤモンド・パール、ディアルガvsパルキアvsダークライ』を観てきました。子供らは公開の翌日くらいにはもう観に行ってるのですが、もう一度観たいというので、「宿題がぜんぶ終わったら連れていく」ということにして。

劇場版ポケモンは、過去 9 作品ともバラツキはありながら子供向け映画として一定以上の水準を保っていたと思いますが、今回は 10 周年作品の名に相応しい出来でした。

スケール感、世界観の設定、脚本のまとまり、いずれも歴代劇場版の中でもトップクラスであり、アニメ映画全般としてもなかなかのレベルと言えます。技術的には、デジタル処理がずいぶん巧くなっていました。ストーリー的には、設定にもプロットにもそれほど無理が感じられず(そりゃポケモンですからそれなりですけど)、子供向けの健全な娯楽性が十分発揮されています。

個人的にいちばん面白いなと思ったのは、今回の敵が、テレビも映画も通じて初めて「理由もなく暴れるポケモン」だったことです。

過去の映画版でメインとなったポケモンは、「お友だち系」(セレビィ、ジラーチ等)と「敵対系」(ミュウツー、エンテイ、デオキシス等)に大別できますが、敵対する場合でも彼らには彼らなりに正当な理由がありました。自己の存在とアイデンティティに対する疑問から創造主である人間に抵抗を試みたミュウツー、同朋を救うために出現したデオキシス、とかね。

ところが今作の 2 体のポケモンは、わけもなく --- 少なくとも人間には判らない理由により --- ただ対立する存在として登場します。ふだんは別の次元で戦いを続けているというその設定は、ちょうど西洋文化における神 vs 悪魔、光 vs 影という典型的二項対立を示すものであり、人間世界に理不尽な迷惑を及ぼすという意味では日本神話的な「荒ぶる神」とも言えます。

たかがポケモン映画を相手にちょっと大袈裟すぎますが、そういう存在である 2 体が戦いを繰り広げ、それを主人公たちが見守るという構図は、まさに東宝怪獣映画のノリでした(ポケモンですがサイズは怪獣級)。小生が気に入ったのは、つまりはそれが最大の要因か?!

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今まで 10 作品を観つづけてきて、今年は特に強く感じたのですが、ポケモン映画って制作スタッフがちゃんとこの世界を好きで作っているという雰囲気が伝わってくるのですね。予告で流れる他の子供向け映画でも、日本映画全般でも、スポンサーの意向を反映して興行成績を上げるということだけを至上命令にした作品ばかりがいかに多いかを考えると、ポケモン映画のこうしたあり方は大きな救いに思えるわけでした。

02:48 午後 映画・テレビアニメ・コミック・サブカル |

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コメント

子供がいないので見ませんが、お話しを聞くと凄いですねえ。
今の子供はうらやましいですねえ。

昭和40年後半世代は小学生時代、ガンダムが異常な人気を博しましたが、あれも怪獣映画の不毛期だったことが一因かもしれません(内容は後から理解できた口です)。

投稿: | 2007/09/04 16:18:34

息子たちに聞いたら歴代トップは「ルカリオかな~」。「最後が泣けた。DVDで見ても泣けた」と言ってました。今年の作品は「まあ普通かな」だそうです。(^^;
付き添いなしで行けるようになったので、去年からポケモン映画は見てません。個人的にはおまけ短編の「ピカチュウのかくれんぼ」なんか結構好きでした。(^^)

>>ポケモン映画って制作スタッフがちゃんとこの世界を好きで作っているという雰囲気が伝わってくる

たぶん、それがなかったら10年も続かないのでしょうね。子どもってそういうところを敏感に感じるんだと思います。1作目から見続けている長男(中2)が、この先いつまで見続けるのか見物です。

投稿: | 2007/09/04 19:41:28

> 凄いですねえ
もちろん、過剰な期待は禁物ですが。

> 怪獣映画の不毛期だった
子供向けのデフォルトが怪獣映画というわけでもありませんが、たしかにファーストが出た頃とゆーのは子供文化に「何かが欠けていた」のかもしれません。そこにすっぽりハマった感じです。

> 歴代トップは「ルカリオかな~」

見る年齢によっても評価は変わるかもしれませんね。ルカリオは確かに良かったです。冒険プラス友情物語のツボをしっかりおさえていました。

> 1作目から見続けている長男(中2)

ウチの長女とまったく同じ。ポケモン映画の歴史イコールわが子の成長です。

投稿: baldhatter | 2007/09/04 21:06:24

確かに私の方が1世代上のようですね(遅いレスで失礼)。私はドラえもんの映画を10年連続で観ました。ポケモンの映画は観たことがありません。特別な理由がない限り、子が親と一緒に出かけるのは中学生まででしょうか。気が楽になったような、寂しいような・・・。Baldhatterさんも後数年というところでしょうか、子供との時間、大いに楽しんでください。

投稿: | 2007/09/05 14:23:50

> ドラえもんの映画を10年連続で観ました

ドラえもんにもずいぶん付き合いました。ちなみに、ウチの子らは声優の交代をきっかけに「ドラえもんはもう終わったんだよ」と言っています :P

投稿: baldhatter | 2007/09/05 22:53:01

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