# Read after me
マスナガさんちの記事: 英語が聴き取れないというのはこういうことかもしれない - 頭ん中
「外国語が聴き取れない」というのは
「聴けていない」のではなくて
それを「要る情報」として扱えてないだけかもしれない。
これは本当にそのとおりで、それが articulation ということでしょうという、たまには真面目なお話。
小生の英語の恩師が徹底的に繰り返したのが、「あと追い読み」でした。正式名称は知りませんが、教師が英文を読み、その後について読むという、あのスタイルです(『ドラゴン桜』にもたしか、同様の指導方法が紹介されていました)。
小生の受けた方法が一般的なものかどうか自分では判らないのですが、たとえば次のような英文なら、以下のようなスラッシュ位置で区切って「あと追い読み」していました。
Then/ I walked/ up and down the aisles,/ reading,/ showing pictures,/ correcting pronunciation/ as I asked students/ to read after me.
ふつうに見かける「あと追い読み」より区切り方が短いかもしれませんが、これが恩師のメソッドで、入門当初からずーっとこのスタイルでした。もちろん、初歩の頃はこれと並行して発音指導が入ります。上記のスラッシュ位置を見れば判ると思いますが、この読み方を繰り返すと、
・教師の発音をそのまま真似ることができる
・英文のリズムと抑揚を真似ることができる
・英文の構造が体感的に身に付く
・熟語などもブロック単位で覚えられる
等々のメリットがあります。また、センテンスは区切られていますが、各パーツはナチュラルなスピードなので、
・意味のあるまとまりで捉える
というヒアリングの練習にもなっていました。「教師が発声する → 自分の耳に届く → 自分が発声する → 自分の耳に届く」というフィードバックループも、たぶん生理的に一定の効果を持っていたようです。
数年間こういう訓練を受けておくと、海外留学の経験などなくても、実はおおよそのヒアリング能力は身につきます。
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ここに書いたのは、小生が恩師に受けた英語学習のほんの一端。何かの参考になるかもしれないので、そのほかの話も B 面に書いておきます。
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コメント
同時通訳を習い始めた頃も同じようなことやりました。
"head cut" と呼んでいましたが、
あれは後追い読みのことじゃなくて
区切り毎に訳す方か。
ともかくあれは効果あると思ってます。
人様に英語を教える仕事をしていたときはさらに
後追い読み → 文字を見ずに後追い
というのをやりました。
意識の高い学習者が多い環境だったせいか
なかなか好評だった気が。
投稿: マスナガ | 2007/04/16 11:01:34
同時通訳ですかー。すごい。翻訳はできても通訳はできません。
そう言えば「文字を見ずに後追い」もやりました。英会話の習得には、たぶんあれがいちばん効きますね。
投稿: baldhatter | 2007/04/16 12:04:31
う~ん、すごいなぁ。
中学・高校の学校教育の英語授業では、このような指導方法はなかったように記憶しております。
今からでも遅くない、かな。
投稿: ishida | 2007/04/18 10:31:41
> 今からでも遅くない、かな。
遅くないですよ。効率は判りませんが ^^;
でも発音のいい先生が必要なので、それを探すのが大変かも。
投稿: baldhatter | 2007/04/18 10:44:38