# テレビのこと
テレビにまつわる思い出話の続き。
我が家(実家ね)で初めてのカラーテレビを買った日のことを、実は今でもよーく覚えている、という話です。
実家のテレビがカラーになったのは、たぶん実写版の『ワイルド7』を放映していた頃、つまり 1972 年頃だったようです。小生の世代だと、物心のつく頃には家にテレビがあって、いわゆる街頭テレビの経験はないわけですが、カラーになったのはずいぶん遅かったことになります。
前のエントリで書いた「初代の白黒テレビ」も、だいぶ寿命が近い気配となり、ある日とうとう両親がカラーテレビ購入を決意したのですが、その後の行動が今とまったく違いますね。こういうとき、まずどーするかというと、
出入りの電器屋さんに相談
するわけです。昔はいましたよね? 家庭の電気製品が壊れたら決まって来てもらうなじみの電器屋さん。
当時の我が家に出入りしていた電器屋さんは、頭髪がグレーがかった渋いおじさんで、この人が家に来てくれるときが小生は大好きでした。何が好きだったかというと、この方が持ち歩いていたトランクですよ。工具とか電子部品とかがぎっしり詰まってる...子どもの小生には、それこそ憧れのトランクでした。
さて、そのおじさんに父が「カラーテレビを買おうと思うんだけど」と相談するわけですね。それに応じたおじさんの言葉が、今でも忘れられません。
「テレビはね、当たり外れが大きいからさ。当たりを選べば 10 年以上もつけど、ハズレは数年でダメになる。なんなら、俺が問屋行って直接選んでくるよ」
そして、なんとこのとき、おじさんは小学生の小生を一緒に軽トラに乗せて、三洋電機の倉庫まで連れて行ってくれたんでした。電気製品の倉庫が、当時の小生にはもうテーマパークみたいでした。
受像機を 1 個 1 個慎重に吟味してからおじさんが選んだ 1 台が、やがて我が家に届いたのですが、そのテレビは確かによく持ちました。たぶん、10 年どころかその後 20 年近く実家でがんばっていたと思います。
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コメント
かっこいい!
『ナショナル特選品フェア』のCMの電器屋さんとか、映画自体はダメダメでしたが、日本映画『スペース・トラベラーズ』のなかのセリフ「電器屋さんは魔法使い」を思い出します。
投稿: にゃんこ | 2007/02/10 11:33:29
にゃんこさん、コメントありがとうございます。
> 日本映画『スペース・トラベラーズ』のなかのセリフ「電器屋さんは魔法使い」を思い出します。
あ、そーなんだ(未見)。昔の男の子は、だいたいみんな同じような憧れを持っていたのかもしれませんねー。
投稿: baldhatter | 2007/02/10 21:25:58
我が家のテレビがカラー化されたのは、1975年ころ?
「魔法使い」と言えば、アニメのサリーちゃんが途中からカラー放送になっていることを、だいぶ後まで知りませんでした。
投稿: 白い都 | 2007/02/12 1:36:09
おお、白い都さんまで :)
> カラー放送になっていることを、だいぶ後まで知りませんでした。
あの頃はまだ、カラーの番組には「カラー」というテロップが出ましたよね。その後カラー受像機が増えてくると、逆に白黒番組に「モノクロ」という注意が出るようになりました。
調べていて、内閣府におもしろい資料をみつけました。
http://www8.cao.go.jp/survey/s43/S43-07-43-02.html
投稿: baldhatter | 2007/02/12 2:07:01