provide
【訳語】提供する、もたらす、用意する、実現する; ~になる、~である
【参考】represent
これはもう、いずれ書かなきゃいけないと思っていた単語なんでした。
IT系でも、マニュアルやヘルプ、UI 翻訳だとさほど出現頻度は高くありません。とにかく馬鹿のひとつ覚えのように多用されるのは、Webサイトや展示会向けブローシゃのような、いわゆる販促マテリアルです。
【用例】 PeopleSoft Enterprise Supply Chain Management (SCM) provides a cohesive yet flexible solution for the synchronized supply chain, driving efficiencies in cost savings
これが最も典型的な用法でしょう。つまり、
<主語 = 製品> provide <目的語 = 機能や特徴>
という形。目的語をもう一つとって、「企業やユーザーに」「機能や特徴」「を提供する」という文型になることもたびたびあります。
原文のライターが安易だと、この provide が濫用されることがあって、うっかりすると訳文が「提供」だらけになってしまいます。そこで、「もたらす」とか「実現する」とか「可能になる」みたいな言い換えを試みたりするわけですね。あるいは、<provide + 目的語> をまとめて処理することもあります。例: provide visibility 「見えるようにする、把握する」
【用例】 Oracle OLAP and Oracle Real Applications Clusters together provide the foundation of Very Large Multi-dimensional Databases
この例のように主語と目的語の関係が特殊な場合には、さらに事情が変わってきます。ふつうに、「~の基盤を提供する」としてもいいのですが、実際にはほとんど「~の基盤になる」といったところです。
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