# ストライクとストライキ
よく知られているように、英単語 strike は、日本語に入ってくるときに「ストライク」と「ストライキ」に分化してしまいました。その「ストライキ」の方のお話。
首都圏では、しばらく前まで春闘といえば私鉄のストというのが定番でした。だから小生などは、「スト」と聞けばすぐ「電車が止まる」と連想するわけですが、最近は事情が変わってきて、鉄道各社のストというのはすっかり聞かなくなりました。
案の定、息子と「ストライキ」の話をしたところ、彼がまっさきに想起したのはプロ野球のスト(2004 年だったっけ?)なんだそうだ。
ところで、「ストライク/ストライキ」で今でも思い出す光景があります。
たぶん、ところは池袋西武のたばこセンターでした。
パナマ帽、もしくはつば広のソフトウェア帽みたいな帽子をかぶり、やや派手目な背広を着た中年のおっさんが、なんだかものすごい勢いでカウンターに駆け寄ってきて、これもなぜだか思いっ切り威勢よく注文したのでした。
ラッキー・ストライキ!
(注: 正しい銘柄は「ラッキーストライク」です)
風体といい、そのC調な(懐かしい表現でしょ)発声といい、そのときは一瞬ご本人ではないかと目を疑ったほど、故・植木等に似ているおじさんでした。
きっと、この無責任風おじさんの中では、「ストライク」と「ストライキ」は正しく同一の単語だったんだな、と今になって思います。
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