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2007.01.12

# 日本語テストにもの申す

リンク: ATOK & 一太郎 presents 第二回全国一斉!日本語テスト

前回ずいぶん好評だったようで、第 2 回が始まっています。

小生、残念ながら満点は逃してしまいましたが、そのうちの 1 つは、出題にちょっと難癖をつけてみたく思います。

以下、テストに関するネタバレがありますので、受けてみようと思う方はご注意ください。

こんな問題があります。

第 10 問  「口を荒らげて詰め寄る」などと使う「荒らげる」、標準的な読みは、どっち? (1)あらげる (2)あららげる

これを、小生はつい(1)と答えてしまったのですが、正解は(2)となっています。ところが、いくつか調べてみた国語辞典での扱いは以下のようになっています。

広辞苑(第 5 版):
「あらげる」(荒げる)も「あららげる」(荒らげる)も項立てあり

小学館国語大辞典:
「あらげる」(荒げる)が空見出し、「あららげる」(荒らげる)が本見出し

大辞林(第二版):
「あらげる」の項で、"本来は「あららげる」"と注記

国語大辞典や大辞林での扱いを見れば、歴史的にはなるほど「あららげる」が正しいことが判ります。しかし、広辞苑でも特に差が付けられていないように、このどちらかを「標準的」として選択問題にするのは、いかがなものかと思います。

もっとも、よく見れば「荒げて~」ではなく「荒らげて~」と「ら」入りで表記してあるんで、ここはひっかかってはいけないところだったのかもしれません。

が、実はこの問題が不適切なのは、そんな些細な点ではありません。慣用句としてそもそも、

「口を荒(ら)げる」と言うのか?

ということなんでした。

どの辞書を見ても、「声を~」という用例が普通。ググッてみると「口を~」も 30 件ほど当たりますが、やはり少数派。日本語テストとして出題する文としては明らかに適切さを欠いています。

個人的に ATOK は好きですが、満点を逃した恨みで、ちょっと突っ込んでみました。

10:08 午後 翻訳・英語・ことば |

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